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岡本 美世子 院長の独自取材記事

岡本歯科医院

(狛江市/和泉多摩川駅)

最終更新日:2025/02/25

岡本美世子院長 岡本歯科医院 main

和泉多摩川駅東口改札からすぐ、モダンな外観のビル2階にある「岡本歯科医院」は、1992年の開業以来、長年にわたり地域に貢献する歯科医院だ。院内には常に四季折々の生花が飾られており、待合室に置かれたポップな赤いソファーと相まってリラックスできる雰囲気となっている。「神田で開業していた父の歯科医院には常に生花が飾られていました。当院の生花は父からのリレーです」と話すのは、明るい笑顔が印象的な岡本美世子院長。診察室には患者からのハンドメイド作品が飾られており、岡本院長と患者の温かな交流がうかがえる。気軽に足を運んでもらえる雰囲気づくりを心がけ、東京都立心身障害者口腔保健センターと連携し障害のある子どもたちの歯科診療にも取り組む岡本院長に、診療方針や注力する治療について話を聞いた。

(取材日2024年8月28日)

予防を重視し、口腔に関する幅広いアドバイスを提供

歯科医院の概要と開業の経緯をお聞かせください。

岡本美世子院長 岡本歯科医院1

一般歯科に加え、小児歯科、口腔外科、予防歯科など歯科全般を診療しています。患者さんは小さなお子さんからご高齢の方までと幅広く、狛江市だけでなく、川崎市多摩区、東京都世田谷区や調布市などからも来院されます。父が開業していた神田の歯科医院で5年間勤めた後、育児と仕事を両立するため、自宅のある狛江で1992年に開業しました。子どもが小さかった頃は、実家が近かったので今は亡き母にとてもお世話になりました。歯科全般に対応していますが、中でも予防歯科には力を入れています。小さなお子さんには「できるだけむし歯にならないこと」、ご高齢の方には「できるだけ長く食べられるお口の状態を保つこと」をめざすようにと伝え、毎日のケアの大切さを理解してもらえるよう努めています。歯科衛生士がお口の状態をチェックし、実際に歯磨きをして気持ち良さを感じていただきながら、一人ひとりに合わせた磨き方をお伝えするようにしています。

さまざまなアドバイスをされるのですね。

以前は「自分の歯を残せるように頑張りましょう」とお話ししていましたが、「人生100年時代」を迎えた今、90歳を超えてから抜歯せざるを得ない状況も起こり得ます。そのため今は「親知らずの抜歯などは元気なうちになさったほうがいいですよ」とアドバイスしています。また、健康で丈夫なお口の環境をめざすために、食習慣を見直すことや、やわらかい食べ物ばかりでなく噛み応えのある食べ物を取ることの大切さなどもお話しします。舌を上手に動かせないと嚥下障害を引き起こす可能性もありますので、あいうべ体操などお口の健康維持のための運動もお勧めしています。新型コロナウイルス流行時は、マスク着用の影響で口元の緊張感が失われたからか、口呼吸の方が増えたように感じていました。なので、当院の患者さんには、雑菌が入りやすくなったり、飲み込みが悪くなったりしないよう、口腔機能を鍛えることの大切さを継続してお話ししています。

診療の際どんなことを大切にされていますか?

岡本美世子院長 岡本歯科医院2

父は常々、「患者さんの話をよく聞くように」と教えてくれました。今でもその言葉を心に留め、患者さんの話をよく聞いて、わかりやすく説明し、ご納得いただける治療を施すように努めています。また、患者さんに気軽に足を運んでいただけるような温かな雰囲気づくりも心がけています。例えば、歯科を苦手とする方が不安を抱いていらっしゃるようなら、優しくお声をかけたり、治療以外の会話を交えたりするなど、患者さんがリラックスして治療に臨めるよう気を配っています。通院ペースなども、状況に応じて柔軟に対応するよう心がけています。また、それぞれの患者さんの情報をスタッフと共有するようにもしています。そうした情報をもとに率先して患者さんに温かく接してくれるスタッフたちには、とても感謝しています。

安心と快適が両立する環境で、発達障害児にも対応

スタッフさんの力も大きいのですね。

岡本美世子院長 岡本歯科医院3

歯科衛生士と歯科助手がおり、いずれも長く勤務を続けてくれているベテランぞろいです。週に1度はミーティングで顔を合わせ、互いに気になることや伝えるべきことなどを共有する機会を持っています。大まかな業務の進め方は各自のスタイルに任せていますが、症例ごとに対応で迷った点や改善すべき点など、細かい部分での振り返りや提案が多く出ます。私も勉強会などに参加するたびに内容を伝え、当院に取り入れられることがあれば積極的にフィードバックしています。互いに疑問や意見、アイデアを口にしやすい雰囲気づくりを心がけており、うれしいことに患者さんからも院内が良い雰囲気だとのお声をよくいただきます。

快適な院内環境づくりも重視されているようですね。

空気清浄機を備えるとともに、加湿器も設置しています。治療中はずっとお口を開けていなければならないことも多いため、空気が乾燥しているとお口の中がカラカラになってしまいます。暖房を使う冬の間は、特に院内の湿度に気を配っています。また、院内感染対策の一環として、細かい粉塵や飛沫などを吸い込む口腔外バキュームを導入しています。新型コロナウイルスを含めた感染症の予防にもつながるため、入れ歯やかぶせ物を調整するときはもちろん、歯を削る際にも常時口腔外バキュームを使用するようにしています。

自閉症や発達障害のある子どもたちの診療についても教えていただけますか?

岡本美世子院長 岡本歯科医院4

自閉症や発達障害の子どもたちの場合、削ったり詰めたりといった治療は専門の医療機関で行うことが多いのですが、口腔ケアやメンテナンスは、地域の歯科医院でも行うことができます。当院では、東京都立心身障害者口腔保健センターと連携しながら、そうした子どもたちの歯科診療にも対応。診療の際には、一連の治療の様子が描かれたカードを見せて、これからどんなことをするのかを子どもたちに理解してもらうよう心がけています。その絵カードは、小さなお子さんを治療する際にも活用させていただいています。

足腰と同様に、歯も日頃からメンテナンスを

先生が歯科医師を志したのはなぜですか?

岡本美世子院長 岡本歯科医院5

神田で歯科医院を開業していた父への憧れから、尊敬する父と同じ、歯科医師をめざすようになりました。大学卒業後は父の体調が思わしくなかったため、すぐに父の歯科医院に勤務。それから2ヵ月ほど一緒に働いていたのですが、私が歯科医師免許を取得したと同時に、父は入院してしまいました。その後父が現場に戻ることはありませんでした。しかし、父が生涯をかけて大切に歯科医院を育ててくれたおかげで、父が亡くなった後も、たくさんの患者さんが継続して通ってくださいました。患者さんに対しても父に対しても、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。父の歯科医院では、常に生花を飾っており、週に1回お花屋さんが届けてくれていました。父の歯科医院に倣い、当院でも待合室に常に生花を飾るようにしています。

今後の展望をお聞かせください。

新型コロナウイルスの流行は、歯科診療に小さくない影響を与えました。当院でも対応を変えた部分が少なくありませんし、感染リスクのため長く受診を控えていたという方も。反面、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、歯科医院で感染症対策が徹底されている点や、口腔ケアの重要性などが広く知られることになったのは良かったと思っています。現状は通常診療で精一杯ですが、今後は時期を見て口腔がんの早期発見にも取り組んでいきたいと思います。初期の段階であればその部分だけの切除で改善をめざせることもある口腔がんですが、人間ドックにも歯科が含まれていないケースが多く、見落とされてしまうこともあるのです。肉眼で見つけられるがんということもあり、歯科医師とは違う視点で患者さんのお口を見る歯科衛生士との連携も強化しながら、積極的に発見に取り組んでいきたいと考えています。

読者へメッセージをお願いします。

岡本美世子院長 岡本歯科医院6

年に1度、人間ドックを受けるような感覚で、歯科にも定期的に足を運んでほしいと思います。自分では見えているようで見えない問題点が、お口の中に潜んでいるかもしれません。人生100年時代といわれますが、一度失ってしまうと歯の機能を取り戻すことは困難。「食べる」という大きな人生の楽しみを失ってしまうことにもつながりかねません。歯と足腰は日頃からメンテナンスすることが大事と心得て、ウォーキングや筋力トレーニングの感覚で歯もメンテナンスしていきましょう。

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