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磯部 千明 理事長の独自取材記事

札幌いそべ頭痛・もの忘れクリニック

(札幌市東区/新道東駅)

最終更新日:2020/11/13

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札幌市営地下鉄東豊線の新道東駅出口1番から徒歩1分という便利な場所にある「札幌いそべ頭痛・もの忘れクリニック」。院内は認知症サポートのイメージカラーであるオレンジが至るところで使われ明るく爽やかな雰囲気だ。院長の磯部千明先生は、脳神経内科が専門の頭痛・物忘れ診療のエキスパート。豊富な経験を生かし、西洋医学を基本に東洋医学も取り入れ、幅広い視点から患者の健康増進に努めている。患者の自己治癒力改善がキーワードと話す磯部院長に、医師をめざした理由から、頭痛・認知症の診療について、クリニックの特徴などについてまでたっぷりと聞いた。
(取材日2020年10月14日)

適切な診断と治療によって人を救う医師をめざして

開業にあたってこの地を選んだ理由をお聞かせください。

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地下鉄の沿線で最寄り駅から徒歩1分くらいという条件で物件を探していたところ、こちらに出合いました。開業前の勤務先である札幌東徳洲会病院にも近いので、救急や入院の紹介先としてスムーズな病診連携を行っています。僕の目標は、厚生労働省が掲げる「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」に基づき、高齢者が病気を治すということだけでなく、積み上げた地域の人間関係においてその能力を発揮できるように、医療者として貢献することです。当クリニックでは、札幌市の「認知症カフェ」制度における認証を受け、「認知症オレンジカフェ」を月に1、2回開催しています。こちらには認知症患者さんとそのご家族だけでなく、どなたでも参加していただけ、さまざまな立場の方が対話・交流できる機会となっています。

なぜ医師の道に進んだのですか?

小さい頃は特急電車の運転手になりたかったのですが、目が悪くて諦めました。親族に医療関係者はいませんし、僕は鼻血を見ただけで倒れるくらいだったので医師は向いていないと思っていたのですが、母が札幌医科大学で子宮筋腫の手術を受ける姿を見たことがきっかけの1つになりました。僕は浪人しているのですが、その浪人中に大学附属病院を訪問する機会がありました。そこで難しい病状だった人が元気に退院する姿を見たことが医師をめざす決定打になりました。医師とは人を救うことができる仕事なのだということを目の当たりにしたのです。その大きなやりがいのある仕事に就きたいと札幌での1浪目に医師になることを決め、大阪での2浪目に医学部をめざして10ヵ月頑張って勉強し、何とか合格しました。

ご専門の脳神経内科を選んだ理由を教えてください。

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岩手医科大学に入った時は、やはり手術を受けた人の姿が印象に残っていましたので、消化器外科である第1外科を考えていました。しかし、僕自身が胃腸炎とウイルス性の風邪をひいて免疫疾患のギランバレー症候群にかかるという経験をしたのです。5年生くらいの時でしたが、大学の神経内科の講座の先生に相談に行って診察してもらったんです。病名がつくまでは不安で仕方なかったのですが、ギランバレー症候群と診断がついたことによって、これまでの絶望的な状態からの改善が見込めることがわかって安心しました。また脳神経内科の仕事は、基本的にはハンマー1本を頼りに診断していくため、自分の診断力を発揮できると思ったこと、そして系統立った学問性や脳科学性のようなものに惹かれてこの分野に進むことにしました。

物事を当事者視点で捉え、一人ひとりの患者に寄り添う

主な患者層、最近目立つ主訴などをお聞かせください。

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患者さんは、小児から100歳近い方まで男女問わず来院されます。季節も問わず、風邪やインフルエンザの流行もあまり関係ないですね。ただ頭痛の外来は7~8割は女性です。物忘れの外来は高齢の方だけでなく、自分のご両親が認知症になったことが心配で30歳くらいでいらっしゃる人もいます。季節性の要素はありませんが、低気圧や台風の時は、頭痛の当日受診が増えますね。また、社会的背景を反映してか、パソコンなどでの作業を長時間続けることとの関連性が考えられる症状を訴えられる方も多いですね。あとは、むずむず脚症候群や眼瞼のけいれん、耳鳴り、腰痛、臭いがわからりづらい、寝言を言うようになってきた、突然気を失う、頭痛薬を飲むとかえって頭痛が悪化する、手の震え、顔面神経麻痺、三叉神経痛など脳神経に関わるような症状全般。多岐にわたりますね。

診察の際に心がけていることはありますか?

物事を当事者視点で捉えることを心がけています。患者さんごとに考え・信念・体質が異なりますから、病気をクローズアップして見つける前に、その方の特徴を当事者視点で診るようにしています。僕自身の病気の経験から得たことを生かして、医師側が決めつけたり、押さえつけたりせず、“Shared Decision Making (共有意思決定)”を大切にしています。一人ひとりの社会背景、要望を最大限考慮しながら二人三脚で、できるだけ見える化して、患者さんがご自分の病気を理解し、自己治癒力を改善していくことができるようにサポートします。

これまでの医師生活で印象に残るエピソードをお聞かせください。

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片頭痛は、一般的に診断まで10年ほどかかるともいわれていて、患者さんは諦めたような状態で当クリニックに来院されることも多いのですが、そういう方が1、2日で改善へ向かうことも少なくありません。あとは、それまで不眠症だった方が、実はむずむず脚症候群だったということがわかり、適した薬の投与につなげられたケースもありましたね。神経というとゆっくりした慢性疾患のイメージがありますが、常時信号情報が流れていますから、何かのシステムの異常が改善できれば、パッと症状がなくなることが期待できる場合があるのです。明確な診断によって患者さんの自己治癒力のスイッチを入れられれば、人生、生活における強い支障をなくせるケースは少なくないと考えています。それに貢献していけるのが僕の生きがいです。

自己治癒力を発揮できるよう全力でサポート

こちらのクリニックの特徴や強みを教えていただけますか?

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当クリニックでは、小さなクリニックでありながら1.5テスラMRI装置を備え、認知症やパーキンソン病などの早期発見に努めています。物忘れの症状に代表される認知症は、一説には家族に連れられて受診した時には、9割が中等度に進行しているともいわれています。臭いがわかりづらくなった、寝言を言ったり、手足をバタバタするようになった、なども認知症の始まりの症状にあるとされます。物事をちょっと面倒くさがるとき、そういうときに来てもらえば、認知症予備軍に入る前からの予防をめざせるケースがあるのです。また、物忘れの症状のすべてが認知症というわけではなく、部分てんかんが原因のこともありますし、睡眠時無呼吸症候群が関係していることもあります。当クリニックでは、西洋医学と東洋医学の良い点を取り入れながら、皆さんの健康増進をサポートしています。

今後の展望をお聞かせください。

頭痛が原因で不登校になったり、仕事ができなくなって能力を発揮できない人がいるほど、頭痛は支障度の高いものです。頭痛の種類によっては痛み止め薬で悪化する場合もあるということも知っていただきたいのです。また認知症は長生きの勲章だという発想を持ち、元気に認知症になって、日本の社会においてすべての人が社会貢献できるような社会構造であることが理想だと考えています。当クリニックがその起爆剤になれればいいなと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

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当クリニックは、自己治癒力改善がキーワードです。頭痛・物忘れ・耳鳴り・肩こり・痛み・ふるえ・しびれ・不眠症・臭いがわからない・顔面神経麻痺など、多くの方々が人生のどこかで少なからず体験するであろう症状に対し、できる限り適切な検査および診察をしています。そして脳の領域を幅広く診療している医師、自分も片頭痛のあるスタッフ、介護経験のあるスタッフ、心理士、栄養士など、全員がワンチームとなってサポートします。また、「年のせいだから様子を見てください」ということは絶対に言わない方針でおりますので、悩みを諦めない患者さんに、自己治癒力や能力を発揮するためのきっかけづくりやアドバイスもしています。病院に行っても解決しなくて困っていることがあったら、ぜひご相談ください。疑問点や諦めつつあったことを、新たな発想で、患者さんのより良い人生につなげることに全力を注いでいきたいと思います。

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