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宮崎 洋子 院長の独自取材記事

青山歯科医院

(狛江市/喜多見駅)

最終更新日:2021/10/12

宮崎洋子院長 青山歯科医院 main

外から見ると歴史のあるこぢんまりしたクリニックという印象だが、中に入ると全員女性スタッフで明るい雰囲気。歯科医療に精通した歯科医師が処置を行い相談に乗る「青山歯科医院」。近くの住民だけでなく、遠くから電車やバスを乗り継いで通う患者もいる。受付を務めるのは宮崎洋子院長の母で、50年以上にわたりクリニックを守っている。スタッフ同士の雰囲気も良く、お互いに信頼し合っていることが肌でわかる。気さくなスタッフとの会話を楽しみにしている患者も多く、診察前の雑談が盛り上がり時間を忘れることもあるという。ここにいるといつの間にか緊張が緩む、そんな空間をつくり出している宮崎院長に話を聞いた。

(取材日2018年8月4日)

女性院長のきめ細かな気遣いが診療にも生かされる

こちらのクリニックは、長年診療しているクリニックだそうですね。

宮崎洋子院長 青山歯科医院1

ええ、もともと父が開院したクリニックで、私が引き継いだ形になります。父の手伝いをしたいと思い歯科医師をめざしたのですが、国家試験前日に他界してしまったんです。父は一般歯科と小児矯正を専門にやっていて、「矯正はとてもやりがいがあるよ」と聞かされていたので、私も矯正を勉強していました。そのほか補綴も勉強していましたね。今でも勉強は欠かせません。また、おかげさまで父の代から通ってくださる患者さんも多く、子どもの頃から通っていた患者さんが成長して親になり、子どもと一緒に通ってくださる方もいます。結果的に父とは働くことはできませんでしたが、こうやって父が診ていた患者さんを診れることはとてもうれしいですね。

スタッフが全員女性とのことですが、これには何か理由があるのでしょうか。

女性だけのほうが気軽に、緊張せずに、皆さんがいらっしゃることができるのではという感じがしたんです。歯科医院というのは、どうしても怖い感じがしますよね。けれど当院は、まず気軽に世間話をするところから始まります(笑)。お話を引き出すのが上手な歯科衛生士さんなので、いつも盛り上がっていますね(笑)。当院のスタッフは全員女性ですが、女性専用のクリニックではなく、患者さんの約半数は男性です。

スタッフが女性だけという強みはどんなところでしょうか。

スタッフが女性だけなので、診療でもそれ以外の部分でもこまやかな対応が可能です。例えば詰め物一つにしても、できるだけ歯の色に合わせた自然なものを選べるよう、たくさんの色を用意しています。歯の色は個人差がありますし、実はメーカーによっても色が微妙に違います。単に白くさせることだけでなく、その人に合った色味を提案できるのも女性だからこそのメリットかと思います。あとは、子育て経験があるスタッフばかりなので、子どもをあやすのは得意ですし、雑談も楽しんでいただけますね(笑)。

診療の際に心がけていることはどのようなことですか?

宮崎洋子院長 青山歯科医院2

患者さんはすべて家族だと思っています。私だったら、家族にどんな診療を、治療をしてあげたいかな、ということをまず考えます。こう考えるようになったのは、自分が患者として病院を受診した際、医師と自分との間にとても大きな隔たりを感じたからです。言いたいことも言えない、うまく思いが伝わらないという経験をしました。私は患者さんの言葉にならない思いをくみ上げてあげたい。家族だと思って接すればそれができると思ったのです。患者さんのお話をよく聞きながら、その方とより近い距離感でいられる接し方をするようにしています。

患者を褒めて、モチベーションを上げる予防歯科

先生が考えている「負担をできるだけ与えない治療」について詳しく教えてください。

宮崎洋子院長 青山歯科医院3

私の考える「負担を与えない」というのは、治療における負担と、治療前の緊張されている状態を会話などで和らげるという意味も含まれています。ですので患者さんとの対話はとても大切にし、患者さんが納得された状態で治療に進めるよう心がけています。また、自然歯を削ることも極力避けたいため、定期的にクリーニングと歯磨き指導を受けて虫歯になるのを防ぎ、万が一虫歯になっても検診を受けていただくことが大切だと考えています。ですので、患者さんには治療を終えた後も検診に通っていただくようにお話ししています。そのかいあって、当院では多くの患者さんが治療後も検診に通ってくれているんですよ。

多くの患者さんというのは、すごいですね。

治療を終えた時に次の検診のタイミングをお伝えしています。また、検診の際に患者さんを褒めるようにしています。「ここはすごくきれいに磨けています、すごいです!」って(笑)。また、しっかり歯磨きできていると、歯茎も次第に引き締まってくるんです。そういう変化もお伝えしているので、患者さんも高いモチベーションを保てます。検診は普通3ヵ月~半年に1回なんですが「毎月通いたい」と言って月に1回のペースで通って来られる方もいるんですよ。

狛江市歯科医師会の活動も熱心に取り組んでいるそうですね。

狛江市歯科医師会では地域の皆さまの健康をサポートするため多くの活動を行っているんです。例えば、年に1回、健康に関する講演会を開催しています。「健康」に幅広くフォーカスしているので、歯やお口のこと以外も扱っています。例えば「口腔がんは怖くない」というテーマで講演をしたり、最近話題になっている健康にまつわる体操を取り上げたりしています。それだけでなく、妊婦検診や乳幼児検診、就学前のお子さんの歯の検診、休日診療などの活動を行っています。また、狛江市歯科医師会はとてもアットホームで、どの歯科医師も市民の皆さまの健康を保つことを考えています。たくさんの活動を行っているのでぜひ市民の皆さんには上手に利用していただきたいですね。

先生は小学校の校医も務められているそうですね。

宮崎洋子院長 青山歯科医院4

1年生から6年生までの歯の検診をするほか、保育園検診や年に3回、親御さんからの相談もお受けしています。検診でお子さんの歯を見ていて気づくのが、虫歯が全然ない子と虫歯が多い子の差が激しいという点です。また、お子さんが虫歯になりやすいかどうかは、ご両親の意識も関係しているということも感じています。

歯科医師になることを反対された高校時代

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

宮崎洋子院長 青山歯科医院5

父は歯科医師でしたが、両親からは一度も歯科医師になるように勧められたことはありませんでした。私はフランス語をずっと勉強していて、フランス語が生かせる仕事をしたいと考えていたのですが、昔は今ほど歯科医院が多くなかったこともあって、父がとても忙しそうにしていたんです。そんな姿を見て、父の手伝いができたらと思い、歯学部に進むことを考えました。ところが、それを両親に話したところ父から反対されたんです。そんな甘い考えでなれる職業じゃない、と。けれどその時は本気で歯科医師になりたいと考えたので、父を説得しました。結局、父は亡くなり、一緒に働くことはできませんでしたが、父が築いた青山歯科医院を私が継承できていること、父が大事に診てきた患者さんを診続けられていることは、とても感慨深く、うれしく思います。

診療以外の時間はどのように過ごされているのですか?

家事をしていることが多いですが、時間があればおいしいものを食べに行ったり、ゴルフに行ったり、ミュージカル鑑賞も好きなので行ったりしますね。また、院内に飾ってあるお花はシルクフラワーで、実は私が作ったものなんです。この空間になじむような色合いをチョイスして作りました。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

宮崎洋子院長 青山歯科医院6

当院のスタッフは全員女性で子育て経験があります。歯科医院に行きたいけれど赤ちゃんがいるので行きにくいというお母さんは、スタッフがあやすことも可能ですし、赤ちゃんを抱っこしたまま診療を受けていただいても大丈夫です。ちょっとでも気になることがあればお気軽に相談していただければと思います。またほかの歯科医院と連携を取り、当院で対応できない矯正、インプラントなどは、きちんと信頼できる歯科医師やクリニックを紹介しています。少しでも気になることがあれば気軽にご相談ください。

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