今宮 容子 院長の独自取材記事
コットン歯科
(葛飾区/青砥駅)
最終更新日:2026/05/14
青砥駅から亀有新道の商店街を少し歩くと、左手に「コットン歯科」への入り口が現れる。建物はバリアフリー設計で、車いすやベビーカーの利用者でもストレスを感じさせない空間が特徴だ。穏やかな表情で出迎えてくれた今宮容子院長は、副院長の今宮熱海先生とともに幅広い診療を行っている。専門性の高い診療は大学から非常勤で来ている歯科医師が担当するなど、さまざまな悩みに対応できる歯科医院をめざしているという。容子院長は根管治療や審美性に優れた補綴治療を得意とし、熱海副院長は訪問歯科に携わっていたため、高齢者への対応に強みを見せる。「歯科治療の多くは不可逆なので予防が重要」と話す容子院長に、診療に対する姿勢や患者への想いについて話を聞いた。
(取材日2026年3月12日)
地域に根差した相談しやすい歯科医院をめざして
先生の経歴と開院した経緯を教えてください。

日本大学松戸歯学部を卒業後、千葉県内の歯科医院に勤務し、その後、東京都内の歯科医院で非常勤として診療に携わってきました。2015年に青砥駅のすぐ近くに開院し、歯科、小児歯科、矯正歯科、歯科口腔外科に対応しています。2022年には現在の場所へ移転し、パーティションで仕切った2台のユニットから、個室の4台ユニットへと増設しました。また、スタッフと患者さんの動線が交わらない設計とし、併せてバリアフリー化も実施しています。入り口から診察台付近まで、車いすやベビーカーのままスムーズに移動できるよう配慮した設計となっています。
診療についての考え方を教えてください。
患者さんの年齢層は0歳児から90歳代までと幅広く、特定の分野に限定することなく、地域の方々がさまざまな悩みを相談できる歯科医院であることを重視しています。土曜・日曜も診療を行い、平日の通院が難しい方にも対応可能な体制を整えています。また、虫歯をはじめとした一般的な診療は院内で対応しつつ、口腔外科領域など専門性の高い診療については、大学病院にも在籍する歯科医師が担当します。専門分野に基づいた診療体制を整えることで、質の高い医療の提供に努めています。このような取り組みを通じて、相談しやすい小さな大学病院のような存在をめざしています。
院長と副院長それぞれの専門分野について教えてください。

歯内療法に携わる中で、見た目の美しさだけでなく、歯そのものの治療の重要性を強く実感してきました。補綴治療はあくまで失われた機能を補うものであり、本来長く維持されるべきは健康な歯そのものであると考えています。そのため、基盤となる歯の状態を整えることを重視した診療に取り組んでいます。また、副院長は勤務医時代に、約15年にわたり高齢者施設への訪問診療に携わる中で、加齢に伴い通院が困難になる現実も実感してきました。身体機能の低下や体力・気力の衰えにより、外出や通院自体が負担となり、徐々に足が遠のいてしまうケースも少なくありません。こうした背景から、自力で通院できるうちにどれだけ口腔環境を整えられるかも非常に重要であると考えています。口腔内の環境と全身疾患は密接な関係性にありますので、一つ一つの小さな問題が雪だるま式に大きくなる前に解決できるように努めています。
トラブルの芽を摘むために必要な予防歯科を重視
診療で大切にしていることは何でしょうか?

歯科に対する不安は、「何をされるのかわからないこと」から生じると考えています。そのため当院では診療の前に、現在の口腔内の状況や今後必要となる治療内容、治療期間などについて説明し、患者さんとの対話を重視しています。そして、一人ひとりのご要望やゴールに合わせた提案を行い、不安を取り除いた上で診療に進むことを大切にしています。お子さんに対しては、歯科医院が生活の中で自然に通える存在となるよう意識し、いきなり処置を行うのではなく、会話でのコミュニケーションができる場合には、「説明して・見せて・実際に行う」という段階的な関わりを大切にしています。また、歯科医院を特別な場所ではなく、日常の延長線上にある身近な存在として感じていただけるよう心がけています。その積み重ねが安心感につながり、定期検診など継続的な通院にも結びつくと考えています。
予防歯科にも力を入れているそうですね。
治療によって「良くなった」と感じていただけることが望めることは多いものの、歯は一度処置を行うと元の状態に戻るわけではなく、補綴治療はあくまで別のものへ置き替えているに過ぎません。本来、一生にわたって機能するのは無傷の歯であると考えています。そのため、処置を繰り返す前にトラブルの芽を摘むことが重要であり、日頃から口腔内の状態を維持する意識が求められます。こうした背景から、予防歯科の重要性を踏まえ、歯を長く保つためにも継続的な管理と定期的な検診の受診を推奨しています。
予防の意識を高めてもらうために何か工夫をされていますか?

定期検診の重要性についてお伝えする際には、患者さんが前向きな気持ちで通院を続けられるようなコミュニケーションを心がけています。自宅でのメンテナンスとしては、フロスの併用も大切ですが、その際の伝え方にも工夫が必要だと感じています。例えば、アメリカ歯周病学会には「フロス・オア・ダイ」というスローガンがあります。直訳すると強い表現ではありますが、フロスを使用しないことで歯周病が進行し、糖尿病や脳梗塞などの全身疾患につながるリスクがあることを示しています。こうした情報も一方的に伝えるのではなく、患者さんに納得していただけるよう配慮しながらお伝えしています。
要望に応じて提供する、美しさにこだわった補綴治療
審美性に配慮した診療にも対応されていると聞きました。

ご相談として多いのは補綴治療です。補綴にはジルコニアなどを用いることが多く、技術力の高い歯科技工士に製作を依頼している点が当院の特徴です。補綴物の精密さを追求するだけでなく、患者さんのご要望や歯の状態に合わせた色調で仕上げることを重視しています。また、治療にあたっては「どのような選択肢があるのかわからない」という不安にも配慮し、それぞれの特徴や違いを丁寧にご説明した上で、患者さんのめざすゴールをしっかりと共有することを大切にしています。要望や歯の状態によって最適な治療は異なるため、十分なヒアリングを行いながら、より良い選択をご提案できることが強みです。漠然としたお悩みでも構いませんので、イメージされているゴールをお聞かせいただければ、無駄な処置やご負担をできるだけ抑えた治療計画をご提案いたします。
今後力を入れていきたいことはありますか?
予防には特に力を入れており、何よりも口腔内の環境を整えることを大切にしています。その上で、審美的な治療においても、まずは歯の健康状態を重視し、適切な技術と提案を組み合わせることで、自信を持ってお勧めできる体制を整えています。初回はクリーニングのみでも十分で、それがご自身の歯への意識を高め、必要に応じて適切な診療や継続的な通院を選択できるきっかけとなればと考えています。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
最後に、読者にメッセージをお願いします。

予防に対する意識は年々高まっていると感じています。実際、定期検診が身近なものになってきたことで、若い世代では虫歯が少なく、すべての歯において治療歴がほとんどない方も珍しくありません。一方で、歯科医院は不具合が生じた際に受診する場所という習慣をお持ちの方も多くいらっしゃいます。だからこそ、症状が出てからではなく、日頃から定期的に通院していただくことで、早期発見や予防への意識を高めるきっかけにつながればと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/25万円~、ジルコニアを用いた補綴治療/7万2600円~、ホワイトニング/2万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

