中塚 知明 院長の独自取材記事
なかつか歯科医院
(狛江市/喜多見駅)
最終更新日:2024/10/08
喜多見駅から高架下に広がる複合ショッピング施設を狛江方面に歩いて1分の場所にある「なかつか歯科医院」。開業から25年以上となる地域に根づいた歯科医院だ。「歯科医院が怖いという人も多くいらっしゃいますので、なるべく穏やかな雰囲気で、患者さんにはリラックスしていただけるよう心がけています。その上で、私自身が家族にしたい治療を患者さんに提供することを大切にしています」と話す院長の中塚知明先生。開業からこれまで患者の立場になって考えることを第一に診療を続けてきた同院には、開業当初から通い続けている患者も少なくないのだとか。インタビューでは、院内の設備、患者と向き合う上で心がけていること、最近始めた取り組みについてなど、たっぷりと聞いてきた。
(取材日2021年9月1日/更新日2024年8月30日)
自分の家族にしたい治療を患者に提供
どのような患者さんがいらっしゃいますか?
地域の方を中心に、下は1歳の赤ちゃんから上は90代の方まで、幅広い年齢層の患者さんに来ていただいています。開院から25年以上たつのですが、開院当初から通ってくださっている方も多く、とてもありがたく思っています。当院に初診で来られる方はクチコミや既にここに通ってくださっている患者さんからのご紹介が多いですね。遠方だと山梨や軽井沢から通っている方もいらっしゃいます。ご自宅の近くにも歯科医院はあるはずですので、どうしてここまで通ってくださるのか聞いたところ、「ここじゃないと駄目なんです」とおっしゃってくださった方も。そうやって任せていただけることは歯科医師冥利に尽きますね。
院内の設備でこだわった部分はありますか?
患者さんがほっとできるような雰囲気にしたく、インテリアなどを考えました。天井が高く明るい雰囲気は患者さんからも好評ですし、私もとても気に入っています。スタッフがとてもきれい好きで、いつも清潔できれいな院内なのが当院の自慢の一つでもあるんですよ。2021年8月に歯科用ユニットを入れ替え、そのタイミングで床や壁も一新しましたので、より一層清潔感が増したと思います。現在は感染症対策として空気清浄機に加え、エアコンの中にも空気清浄機能があり、その機能をフル活用して院内の環境を整えています。一方で、ご高齢の患者さんにも安全に通院していただけるように、スリッパを廃止し、土足のまま過ごしていただけるようにしました。
患者さんと接する上で大切にしていることはどんなことでしょうか?
患者さんの気持ちになって考えることです。常に「自分の家族にしたい治療を」を念頭に診療しています。そして、患者さんの家族に歯科医師がいたとして「いい治療をしている」と思ってもらえるように、というのも意識しています。治療の進め方については、一方的に押しつけることはせず、まずは可能な治療の選択肢を患者さんに提示し、一つ一つ丁寧に説明し、患者さんの合意を得た上で治療を進めていけたらと思っています。選択肢を提示するときには、良い面だけではなく、悪い面もお伝えするようにしているんです。どんなことにも良い面と悪い面があるのは当然。悪い面まで理解していただいてこそ、最良の選択をしていただけると思っています。
訴えはもちろん、どんな治療でも噛み合わせを重視
治療ではどんなことを重視していますか?
とにかく口の中を、そして歯をきれいにして差し上げることに注力しています。もともと通ってくださっている患者さんは口腔内の健康に対して意識が高い方が多く、口の中がきれいな方が多いんです。それをより、きれいにしていきたいですね。そうなるとクリニックによっては自費診療というところもあるかもしれませんが、私はできる限り保険内の診療でできるように日々奮闘しています。保険診療と自費診療だと10倍以上も費用が変わる場合もありますしね。やはり、患者さんの立場になると、少ないコストできれいになったほうがうれしいですよね。私自身も買い物などをするときはそう考えています。また、口の中がきれいになると、歯磨きなどご自宅でのメンテナンスも、より意識するようになると思います。
先生は噛み合わせにも気を配られているのだとか。
はい。噛み合わせというのは、歯の上下左右のバランスで成り立っています。どこかが高かったり低かったりして噛み合わせにずれがあると、しっかり噛めなかったり、痛みが出たりすることも。髪の毛1本ほどのずれから症状につながるという、非常に繊細なのが嚙み合わせなんです。ただ、患者さんご自身で気づくのは難しいので、日々の治療で噛み合わせに問題がないかも確認します。銀歯が痛い、虫歯がある、顎が痛いといった理由で来院されても、言われた部分だけではなく噛み合わせも含めて全体を診ていくのです。中には、咬筋が緊張していて歯ぎしりや食いしばりが起きている方もいらっしゃいます。そのような症状に悩む患者さんには筋電図検査をして、必要に応じて適切なアプローチを行います。朝起きた時に頭部や顎に痛みや疲れを感じるという方は、寝ている間に無意識に歯ぎしりをしていることが原因かもしれませんので、ご相談いただきたいですね。
なぜそこまで噛み合わせを重視されているのでしょうか?
噛み合わせのずれを調整することで痛みや不快感の改善につなげられれば、長い目で見て治療の負担が小さくなるからです。例えば、虫歯を治療しても、歯磨きなど患者さんそれぞれの原因がそのままだと、また同じ部分が虫歯になり、治療の繰り返しになってしまう可能性があります。ですが、噛み合わせを調整することで患者さんの意識が高まると、治療期間の短縮や、その後の来院回数を減らすことにつながるかもしれません。噛み合わせは、先ほどお伝えしたように歯の上下左右の繊細なバランスです。私の考えでは、大がかりな治療をせずに治すことが一番だと思うんですね。それどころかできれば治療はしたくないですからね。最終的には患者さんの歯に触らないようになることが、歯科医師としての命題だと思っています。
より健康で豊かで充実した生活を送ってほしい
治療時のこだわりを教えてください。
昨年10月に3次元CTを導入して、より緻密な検査ができるようになりました。立体的な画像を撮影でき、口腔内全体を詳細に把握するのに役立ちます。動脈と歯の位置関係や膿んでいる箇所など、3次元だからこそわかる情報もあるんですよ。患者さんの中にはリアルすぎて驚かれる方もいらっしゃるくらいです(笑)。検査の幅が広がり、患者さんにも口腔内の状況をよく伝えられるようになりました。こうしたわかりやすい説明もこだわりの一つで、治療開始前から治療時の各段階の口腔内を撮影してお見せすることもしています。患者さんからお口の中は見えませんから、写真を順に見比べていただいているんです。私も「ここまでできて良い仕事をしたな」とか「ここはさらにきれいにできるはずだから次回は重点的にやろう」と、自分の仕事に役立てています。検査や治療を視覚化することは、患者さんにも私自身にもメリットがありますね。
歯科医師のやりがいはどんなところにありますか?
父が外科の医師だったこともあり、私も初めは医師をめざしていたんです。その後、歯科医師の道に進んだ後も「やっぱり医師をめざせば良かった」と思うことが度々ありました。その考えが変わったきっかけは、ある時、口腔内の健康は健やかな心身に直結していくものなんだと気づいたからです。食べることは生きることに直結するもの、その食べるという行為をする口腔内というのがどんなに人間にとって重要なのかを思い知ったんですね。そこから、患者さんの健康をお口の中から支えて、より豊かで充実した生活を送ってもらうことこそが歯科医師のやりがいだなと考えるようになりました。それは開業して25年以上たった今もずっと変わりません。
最後に今後の展望をお願いいたします。
先進のレーザーを導入し、より精度の高い治療や治療期間の短縮化につなげています。従来は手術が必要だったケースでレーザー治療できる場合もあり、患者さんの負担も減らせると思っております。日々うれしく思うのは、不安な表情で来院した患者さんが笑顔で帰っていかれる時ですね。治療していくうちに、患者さんの口腔内への意識向上にもつなげていけたら、とてもやりがいを感じます。そもそも歯科医院とは、メンテナンスなどで定期的に通い、健康管理のために役立てていただく場所だというのが私の考えです。今までも、そしてこれからも、「お一人お一人を健康にする」ことをめざしていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/70万円~
インプラント治療/35万円~