池田 周平 院長の独自取材記事
ひかり歯科クリニック
(藤沢市/長後駅)
最終更新日:2025/07/15

長後駅より徒歩10分ほどの場所に2016年に開院した「ひかり歯科クリニック」。“ひかり”という名前にかけて、歯がキラリと光っているロゴマークが親しみやすい印象である。「白く光るきれいな歯にしたいという意味を込めて、クリニック名に“ひかり”を使用しました」と池田周平院長。院内は白と緑と青を多用し、爽やかな湘南のイメージを模したという。池田院長は藤沢市にある長後駅付近で育ち、地元の役に立ちたいという思いから同地にて開院した。周辺には高齢者や子どもが多いことを熟知しており、院内をバリアフリーにし、キッズルームも完備。痛みの少ない、楽しく通えるような治療をめざしたいという池田院長に話を聞いた。
(取材日2025年5月28日)
長後駅を中心に信頼されるホームドクターをめざす
神奈川歯科大学をご卒業後から開院されるまでの経緯について、教えてください。

大学卒業後、口腔外科で全身的な疾患についても学びたいと思い、伊勢原市にある東海大学医学部付属病院にて研修を受けました。3年後、東京都や茨城県にある歯科クリニックで、口腔外科を専門に半年ずつ勤務しました。その後、いずれは藤沢市内で開院したいと思うようになり、今度は神奈川県内の歯科クリニックで勤務しました。勤務医として治療にあたっていた頃は、上司の先生の考えに沿って治療をしていたため、自分の考えに責任を持って治療をしていきたいと思うようになったのが、開院を考えた理由の一つです。また、生まれ育った地域の方たちの歯の健康を守っていきたいと思っていたことも大きいですね。小学生の頃は長後駅から徒歩10分くらいのところに住んでいたんです。神奈川県内で5~6年ほど勤務医を務めた後、いよいよ開院の準備に取りかかり、念願の地元・藤沢市での開院がかないました。
開院当初、どのようなクリニックづくりをめざしていましたか?
もともと、地元が好きで当地に開院を決めたこともあり、地域に密着したかかりつけ医としてのクリニックをめざしました。この辺りは幼稚園や小学校もありますので、お子さんやお母さん、ご高齢者の方が多い地域です。車いすやベビーカーでもお越しになれるようバリアフリーにし、お子さんがお待ちになれるようキッズルームもご用意しました。現在、スタッフは、歯科医師である私の他、歯科衛生士が4人、歯科助手が5人います。私も含めみんな子どもが好きですが、小さいお子さんがいるスタッフや保育士資格を持っているスタッフもいるため、お子さんに対する接し方や話し方が私より上手だと思います。全体的に、楽しく怖くない診療をめざしています。開院当初に描いていた理想が100%実現できているかどうかはわからないですが、患者さんの人数の増加に伴ってスタッフも増やし、今は充実した治療ができていると思っています。
以前の勤務先では、どのようなことを学ばれてきましたか。

東海大学医学部付属病院では、外来だけでなく入院患者さんとも接する機会が多々あり、お口の中の症状と全身的な疾患の関わりを知ることができました。例えば、顎の骨折の手術をした後、症状が改善しない患者さんがいらっしゃいました。お若いのに血糖値が高く気になっていたのですが、手術後は血糖値が上がるためそのせいだと思っていたら、1ヵ月ほどたっても上がったままで。原因を調べてみると、その方は糖尿病を発症されていました。全身疾患があると、お口の中も治りにくかったり、出血が止まりにくいこともあります。ですから、そこでの治療経験は、こういう症例にこの処置は良くないとか、この病気の方にこの薬は合わないとか、そういうことを知る上でとても勉強になりました。リスクが高い患者さんは、歯科治療をする際にも入院施設がある所にしたほうが安全な場合もあるので、安易に引き受けるのではなく、きちんと判断することが大切ですからね。
痛みの少ない治療で、通院への恐怖感をなくしたい
こちらのクリニックならではの特色について、教えてください。

私自身の専門分野は口腔外科ですし、子どもの頃から手先が割と器用だったので、歯の形を細かく丁寧に削ったり、親知らずを抜いたりするなど、外科的な処置は得意だと思います。また、患者さんのお話をよく伺い、ご希望に沿った治療を行っています。例えば、保険外の高額な治療を押しつけたりはせず、まずはいくつか選択肢をご提案させていただき、患者さんとよくご相談した上で、選ばれた治療法に最善を尽くします。他に、患者さんご自身にお口の中の状態について把握していただくために、拡大機能のついたエックス線撮影機でお口の中を撮影して、今の状態がどうなっているかということを見ていただきながらきちんとご説明するようにしています。
診療に際して、どのようなことを心がけていらっしゃいますか。
安心して来ていただけるよう心がけています。歯科医院はいっぱいあるので、どこに行ったらいいのか迷うと思うし、そもそも痛いイメージがあって、不安で足が遠のくという方も多いと思います。そういった恐怖感を取り除けるよう、なるべく痛みの少ない治療を心がけています。麻酔注射を打つ前に表面麻酔をして、細い針を使用した電動の麻酔注射を使用しています。声かけにも配慮しながら、なるべく不安がないように治療するようには心がけています。また、先進の歯科用レーザーを導入しており、主に根っこの治療とか歯周病の治療に使っているのですが、レーザーを使うことで腫れや出血の抑制や、痛みの軽減が見込めます。そういったことも、患者さんの負担を減らして、苦手意識をなくすことに役立っていたらいいのですが。
小児の歯科治療をする際に、大人より特に意識していることはありますか。

お子さんに対しては、痛くなくても怖いだけで泣いてしまうような子もいるので、笑顔で話しかけて安心感を与えることでしょうか。会話をしているうちに落ち着いて治療を受け入れてくれる場合も結構あるので、笑顔と会話の2つは心がけています。
専門の口腔外科にも力を入れ、地域に密着した医療を
歯科医師をめざすようになったきっかけについて、教えてください。

初めは歯科医師に特化せず、広く医療に関する仕事に就きたいと思っていました。口の中から全身まで診られるような仕事がしたいと思ったときに、口腔外科に思い至りまして。歯科医師として、治療によってどのように変化したかが一目でわかるところと、患者さんの笑顔が見られることにやりがいを感じています。
今後、力を入れていきたい分野はありますか。
「予防」と「保存」でしょうか。予防に関しては、基本的に削れば削るほど歯の状態は悪くなりますので、初めから虫歯にならないことが一番いいんです。そのためには、しっかりと歯磨きをして、数ヵ月に1度定期チェックにお越しいただきたいと思います。虫歯にしろ歯周病にしろ、悪い所を早期発見できれば、治療も少なくて済みます。保存は、なるべく自分の歯を残せるようめざす、ということですね。例えば、虫歯によって弱っている場合はしっかり根っこの治療をして、噛み合わせも診断して、弱っている部分にはなるべく力をかけないようにして定期的に診ていきます。歯周病に関してはレーザー治療も有用なので、それらを使いながら、なるべく歯を残せるような治療をしていくというところですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

最近の新患の方は、すでに来てくださっている患者さんのご家族や「あそこの歯科医院がいいからと勧められた」と言って来てくださる方が多く、それは本当にうれしいし、やりがいを感じますね。これからも基本的なスタンスはあまり変えずに、地域に密着した医療を行い、患者さんに喜んで通っていただけるような環境を作っていけたらと思っています。また、専門として培ってきた口腔外科の知識や技術も生かし、より多くの治療を当院で完結できるようにしていきたいですね。予防歯科についても力を入れていますので、定期検診も含め、お子さんから親御さん、おじいちゃんおばあちゃんまで、ご家族で通院していただけるクリニックでありたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックを用いた補綴治療/3万5000円~、スポーツマウスガード/1万1000円~