田中 千久紗 院長の独自取材記事
ラウナ南大井デンタルクリニック
(品川区/立会川駅)
最終更新日:2025/12/11
2025年に9周年を迎えた「ラウナ南大井デンタルクリニック」。院長を務めるのは、病院勤務時代に口腔外科で腫瘍や顎変形症といった多様な治療に携わってきた田中千久紗先生だ。歯や口腔の機能の重要性を伝えるべく、予防と噛み合わせに重きを置いた、悪い部分の改善だけが目的ではない包括的な医療の提供に努めている。また歯科治療が苦手な人への配慮にも尽力しているという。「少しでも不安を軽減できるよう、治療前には当院のことを知っていただく時間を設けています。また患者さんとスタッフの会話の機会が自然に生まれるよう、院内の動線を一つにまとめてもいるんです」。さらに、院内のインテリアやBGMにもこだわっているそう。「より気を引き締めて、診療や接遇も見直していきたい」と語る田中院長に、同院の特徴や診療への思いを聞いた。
(取材日2025年9月5日)
南大井で予防と噛み合わせに力を入れる女性歯科医師
歯科医師を志したきっかけや、開院までの経緯を教えてください。

最初のきっかけは医師だった祖父です。自宅で開院していた祖父の診療姿が格好良くて、医療系に進みたいと思いました。歯学部に進んだのは、手先の器用さを生かせることと、テレビで見た障害者歯科に興味を持ったからです。その後、さまざまな分野を学ぶ中で口腔外科に最も興味を抱くようになりました。大学卒業後は、大学歯科病院で顎顔面口腔外科に携わり、東京高輪病院(旧・せんぽ高輪病院)歯科口腔外科に勤めました。
開院されたきっかけは?
口腔外科では腫瘍や唇顎口蓋裂、顎変形症などの治療に携わり、また他の病気で入院中の患者さんの歯科治療を担当する中で、歯や口腔の機能の重要性を痛感しました。人は噛むことや食べることの機能を失ってはじめて、その大切さを知ることが多いです。ですから、機能を失う前にその大切さを伝える予防重視の歯科医院をつくりたいと考えていました。また、ちょうど2人目の子どもが生まれたこと、地元の方をはじめ多くの方に歯や口腔の機能の大切さを伝えたいと思い、夫の地元である立会川で開院しました。
開院の際、どんなところにこだわりましたか?
開院前に歯科医院を20軒ぐらい見学して、内装や院内の工夫などを学びました。また私自身、歯科医院があまり好きではないので(笑)、歯科医院っぽい雰囲気にしたくないと当初から考えていました。リラックスして診療を受けられるようブレンドアロマを導入して歯科独特の臭いをなくし、治療中にお顔にかぶせるタオルも3種類の中よりお好きな香りを選んでいただいています。キッズルームにはハンモックを設置したり、診療室ごとに床の色を変えたりユニットの色を変えたりと、もともとインテリア好きなのでこだわりましたね。院名の「ラウナ」は、私の好きなハワイの言葉で「出逢い」という意味です。たくさんの方との「出逢い」を大切にしたいと思い、採用しました。
どんな患者さんが多く来院されますか?

小さいお子さんから90代の方まで幅広いです。開院当時は女性とお子さんが多かったのですが、次第に近くの企業にお勤めの男性や高齢の方も来られるようになりました。治療内容も予防から、私の得意とする親知らず治療や入れ歯治療まで、広がってきて楽しいです。最近はクリーニングやホワイトニングの需要が高い印象ですね。地域でいうと南大井や東大井、勝島、大井、大森からの患者さんが増えている印象です。少し遠方から親子で来てくださることもあります。多くの方から「スタッフが話しやすい」「子どもが気に入っている」などおっしゃっていただき、とてもうれしく思っています。
将来を見据え、予防や噛み合わせを重視した歯科診療
診療面の特徴や方針についてお聞かせください。

私が治療を行うまで、少し時間がかかるのが特徴です。もちろん痛みのある場合などはすぐに処置します。ですが基本的にはまず、現在常勤・非常勤と合わせて6人在籍している、国家資格である歯科衛生士の資格を持つスタッフがお口の中の状態をチェック。正しい歯磨きなどを指導し、セルフケアがしっかりできるようになってから治療にかかります。きちんとプラークコントロールができないと、治療してもまた悪くなりますからね。また、よく理解し納得して治療を受けていただけるようにカウンセリングに時間をかけるのも特徴で、歯ブラシの種類やフロスの使い方も詳しく紹介します。意外とご存じない方が多く、とても興味を持ってメンテナンスにもきちんと通ってくださる方が増えているので、私たちもやりがいを感じています。診療方針は、よく説明をして患者さんとの信頼関係を築くことです。
噛み合わせや口全体のバランスを重視されているとか。
インプラントの不具合や入れ歯のすり減り、歯の欠損、不正咬合などさまざまな原因で噛み合わせのバランスが崩れている方は少なくありません。そのままにするといずれ前歯にも負担がかかり、顎関節に悪影響を及ぼすことも。そこで、噛み合わせを整えるため「咬合平面(噛み合わせた時に上下の歯が接する面)の構築」をめざす治療を手がけています。治療期間がかかりますが、最初に噛むことの重要性をよく説明すると、多くの方が共感し最後までの治療を望まれますね。医療者として、すぐに駄目になるような治療はしたくないですし、将来を見据えた治療を手がけたい。そのためには悪いところだけではなく、噛み合わせなどお口全体のバランスまでを診る包括的な治療を行いたいのです。また、この地域には歯並びや噛み合わせの大切さを理解される方が非常に多く、矯正歯科医師が一人ひとりの思いに寄り添いながら診療を行っております。
子どもの患者さんが多いようですが、何か工夫はされていますか?

歯医者って楽しいんだ! と思えるようなイベントを企画しています。親御さんにどうして虫歯になるのかを唾液の性質からお話しして、フロスの必要性など家庭でのケアについても詳しくお伝えします。日々のケアができていないのにフッ素を塗るようなことはしていません。お子さん自身に対しては、歯科医院に慣れてもらうことを重視しています。子ども用の白衣を着て治療器具に触って歯医者さんになりきってもらうと、ほとんどの子は興味が湧いて嫌がらずに予防や治療を受けてくれるようになります。このエリアのお母さん方は歯科への意識は高く、お子さんが虫歯になったらとてもショックを受けられます。ですが、実は私も子どもを虫歯にしてしまったので(笑)、そんな話もして「大丈夫。大切なのはこれから」とお話しするとほっとされるようです。
患者主体の診療で、歯の大切さを伝える
先生のプライベートも少し教えてください。

小学生と中学生の子どもがいて、2人とも野球をしており、プライベートの時間は残念ながらありません。仕事が趣味ですね。だから院内の内装やインテリアにはこだわりました。地元で開院したので、子育てをしながら診療している中でママ友には本当に助けられています。このエリアは住んでいる方々も穏やかでとても良い所だなと思います。
今後、注力したいことはありますか?
少し前に、院内機材として都内で導入クリニックの少ないエアフローや先進のホワイトニングの機器を導入したところ、たいへんご好評いただいていると感じています。CTセファロも採用し、より精密な検査・診断につなげたり、インプラント治療など治療の幅を広げたりするのに有用だと実感していますね。ちなみにインプラント治療は難症例の場合、専門家に来てもらい治療を進めますのでご安心ください。今後も患者さん主体の治療という開院時の初心を忘れず、診療も接遇もブラッシュアップしていきたいです。また、歯周病のことや予防やメンテナンスの重要性ももっとお伝えしていきたいですし、歯科技工士と相談しながら審美性にこだわれるセラミック治療についても、プラークがつきにくく歯を守りやすいという特徴もあるとアピールしたいですね。
読者へのメッセージをお願いします。

予防や噛み合わせを重視しながら、患者さんと一緒に歯やお口の健康を守っていきたいと考えています。日本では年を取ったら歯が抜けて入れ歯になるイメージが強いようですが、若い時から適切なケアができていれば、一生自分でしっかり噛んで食事できる状態をめざせます。一本一本の歯にはとても大きな価値があること、自分自身でしっかり噛んで食べることはとても大切で、全身の健康にもつながることを知っていただきたいです。スタッフ皆が元気でアットホームなクリニックですので、気軽に来ていただきわからないことや知りたいことは何でも聞いてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/33万円~、成人矯正/66万円~、ホワイトニング/2万1000円~、インプラント治療/16万5000円~、セラミック治療/7万9200円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

