本田 雅則 院長の独自取材記事
本田医院
(相模原市南区/町田駅)
最終更新日:2021/10/12
JR横浜線町田駅より徒歩5分の閑静な住宅街に佇む「本田医院」。本田雅則院長は、聖マリアンナ医科大学付属病院をはじめ大きな病院で経験を積んできた整形外科の医師。幅広い診療内容で地域医療に貢献したいと一念発起して、出身地である相模原市で開院した。スポーツ医学についても専門的に学んでいて、スポーツ障害を抱えた子どもたちやその保護者からの信頼も厚い。「日々、当たり前のことをしているだけです」という謙虚な人柄の本田院長を、事務長とベテランのリハビリ技師が支えている様子が印象的だった。
(取材日2016年8月31日)
スポーツによる外傷や障害も診てくれるクリニック
こちらに開院されるまでの経緯とこの土地を選んだ理由について、教えてください。
聖マリアンナ医科大学付属病院で研修を受けた後、同大学の大学院に入学し、医学博士を取得しました。修了後、聖マリアンナ医科大学付属病院や川崎市立多摩病院などの市中の中核病院で勤務していました。主に、骨折や外傷の患者さんの診療が多かったですね。手術も数多く経験させていただきました。しかし、大きな病院では一人の患者さんにそれほど多くの時間が割けないため、じっくり時間をかけられる地域の医療に携わりたいと思うようになりました。私は元々相模原市が地元ですので、開院するならお世話になった相模原市がいいと思っていたところ、ちょうどいい物件のお話をいただいたんです。町田駅から徒歩5分の住宅街という立地も良いと思い、こちらで開院することとなりました。
開院に伴い、内装をリニューアルされたそうですね。
はい、こだわったポイントは、明るく清潔感があることですね。あとは、ご高齢の患者さんが多くいらっしゃることからバリアフリーにし、靴を履き替える手間が省けるよう、リハビリ室以外は靴のまま入っていただくようにしました。薄い青と黄色が愛らしいクジャクのロゴマークは事務長が考案しました。クジャクは幸せと健康の象徴で、羽を広げているところを患者の手足が元気に開いている様子に見立てて作ったんです。
どのような患者が多いですか?
やはり、ご高齢者の方がほとんどです。加齢からくる腰痛や膝の痛み、変性疾患、骨粗しょう症などが多いように思います。また、私はスポーツによる外傷や障害も専門的に診ますので、最近は小学生以上のお子さんも増えてきました。この辺りのお子さんはもちろん、遠方からお越しのお子さんもいらっしゃいますね。
本田院長からみて、スタッフはどのような方たちですか?
スタッフは5人おりまして、常勤は看護師と受付とリハビリ助手、放射線技師は非常勤で入ってくれています。皆、よくやってくれていると思います。患者さんへの対応の際にも優しく話しかけたりしていて、親しみを持っていただけているようですね。私は診療の時間がありますから、あまり長くお話しできないこともあるので、そういう時はスタッフに任せています。患者さんには、診療についてだけでなく、当クリニックに入って来られてから出て行かれるまでの間、満足していただけたらと思っています。
幅広い診療内容と、その時に一番いい治療方法を提供
クリニックの特色について、教えてください。
地域の皆さんに気軽にお越しいただける、ホームドクターとしてのクリニックでありたいと思っています。そのため、専門性には特にこだわらず、幅広い診療内容でお応えしていくつもりです。また、私は手術も多く経験してきましたので、どの段階で手術をした方がいいかを見極めることに、自信があります。以前より手術の技術も進んでいますから、手術をした方がいいものに関しては早期に手術を行った方がいいと思いますしね。当院には手術をする設備が整っておりませんので、患者さんにご納得いただいた上で専門の病院をご紹介させていただきますよ。患者さんにとって何が一番良いのかを考えながら診療にあたっています。
リハビリテーションについては、いかがでしょうか?
ベテランのリハビリテーションの助手に任せておりまして、器具を使ったりする際、いろいろとアドバイスをしてくれているようです。助手曰く、「リハビリは無理なく続けることが一番。逆にさらっとしすぎていても良くないので、患者さんがいらした時に様子を見て、患者さんに合わせた感じで対応していくことが大事です」と。大きい病院では時間を気にしながら医師の指示通り行いますが、当クリニックは地域の方との関係がもっと密接なため、「こういう痛みがあるけれど、どうしたらいいの」とか「今日はここが痛いんだけど、どうしてかしら」など、患者さんのちょっとした疑問にも答えているようです。また、専門的な話が必要な時は、医師である私に相談するよう橋渡しをしてくれていて、大変助かっています。
診療に際して、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?
症状や痛みの具合については患者さんご本人にしかわかりませんので、基本的に3段階の方向性を提示して選んでいただいています。まずはリハビリとお薬を使っての治療、次に注射を使う治療、最後に手術を考えること、ですね。「先生にお任せします」ということにはしたくないんです。ご納得いただけるようご説明した上で、選択肢を提示して、患者さんご自身がその中から選んでくださることがベストだと思います。また、私自身は今が自分の旬だと思っていますが、この先10年以上経つと、若い人の方がよく知っているようになると思うんですね。その時代の一番いい方法を選択していただくことが、患者さんにとって一番いいと思いながら診療しています。
もっと、リハビリに気軽に通ってほしい
医師をめざすようになったきっかけについて、教えてください。
小学1年生から高校生の頃まで、ずっと野球をやっていました。ちょうどその頃、世の中にスポーツ医学が知られるようになって、興味を持ちました。元々スポーツをしていた自分だからこそできる医療があるのではないかと思い、志すようになりました。ですから、医療の道を選んだ時点で、すでに整形外科の医師がめざしている姿でしたね。整形外科というと、ご高齢の方がかかる診療科目だというイメージがあるようですが、若い方でも腰痛や肩こりに悩む方もいらっしゃいますし、事故に遭ってリハビリを必要とする20代や30代の方もいらっしゃいます。幅広い年齢層・症状の方にお越しいただきたいですね。
お忙しい中、休日はどのようにお過ごしでしょうか?
ゴルフをして過ごしています。千葉や栃木、神奈川などでプレイすることが多いですね。ゴルフ仲間がいるのですが、実は皆さんゴルフを通して知り合った方たちなんですよ。割合としては、医師として知り合った方よりゴルフで知り合った方のほうが多いと思いますね。私より先輩の方たちにいろいろと教わっているので、勉強になります。
最後にドクターズ・ファイルの読者へ、メッセージをお願いします。
もっと、リハビリに気軽に通っていただきたいと思います。その時にきちんと治療しておけば、それ以上悪くなりません。大体の方は通院してくださいますが、中には1、2回お越しになったあと来なくなる方もいらして。医師の許可なく途中でリハビリを止めてしまうと、いずれはご自分が困るようなことになります。例えば、最初はぎっくり腰くらいだったものが、途中から通院しないで放置しておくと、次はもっと状態がひどくなってしまってからの通院になってしまうことも。ご高齢の方は、残念ながら治るということはなかなかありませんので、病院にいる友人としてお付き合いいただけたらと思います。それから、リハビリだけでなく診療全てに言えることですが、ご自分のできる範囲で続けていただき、私たちは患者さんをよくするためのお手伝いをしていきたいと思っています。