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北川 容子 院長の独自取材記事

成城ハートクリニック

(世田谷区/成城学園前駅)

最終更新日:2020/07/29

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小田急線の成城学園前駅から徒歩約1分の好立地にある「成城ハートクリニック」は、駅前通りに面した入りやすい雰囲気のクリニック。大学病院や地域の中核病院の循環器内科で、主に狭心症や心筋梗塞など生死に関わる急性疾患の治療分野で経験を積んできた北川容子院長が、地域医療を意識するようになり開業したのは2016年。以来、循環器、特に心臓関連の問題で訪れる患者を中心に、一般内科的な病気や女性に多いトラブルなどにも幅広く対応している。これまで以上にじっくりと患者と向き合いたいと、2020年4月からは完全予約制に移行。「総合的な診療スタンス」を掲げる北川院長に、開業からこれまでの歩みや今後の展望などを聞いた。
(取材日2020年6月8日)

専門の循環器疾患を中心に幅広い症状や悩みに対応

開業から4年目と伺いました。

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開業当初は、「この地域にはたくさんのクリニックがあるので、駅前とはいえそれほど忙しくはならないだろう」と周囲から言われていましたが、思っていた以上に多くの患者さんに来ていただけていると感じています。患者さんは、私の専門分野である循環器診療を求めて足を運んでくださっている方が中心ですが、一般内科的な症状で来院される患者さんもいらっしゃいます。開業から時間がたってみてちょっと驚いたのは、女性で循環器系の治療を求めていらっしゃるケースが多いことですね。狭心症などは比較的男性に多いといわれるので意外でしたね。

どのような患者さんが来院されますか?

内科・循環器内科領域に入る疾患を中心に、風邪、気管支炎、気管支喘息、頭痛、高血圧や脂質異常症、糖尿病などコモンディジーズと呼ばれる一般的な内科疾患はすべて診ていますし、どの生活習慣病はもちろん、心不全や狭心症、不整脈、動脈硬化などの循環器疾患にも幅広く対応しています。2つの領域以外でも、更年期障害では動悸が起きることも多いので診る機会も多いですし、睡眠時無呼吸症候群や女性の排尿障害なども診ていますね。また、診療中に気になって調べると骨粗しょう症が見つかることもよくあり、当院で薬物療法を始める方も増えています。月経トラブルで悩んでいる中高生など若い年齢層の患者さんも多く、学生さんからお年寄りまで、幅広い年齢層の方を診ている感じです。

幅広い病気に対応してくださるのですね。

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トータルで患者さんを診るというスタンスなので、診療経験の少ない病気でも、自分で勉強したり専門のドクターに聞いたりしながら治療を繰り返しているうちに、自然と診療の幅が広がっていきました。新たな知識や経験は次の患者さんのメリットにもなると思い、積極的に取り組んでいます。診療だけでなく、治療の選択肢も着実に増やしていて、漢方もその1つです。今、いくつかの薬を合わせた配合薬が増えていますが、漢方薬は究極の配合薬です。生薬という天然の素材をそのまま生かし、自然に近い状態で効果が望めるので、患者さんの満足度がとても高い印象です。一度に複数の症状の改善が見込まれることもあり、西洋薬にない作用が発見されている漢方薬もあります。漢方は普遍的ですから、知識と経験を増やすことで、病気に対抗するための強力な武器になると考えています。

一人ひとりの患者と向き合う診療のため予約制を導入

予約制を導入されたそうですが、その理由を教えてください。

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患者さんの待ち時間を何とかしたいというのが一番大きな理由です。開業から3年目、4年目と時がたつにつれてどんどん患者さんが増えてきて、感染対策上待ち合い室も混んでしまうためということもあって、この4月から完全予約制を導入しました。患者さんが次いついらっしゃるのかを把握できるので、薬の調達や通院が途絶えることへの予防にもなります。一人ひとりの患者さんとの時間をしっかり取ることができるのは大きなメリットですね。これからの時代、通院にオンライン診療も加えて、ハイブリッドな新しい形の診療も良いのではないかと考えています。

患者さん目線の診療を取り入れていく感じですね。

そうですね。例えば当院では、以前から生活習慣病の治療の一貫として管理栄養士による食生活の指導を予約制で行っています。健康診断を受けて、糖尿病で専門の外来に通院している方などは栄養指導を受けていますが、それ以外の方は意外と栄養指導を受けるチャンスがなかったりするんですね。栄養指導を受けるためだけに病院を紹介するのは大変だし、薬物療法などを一括した流れで行うことが患者さんにとっては大事です。糖尿病や血圧が高い方、減量したい方などを対象に、当院に栄養士さんに来ていただいて個々の生活に合わせ個別食事指導していただいています。

地域の医療機関との連携について教えてください。

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幅広く診ているとはいっても、専門のドクターに診てもらったほうがいい症例ももちろんたくさんあります。近隣にはたくさんのクリニックがあり、さまざまな診療科がそろっています。地域の医師会を中心に横のつながりが強くドクター同士知り合いであることも多いので連携もスムーズです。さまざまな診療科のクリニックが、この小さい町の中で密に連携し総合病院のような役割を果たしている。これは患者さんにとってもメリットではないかなと思います。例えば、耳の症状が心配な患者さんに「あそこの耳鼻科の先生、よく知っていますよ」と伝えたり、産婦人科へ行くことを躊躇している生理の悩みがある高校生に「貧血もあるし、早めに受診したほうがいいですよ」と後押しするだけで、初めてのクリニックでも安心して受診できるのではないでしょうか。

命に関わる循環器疾患だからこそ緊張感を持った診療を

診療で大事にしていることは何でしょう?

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一人ひとりの患者さんの波長に合わせてコミュニケーションを取ることですね。波長を合わせることで患者さんは、本当に言いたいこと、解決したい問題を話しやすくなるはずだからです。同じ病気にかかっても、来院の目的は人によって異なります。例えば高血圧の患者さんでも、お薬だけ欲しいという方もいれば、併発している頭痛を何とかしてほしい場合や、不安な気持ちを軽くしたい場合などさまざま。たとえお薬を出して血圧をコントロールできたとしても、患者さんの本当の望みがかなわなければ満足して帰れません。逆にいえば、患者さんが一番困っていること、解決したいと思っていることを解消につなげることこそが、医師の役割だと思います。患者さんが「何を言っているか」ではなく「何を言いたいか」を引き出すためにも、一人ひとりに合わせて話しやすい雰囲気づくりを心がけています。

スタッフ体制はどのように?

看護師は2人で受付が3人、全員女性です。私自身マネージメントすることが好きだということもありますが、クリニック運営の面においては女性医師であっても父親的な役割を担っています。病院でも医師が父親で、看護師が母親みたいなポジションというところがあると思うんですね。医師が女性であっても看護師が男性であっても、そういう形がいいと私は思います。細かいところは看護師が担い、大きな流れを医師が担当するチームのような形。当院は診療の幅が広い分、各スタッフも非常に幅広い知識があり、他にはない複雑な業務をこなしてくれています。特に医療事務業は、予約システムの導入、政府からの時限措置的なさまざまな保険対応など、コロナ渦で大幅な変更がある中で、常に患者さんのために何が必要かをくみ取り柔軟に対応してくれて、スムーズに移行することができました。プロ意識が非常に高く、彼女たちなしではこのクリニックは成り立ちません。

最後に今後の展望をお願いします。

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幅広いレンジで診ることも大事ですが、私は循環器を専門としていますし、予約制に移行したこともあり、専門的な部分により一層注力することをめざしていきたいと思います。もちろん、それに付随する診療は行いますが、限られた時間と空間の中でやれることは限られているので、一番得意で貢献できるところから丁寧に取り組むしかないのかなと思いますね。そして、周りの先生方からも信頼していただける、プロに頼まれるプロでありたいと考えています。循環器は命がかかってくる分野ですから、やはり診療には緊張が伴います。それだけに患者さんと強く結ばれるいうところもあります。近隣の先生や紹介先の先生方に「あそこだったら大丈夫」と思っていただけるようになること。それは一人ひとりの患者さんとの信頼関係を大事するということでもあると思います。

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