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安藤 直樹 院長の独自取材記事

城西こどもクリニック

(名古屋市西区/浄心駅)

最終更新日:2020/04/01

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浄心駅より徒歩2分、幹線道路沿いのビル1階にある「城西こどもクリニック」。2016年4月に開院した、サイのマークが目印の小児科だ。院内には黄緑を基調とした明るいバリアフリー空間が広がり、キッズスペースや子ども用トイレ、授乳室など、親子ともに快適な診療を受けられる環境が整う。穏やかな表情で患者を迎える安藤直樹院長は、長く市民病院や大学病院で小児科の臨床に携わってきた小児科のスペシャリスト。日本小児科学会の小児科専門医、日本小児神経学会の小児神経専門医として、頭痛などの小児神経疾患の診療経験豊富な医師である。今回の取材では、新たに地域医療に取り組む安藤院長に、医師としてのこれまでやクリニックの診療、患者への思いについて、じっくりと話を聞くことができた。
(取材日2016年11月30日)

地域に根付いた「こどもクリニック」をめざして

今年4月に開院された新しいクリニックなのですね。

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この地にはもともと祖父が開設した「恒川内科」がありましたが、今回、改装して新たに開院を迎えることになりました。当時、祖父は内科と小児科の医師として開業していていました。父も小児科の医師なんです。生まれ育った環境から祖父や父に影響を受けていたと思いますが、私も自然と医師の道を選びました。進路を決める頃、父の何げない一言なのですが「医師はやりがいのある仕事であることは間違いない」と言われたことが今でも印象に残っていますね。

患者さんはどのような方が多いですか?

まだ開院してそれほどたっていませんが、近所の方も通って来てくださいますね。地域の子どものかかりつけ医をめざしているので、気になる症状があれば気軽に来てもらいたいと思います。また、小児神経科を掲げて頭痛の専門外来にも対応しているので、以前に勤めていた病院で診ていた患者さんで当院へ通われている方もいますし、インターネットで調べて岐阜や三重など県外からみえる方もいます。名古屋市内でも、小児科の医師が頭痛の専門外来を行うクリニックはなかなかないだろうと言われています。頭痛で悩まれている方はとても多く、頭痛の専門外来ではお子さんだけでなく大人の方の診療も行っています。

クリニックには、お子さんに配慮された設備がたくさんありますね。

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一番気にかけたのは、バリアフリーです。小児神経の分野を長年やってきて、車いすの子も多く診てきたんですが、「近くの病院に行きたいけれど段差があるところも多く、抱っこが大変でとてもかかりづらい」という話を聞いたことがあります。とにかく段差をなくして土足で入れるようにしてあげたいと思いましたね。あとは、親子で一緒に入れる子ども用のトイレやキッズスペースでしょうか。キッズスペースは安全性を考えて、受付から見える位置にしたんですよ。診察室に貼ってある魚のステッカーはスタッフが飾りました。予防注射を嫌がっているお子さんに「魚は何匹?」と質問したりして、気を紛らわせるようにしています。

専門性の高い、小児神経疾患の治療を続けるために

先生のご経歴や開業までの経緯をお聞かせいただけますか?

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医師を志すことになり、大学は山梨医科大学(現・山梨大学医学部)へ進みました。漠然と小児科を選択するだろうと思いながら、大学卒業後に豊橋市民病院で研修医として勤め、そこでいろんな科を経験させていただく中で、最終的に小児科をやっていきたいと決めました。市民病院に勤務して臨床経験を積んでいき、今の専門となる「小児神経疾患」のような難しい症状を抱える患者さんにも出会い、次第に自身の専門として神経を学んでいきたいと思うようになったんです。名古屋市立大学でさらに指導をいただきながら小児神経疾患について学び、大学では思いのほか長い期間お世話になり、いろいろな役割も増えていきました。あるタイミングで、医師としての今後の道を考えたのですが、専門外来を続けるためには「クリニックで気軽に受けられる診療を提供し、地域医療に貢献していきたい」という気持ちが強くなり、開業の道を選びました。

子どもの頭痛が大人の頭痛と大きく違うのは、どんなところですか?

子ども特有の発達過程でいろんな要因が絡んでいて、ストレスも影響しているところですね。お子さんの場合は自分でも頭痛なのかよくわからないこともありますが、最初は話をよく聞きながら問診し、診断基準に当てはめていきます。例えば、片頭痛は大人の方だと長時間痛みが続くことが多いのですが、子どもの場合は比較的時間が短く、あるときはすごく痛いけれど、いきなり元気になって遊び始めることもあります。大人から見ると「あれ?」と不思議に思いますよね。半分くらいの子はお母さんも頭痛持ちなので、「私と一緒です」と最初からわかって来られることもありますが、そうでない場合は、お母さんにお子さんの頭痛を理解していただけるように説明しながら診療を続けます。小児科で頭痛を専門としている医師は少ないのですが、悩みをもっている患者さんは多いんですよ。

専門的な診療を行っているということで、地域での連携はいかがですか?

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もともとここは恒川医院だったので、昔からの先生でご存知の方もいらっしゃいますし、周りの先生から「あそこは頭痛の外来があるから、一度行ってみてよ」と紹介していただくこともあります。一度専門の医師の話を聞いてみるだけで安心する患者さんもいて、症状が落ち着いてきたら「またこの薬を出してもらってね」と、もとの先生にお願いしたりしています。大きな病院へ紹介をするのは医師にとっても患者さんにとってもハードルが高い部分もありますが、近くに気軽に通えるクリニックがある利点を生かしてもらえたら、と思いますね。

気軽に相談でき、患者の気持ちに寄り添えるクリニック

診療の際に心がけているのはどんなことですか?

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まずは、患者さんの話をよく聞くことです。結構話を聞いてほしいと思われている方が多いんですね。診察で、お子さんがお母さんの前では言えないことがあるときは、お母さんに少し外で待っていてもらうと割といろいろと話してくれることがあったり、逆に、本人に外で待っていてもらってお母さんと話をすることもあったり。その状況に応じて考えていきます。そして、もちろん患者さんは体調が優れなくて来ているのですが、あまり険しい顔で迎えるのではなくリラックスできるように心がけています。大学病院で外来をしている頃、「あそこの診察室はいつも明るい笑い声が聞こえる」と言われたことがありますが、日々の診療の中で患者さんの不安が少しでも和らげることができればいいなと思います。当院のスタッフも皆明るく患者さんを迎えてくれるので、とても助かっています。

小児科の医師としてやりがいを感じるのはどんなときですか?

子どもたちは皆、ちょっと調子が悪くてもすぐに元気になるので、そこがいいところですよね。市民病院や大学病院では元気になっていく子だけではなく元気にならない子もたくさん見てきましたが、その子なりにすごく頑張っている姿を見て、何度も勇気づけられました。あとは、お母さんたちですよね。いわゆる風邪の子であれ、重い病気の子であれ、ご両親が一生懸命子どもをみているんで、そこから教えられたことがとても多く、今でも私の根底にあります。今後も医師の立場からアドバイスやサポートをしていく中で、お母さんたちの労をねぎらっていきたいと思います。

最後に、今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

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地域のかかりつけの小児科として、「どんなことでも、とりあえずあそこに行ったら答えがでるんじゃないか」というクリニックをめざしています。悩み、不安、困っていることがあればまず相談してほしいですね。その中で、頭痛やほかの病気が見つかったときは上手な付き合い方をアドバイスしますし、より精密な治療や検査が必要な場合は適した病院を紹介します。そして、専門性の高い頭痛の治療を行っています。薬を飲むことに抵抗がある方もいるかと思いますが、実はそれは誤解で、痛みを我慢することで薬の効きが悪くなってしまうんです。お子さんや大人の方で頭痛に悩まれている方は、ぜひ一度気軽に受診してほしいと思います。

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