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松本 佐保姫 院長の独自取材記事

まつもとメディカルクリニック

(江東区/大島駅)

最終更新日:2020/04/01

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2016年5月、「ともに生きる医療」「顔の見える医療連携」「信頼し合う医療」という3つの理念を掲げ開院した「まつもとメディカルクリニック」。一般内科に加え、循環器内科、糖尿病内科、生活習慣病を中心とした専門性の高い地域医療を提供するクリニックだ。連携先病院との病診連携、近隣クリニックとの診診連携、複数の疾患を抱えた患者へのワンストップ診療など、さまざまな患者のニーズに応える松本佐保姫(さほひめ)院長は、大学病院や総合病院で内科、循環器内科を専門に診療してきたスペシャリスト。珍しい名前だが、春の季語として、あるいは古事記の中の登場人物として知る人も多いと笑う。場を明るくするその人柄に惹かれ、多くの患者が訪れる同院で松本院長に話を聞いた。
(取材日2019年3月27日)

複数の疾患を持つ患者に対するワンストップの診療

どのような疾患で来られる患者さんが多いのですか?

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内科クリニックなので、開院当初は風邪やインフルエンザなどの患者さんが主体になるのではないかと思っていましたが、インターネットで専門の医師をお探しになる患者さんが増えていることもあり、想像していた以上に循環器、糖尿病で来院される患者さんが多くいらっしゃいます。ご家族で通われている方が多いのも当クリニックの特徴だと思います。最初はお嬢さまやお母さま、お父さまが来院され、そこから家族皆さまでそろって来院されることもあります。幸い診察室を少し広めにつくってあるので皆さまでお入りいただき、お困りのことを聞いたり、皆さんで相談しながら、一緒に治療方針を見つけていくようなかたちです。生活習慣病は40代から80代まで罹患率が高い病気ですし、家族は同じ体質をお持ちなので、一緒に来られるケースは増えていますね。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

いろいろな病気を持っている患者さんに対応できるという点では、一貫性があるかなと思っています。例えば、糖尿病の患者さんは、腎臓を悪くして高血圧になりやすかったり、心臓を悪くされたりするように、一つの病気がいろいろな病気につながっていきます。動脈硬化という概念を軸に病気を診るということは、基本的にすべての症状を診るということにつながるので、患者さんがワンストップで受診できるという利点はあると思いますね。消化器に関しては、近隣に信頼できる先生がいらっしゃって、診診連携をさせていただいています。江東区医師会の先生方のご尽力もあり、医師同士が顔を合わせるチャンスもあるので、紹介や逆紹介もしやすい環境です。

検査結果を迅速に伝えることにも注力されているそうですね。

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皆さん、検査を受けたらできるだけ早く結果を知りたいと思われますよね。当クリニックでは、画像検査に限らず、あらゆる検査に対して迅速な結果提供と確定診断を行うよう心がけています。その日の処方に影響する血液検査などは、即時結果をお出ししていますし、通常、大学病院では結果が出るまでに2週間以上かかる24時間ホルター心電図の検査は、30分ほどで結果をお出しすることができます。すべてのデータをその日のうちに出せるわけではありませんが、検査機器の数を増やして、なるべくお待たせする時間を短くするなどの工夫もしています。ホルター心電図の機器は3台導入していますから、クリニックとしてはかなり多いほうではないでしょうか。

地域医療と病院を結ぶ新しいかたちの医療連携システム

病院連携について教えてください。

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医師同士が直接相談しながら治療を進める本当の意味での病診連携を実現させたいという思いから開業しました。現在では、江東病院と東京城東病院との間に、検査だけをお願いするシステムを構築しています。通常は、紹介先の病院で受診し、検査をして結果を聞いて帰ってくるという形になりますが、当クリニックでエックス線写真を撮り、気になることがあったら江東病院、あるいは東京城東病院でCTやMRIを撮ってもらって帰宅。結果は病院から当クリニックに郵送で届くので、後日、当クリニックを受診していただく際に今後のことを含めてお話しします。最近では、江東病院と連携を取りながら、循環器疾患と切り離せない睡眠時無呼吸症候群の検査や治療にも力を入れています。

通常の病診連携のさらに先を行くシステムですね。

心臓関係では東京都立墨東病院のカテーテル室に私が出向いて、当クリニックからお送りした患者さんがどのような流れで治療を行っているのかを直接教えていただいています。また、東京ベイ・浦安市川医療センターの心臓外科部長とは大学の同期ということもあり、何かあれば携帯電話に直接連絡させていただくなど、緊密に連携を取っています。私は開院当初から初診や基本的な検査、術後や定期的な経過管理を担い、必要に応じて大学や総合病院に患者さんをつなぐ、高い専門性を併せ持つ連携型の医療機関が地域に必要だと感じていました。開院から3年が経過し、より具体的な顔の見える連携を実現することができ、患者さんに安心して通っていただける環境が育ってきたかなと思っております。

診療で工夫されていることはありますか?

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患者さんの利便性を考え、予約優先制というかたちを取らせていただいています。江東区内には、予約制を取っている内科はあまりないのでチャレンジではありましたが、待ち時間を少しでも短くしたいという思いで導入しました。それでも、インフルエンザの時期などはお待たせしてしまうので、2018年6月の法人化に伴い診療日を増やしました。インフルエンザの疑いがあれば先に検査を行い、それ以外の患者さんを2つある診察室の一方に先にお通しして私が診察室を移動するなど、考えられる限りの工夫をしています。また、お忙しい働き盛りの年代の方には、病状が安定していれば3ヵ月分のお薬を処方することもあります。

地域のかかりつけ医として信頼される医療を

先生が診療で大事にされていることは何ですか?

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医療の分野にもAIと呼ばれる人工知能が進出していますが、どうしても担えない部分として最後に残るのが、人と人との信頼関係だと思います。信頼は、お互いを尊敬する心から生まれると思っているので、患者さんだけではなくスタッフに対しても、常に尊敬の念を持って接するように心がけています。最近は電子カルテなので、どうしてもパソコンの画面にばかり目が向きがちですが、なるべく患者さんの目を見てお話を聞けるように、心がけています。検査結果だけでは見つけられない異常が、何げない話をヒントに見つかることも実際にあります。

先生が医師になられたきっかけを教えてください。

人の体に何が起きているのだろうという学問的な興味は小さい頃からあったように思います。また、高校時代に父が肺がんと診断され、余命宣告までされてしまったことがありました。結局、肺炎ということで病状は回復したのですが、その際に生活習慣病をいくつか指摘され、医者嫌いの父から、私が医師になればちゃんと受診すると言われたのが最終的に医学部に進むきっかけだったと思います。内科を選択したのは、患者さんを全身から診察できるからです。特に、以前勤務した三井記念病院では、心筋梗塞や狭心症の患者さんを診察する機会が多くあり、治療後、見違えるような元気な笑顔で退院されていく経験にも恵まれ、循環器へのやりがいを強く感じました。

最後に、今後の展望をお願いします。

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地域の方を対象にした勉強会など、講師の先生をお迎えしたりしながら、診療室以外の場所でもこうした交流を重ね、さらには徹底した医療連携を柱として専門性の高い医療を提供していきたいですね。このエリアには外国人の方の人口が多いようなのですが、英語での対応は安心してお任せいただける体制をとっています。東京大学医学部附属病院、江東病院、東京医科大学からも若手の優秀な医師が来てくださっているので、非常勤の先生方のファンも増えています。今後の状況によっては2診体制も考えていますが、明確なビジョンはこれから描いていきたいと思います。まずは、当面の課題である患者さんの待ち時間の短縮にこれからも取り組み、地域のかかりつけ医として、信頼されるクリニックであり続けたいと思います。

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