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松本 佐保姫 院長の独自取材記事

まつもとメディカルクリニック

(江東区/大島駅)

最終更新日:2024/08/08

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック main

「ともに生きる医療」「顔の見える医療連携」「信頼し合う医療」という3つの理念を掲げ2016年に開院した「まつもとメディカルクリニック」。松本佐保姫(さほひめ)院長は、大学病院や総合病院で内科、循環器内科を専門に診療してきたスペシャリストだ。同院でも循環器内科、糖尿病内科、生活習慣病を中心に専門性の高い地域医療を提供している。複数の内科疾患を抱えている患者に対して院内でワンストップの診療を行うほか、近隣クリニックとの診診連携、連携先病院との病診連携など医療連携体制も確立。「患者さん一人ひとりの生活背景も含めて全人的に診ていく地域医療の魅力を改めて感じています」とにこやかに話す松本院長。場を明るくするその人柄に惹かれ、多くの患者が訪れる同院で松本院長に話を聞いた。

(取材日2024年2月20日)

複数の内科疾患に対してワンストップで診療

どのような患者さんが多いのでしょうか。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック1

最近では循環器疾患や糖尿病で来院される方が多くなっています。胸が苦しい、ドキドキするといった症状や、健康診断で血糖値が高いと言われた方などですね。もともとこの界隈には循環器を専門的に診るクリニックがほとんどないこともあって、当院の専門性を求めて来られるようです。クチコミで来られたり、ご家族で通われている方も多いですね。最初はお嬢さまやお母さま、お父さまが来院され、そこからご家族皆さまでそろって来院されることもあります。幸い診察室を少し広めにつくってあるので皆さまでお入りいただき、お困りのことを聞いたり、皆さんで相談しながら、一緒に治療方針を見つけていけます。生活習慣病は40代から80代まで罹患率が高いですし、家族は同じ体質をお持ちなので、一緒に来られるケースが増えているんです。また、このエリアには外国人の方の人口も多いようなのですが、英語の対応は安心してお任せいただける体制をとっています。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

プライマリケアを行うクリニックとして、患者さんを全人的に診ています。いろいろな病気を持っている患者さんに対応できるという点では、一貫性があるかなと思っています。例えば、糖尿病の患者さんは、腎臓を悪くして高血圧になりやすかったり、心臓を悪くされたりするように、一つの病気がいろいろな病気につながっていきます。循環器内科の分野を専門としながらも、その概念を軸に病気を診るということは、基本的にすべての症状を診るということにつながるので、患者さんを当院でワンストップに診療できるという利点はあると思いますね。

診察の際、どんなことを大切にしていますか。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック2

医療で大切なのは人と人との信頼関係だと思います。診療では全人的に診ているので、専門以外の分野も気になることがあればお話しするようにしています。健康診断の結果も一緒に見て、この数値がおかしいからこの精密検査を受けてくださいというお話もします。例えば貧血が続けばがんによる出血があるのでは、と疑ってがんの検査をお勧めすることも。患者さんの中には何年も健診を受けていない方もおられます。会社勤めの方は企業健診があるので良いのですが、リタイアをされた後はその機会がなくなってしまいます。そんな方にはまず健診を受けていただくようお声がけするようにしています。ただ、患者さんにもそれぞれお考えがあるので、決して無理強いはしません。

密な医療連携で迅速に必要な医療へつなぐ

患者さんとコミュニケーションを取る上で工夫していることはありますか。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック3

何か説明をする時は自分のことに置き換えて話をするようにしています。例えば運動してください、と言っても具体的にどうすれば良いかわからないでしょう。そんな時「うちでは犬を飼い始めて犬と一緒に散歩しているんですよ」などとお話して、散歩も運動の一つということに気づいていただけるようにしています。食事も具体的な食事内容を例にあげてお話ししていますね。私は生活習慣病と言う表現は妥当ではないと思っています。なぜなら生活習慣病と言われる高血圧症、高脂血症、糖尿病などはほとんど遺伝的な体質によって決まっているからです。しかしながら、体質に加えて生活習慣の積み重ねが増悪因子になることもあります。生活習慣は生涯にわたって気をつけていく必要があるので、ストレスを感じず楽しく続けられることを一緒に考えましょうというスタンスで患者さんにはお話しします。

地域のクリニックとの連携について教えてください。

東大島と西葛西に分院があるのですが、両院ともカルテをオンラインで共有しています。東大島分院では週に半日ですが私も外来診療を行っています。患者さんのご都合によって、どの院を受診しても対応ができるようにこの体制を採用しました。加えて、他科のクリニックとの連携にも力を入れています。当院を受診された方で胃や大腸などの疾患が疑われる場合は消化器内科を、糖尿病の場合は網膜疾患のリスクがあるので眼科を、患者さんが息切れを訴えていて循環器疾患ではないと判断した場合や、喘息の疑いがある場合は呼吸器内科を、というように専門のクリニックをご紹介しています。高齢になると内科疾患だけでなく整形外科疾患を併せ持つ方も多くなりますから、整形外科をご紹介することもありますね。それぞれのクリニックとは密に連携を取っているのでご安心ください。

病院との連携はどのようになっているのでしょうか。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック4

最近では、森山記念病院循環器内科の循環器センター長が大学の後輩ということもあり、直接、電話で連絡をさせていただくなど緊密な連携を取っています。そこで手術を終えた後は、こちらで術後の管理を行っていくこともできます。他にも、東京大学医学部附属病院や江東病院、聖路加国際病院、東京ベイ・浦安市川医療センター、三井記念病院、虎の門病院など患者さんのご希望の病院であればいずれの病院でもご紹介できる体制を整えています。またMRIやCTは、患者さんのご都合に合わせて御茶ノ水にある画像検査を専門とする施設もしくは江東病院にお願いしていて、検査画像はすぐにこちらに送っていただくようになっています。

これからもかかりつけとして地域に信頼される医療を

こちらは院内でも迅速な検査ができるそうですね。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック5

皆さん、検査を受けたらできるだけ早く結果を知りたいですよね。当クリニックでは、画像検査に限らず、さまざまな検査に対して迅速な結果提供と確定診断を行うよう心がけています。その日の処方に影響する血液検査などは、即時結果をお出ししていますし、通常、大学病院では結果が出るまでに2週間以上かかる24時間ホルター心電図の検査は、30分ほどで結果をお出しすることができます。すべてのデータをその日のうちに出せるわけではありませんが、検査機器の数を増やして、なるべくお待たせする時間を短くするなどの工夫もしています。ホルター心電図の機器は3台導入していますから、クリニックとしてはかなり多いほうではないでしょうか。

先生が医師になられたきっかけを教えてください。

人の体に何が起きているのだろうという学問的な興味は小さい頃からあったように思います。また、高校時代に家族が生活習慣病をいくつか指摘され、医者嫌いの家族から、私が医師になればちゃんと受診すると言われたのが最終的に医学部に進むきっかけだったと思います。内科を選択したのは、患者さんを全身から診察できるからです。特に、以前勤務した三井記念病院では、心筋梗塞や狭心症の患者さんを診察する機会が多いなど、さまざまな経験にも恵まれる中で循環器へのやりがいを強く感じました。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

松本佐保姫院長 まつもとメディカルクリニック6

開業以来、かかりつけ医として診療していますが、最近ではかなり地域に根差してきたなと感じます。患者さんから体以外のことを相談されることも増えてきましたね。大学病院の外来を地域で展開したいと思って開業しましたが、地域では患者さんの人生そのものと関わることが多いと実感しているところです。一人でできることは限られていますので、これからも他の先生方と連携しながら、専門性の高い、信頼される医療を提供していきたいです。

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