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中村 英明 院長の独自取材記事

Sunnyこどもクリニック

(川崎市高津区/梶が谷駅)

最終更新日:2024/09/17

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック main

梶が谷駅の改札からすぐのビルの7階に「Sunnyこどもクリニック」はある。待合室からは梶が谷の街並みを一望でき、開放感は抜群。シンプルで整理整頓された院内はすっきりとして、居心地の良い空間だ。院長を務めるのは、健康的で爽やかな笑顔が印象的な中村英明先生。学生時代からサーフィンが趣味で、今も診療前に自宅近くの海へ出かける日があるという。気さくでハキハキとした話しぶりも、親子ともに距離が縮まるきっかけになるだろう。小児循環器疾患が専門で、先天性心疾患など心臓に関わる治療経験が豊富な中村院長。「子どもの病気で、どこに相談すればいいのか迷ったらまずは小児科に」と語る院長に、開院までの経緯や診療ポリシーなどを聞いた。

(取材日2024年6月6日)

感染症対策のため、動線を分離した院内

医院においてこだわった点をお聞かせください。

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック1

クリニックの名前は、太陽が持つ明るさや温かさのイメージを持ってもらえるように「Sunnyこどもクリニック」と名づけました。待合室の大きな窓からの眺めも良く、とても気にいっています。こだわった点は、入り口を2つにしたことですね。これは感染症診察室と一般診察室の動線を完全に分けるためです。はしか、水疱瘡、インフルエンザなどの感染症の疑いがある場合、感染症対策用の出入り口をお使いいただくのですが、お会計時まで一般の待合室はまったく通りません。さらに感染症の疑いのある方同士も待合室で一緒にならないよう、一人ひとりのご来院の時間帯を調整しています。また新型コロナウイルス感染症の流行を受け、感染症患者さんの待合室と感染症診察室の2箇所にパーティションタイプの空気清浄機も導入しました。30秒に1回空気を入れ替えることができ、院内感染対策に役立っています。

スタッフのチームワークを大事にしているそうですね。

はい。患者さんが診察中に医師に尋ねたかったものの聞きそびれた時、看護師を通じて質問したり、逆に医師側から看護師さんを通して話を聞いてもらったりすることはよくあります。そのためにはしっかりとしたチームワークが重要で、スタッフには何か困ったことがあればすぐに私に相談するようにと伝えています。スタッフは子どもに優しく、自身にお子さんがいる人も多いので、親御さんとうまくコミュニケーションを取ってくれていますね。そんなスタッフたちが生き生きと働きやすい環境づくりも心がけています。最近はメンバーが一部入れ替わり、別の職場で活躍していた経験者が加わりました。開業時から一緒にがんばってきたメンバーが作り上げてきた当院の良さに新たなアイデアが加わって、より良いクリニックにしていければと考えています。

診療の際、心がけていることはありますか?

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック2

まず、子どもを診療する時は優しく接することを心がけています。病院が苦手な子どもの気持ちに寄り添って、シールをあげたりおもちゃで遊ばせたりしているうちに診察するなど工夫しています。また、治療については基本的には親御さんが望んでいる治療を行っていますね。人それぞれ望んでいるものは違います。しかし、医療的にその内容が間違っている場合などは親御さんときちんと話をし、納得していただくことを大事にしています。一方的に治療を押しつけたりはしません。治療に納得できなければ、お薬を処方したとしても子どもに飲ませないでしょうからね。

一般的な小児科診療から小児循環器治療まで幅広く経験

なぜ小児科の医師を志したのですか?

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック3

2人の医師の影響を受けたのがきっかけでしょうか。1人は私の祖父です。外科医師だったのですが、戦争を経験していたので、何でも屋さんのような医師だったそうです。戦後は開業医となりましたので、遊びに行った時には救急車が来ていたこともありましたね。診察室に入って診療を見ることはできませんが、祖父が医師として働く姿が印象に残っています。もう1人は私が子どもの時に診てもらっていた小児科の医師です。私は喘息のため定期的に通院していたのですが、その先生はとても優しく温かい先生で憧れました。高校時代には建築家の道を考えたこともありましたが、やはり医師になろうと決め、東海大学に進学しました。私が子どもの時に喘息を患い、つらい経験をしたことで、子どもたちの病気を治療してあげたい、助けてあげたいという思いを持つようになり、医師になるなら小児科医しかないと思いながら勉強してきました。

開業に至るまで、どのような経験を積まれましたか?

一般小児科の診療も担当しつつ、心臓の治療を行ってきました。例えば生まれつき心臓に穴が開いていたり、2つあるべき心臓の部屋が1つしかなかったり、というような先天性心疾患の治療です。まず診断をし、どのように治療するのか計画を立てます。手術する場合には小児心臓外科の医師が担当します。適切な診断・治療は基本ですが、当時何より意識していたことはご家族へのフォローです。重症であれば子ども本人だけでなくご家族にも負担となりますから、うまく協力関係を築いて取り組むように心がけました。そして医師になって15年がたち、ふと、昔に通っていた小児科の先生を思い出し、医師をめざす原点となった「地域に根差したかかりつけ医になろう」「地域のクリニックで、重症となる前に病気の兆候に気づき、未然に防ぐための医療を提供しよう」という気持ちに従って動き始めました。

診療ポリシーについてお聞かせください。

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック4

「小さなサインを見逃さず先手を打つ」「医療チームと家族が協力」の2つを大切にしています。心臓病は急に病状が悪化することが多々あります。先を読んで治療しないと、具合が悪くなってからでは間に合わない場合があるのです。予兆を見逃さずきちんと判断し、早めに対策を取ることが大事だと学びました。次に、治療には複数の選択肢があったとしても、メリットとデメリットがあります。近年、患者さんがご自身で判断するスタンスが定着しつつあり、判断を患者に任せてしまうこともできますが、結果が芳しくなかった時、もう一つの選択肢を選んでおけばよかったと患者さんやご家族に思わせてはいけません。そうならないよう説明を尽くして、患者本人、ご家族、医療チームが一つになって協力することが大切なのです。

予防接種、乳幼児健診は、どの時間帯でも柔軟に対応

各種予防接種、乳幼児健診はどの時間帯でも柔軟に対応されているそうですね。

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック5

予防接種の時間は14時から15時が基本です。予防接種で訪れたクリニックで風邪がうつると嫌だなと考える親御さんの気持ちを考え、時間帯を定めてはいます。しかし地域を見渡すと、乳幼児健診や予防接種を受けられる時間が限られているためにBCGなどが受けられないという声もありました。共働きのご家庭も多いですから、人数に制限はあるものの、他の時間帯であっても乳幼児健診や予防接種を行っています。また診療時間も18時30分までとやや遅めなのが特徴です。待ち時間も長くて30分と小児科にしては短く、私も必要なことのみを端的にわかりやすく話す診療スタイルですので、お忙しい方でもお子さんを連れて来やすいと思います。

家で困った時の対処法など、親御さんへの情報発信にも積極的ですね。

お子さんの体調が悪い時、おうちで取るべき対応について診察の時にお話をしますし、印刷したものをお渡ししています。またホームページにも掲載しています。子どもの体調の異変に落ち着いて行動できるよう、参考にしてほしいのです。夜、急に体調が悪くなった時など、お子さんの様子が変化した際どうしたらいいかという親御さんの不安を拭い、冷静に対応できるようにしていただきたいです。

読者の皆さんへメッセージをお願いします。

中村英明院長 Sunnyこどもクリニック6

この症状で小児科に相談していいのかなと迷う親御さんは多いようです。かゆみがある、目や耳が痛いといった症状も、まずは小児科に来ていただいて構いません。お薬を処方して対応できることもありますし、専門の先生に診てもらったほうが良い場合には病院を紹介します。当院は総合高津中央病院、帝京大学医学部附属溝口病院、重症であれば、国立成育医療研究センター、聖マリアンナ医科大学病院、神奈川県立こども医療センターなどと連携しています。他の病院もそれぞれ得意分野があり、適切な医療機関を紹介します。またアトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギー性疾患のお子さんは増えていますが、さまざまな情報があり、過剰に反応する人も見かけます。そんな時は情報に右往左往せず、一度医師に相談しましょう。私も町のかかりつけ医として頼られる医師になりたいと思っています。

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