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松尾 祐志 院長の独自取材記事

あさひクリニック

(柏市/柏駅)

最終更新日:2020/04/01

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東武鉄道野田線と常磐線が乗り入れる柏駅からほど近いところにある「あさひクリニック」は、CTや超音波など充実した検査機器を備えている。柔和な語り口が印象的でテニスが趣味という松尾祐志院長は呼吸器内科出身で、病気の早期発見や生活習慣病の指導に熱心に取り組んでいる。また開業を前に、生活習慣病の指導をするからには手本にならなくては、との思いからダイエットをし、3~4ヵ月で8キロの減量に成功した誠実な人柄も魅力だ。家庭医として医療の入り口の役割を果たしたいという松尾院長に、開業にあたっての思いなどを聞いた。
(取材日2016年2月23日)

地元柏で病気の早期発見と生活習慣病指導に尽力

地元でご開業されたと伺いました。

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開業してもうすぐ半年になります。柏は私の地元で、当クリニックのある場所は卒業した中学校の学区内です。昔からの友人がすぐ近くで商売をしていて心強いんですよ。お互い気恥ずかしさがあって診察には来ませんが、たまに飲みに行ったりしています。思いのほか開業医というスタイルが自分に合っているようです。患者さんはとても穏やかな気質の方が多い印象ですね。柏駅からすぐのところにあるので、東武線や常磐線で広い範囲からいらっしゃいますし、勤務先が近くにある方も多いです。クリニックとしては珍しくCTを備え、超音波などの検査機器もそろえています。また睡眠時無呼吸症の検査はご自宅で受けていただけるように準備しています。

どのようなクリニックをめざしていらっしゃいますか?

まずは地域の皆さんの医療の入り口になりたいと考えています。何か症状があるとき、どの科を受診すればいいかわからない場合もあると思いますが、そんなときにまずご来院いただければと思います。当クリニックで診させていただくか、あるいはより専門性のあるクリニックや病院をご紹介させていただきます。また、当クリニックは病気の早期発見や、生活習慣病の指導に力を入れておりますし、私が長年専門としていた呼吸器内科の分野でもお役に立てることと思います。今後は検査技師の方をお願いして、超音波などの検査はすべてプロにお任せして、自分は検査結果の評価と治療の判断に専念しようと計画しています。私がこれから勉強するよりも、専門の方に来ていただいたほうが患者さんのためになると思います。

診察において気をつけていらっしゃることはありますか?

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初診時はまずお互いの距離が縮められるようこちらから積極的にお話しするようにしています。しばらくすると患者さんのほうから自然とお話していただけるので、そこからは「聞く」ことに専念します。ご自分の症状や治療に対するご希望を、できるだけ詳しくお聞きしたいと思っています。また生活習慣病の方は、徐々に治療意欲をなくされてしまうケースがあります。よく話を伺ってみると、診察が簡易的で延々と同じ薬を飲み続けることになると、治療する気がなくなってしまうようなのです。ですので年に1回は動脈硬化をはじめとする各種検査をきちんと行い治療経過を評価し、薬の見直しをしながら、ある程度緊張感を持って治療をしていきたいと思っています。薬が減れば励みになることと思いますし、逆にコントロールが良くない方はもっと検査回数を増えすことで意識付けを行えると思っています。

検診結果を有効に生かしたいという熱い思い

どうして医師になろうと思われたのですか?

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実は医師は、昔からなりたい職業の一つではありましたが、自分の中で一番なりたい職業というわけでもありませんでした。高校時代は数学と物理が得意でしたので自然と理系へと進み、その流れのまま医学部へ、という感じでした。また一方で私の母方の親戚が病気の方が多く、昔は入院すると付き添いの人が必要だったものですから、よく母について病院に行っていました。そんなとき、日常生活から介護までいろいろと大変なお世話をしている家族よりも、ふらっと病室にやってくる医師のちょっとした一言に患者がふっと楽になったり、笑顔になったりする様子を見て、医師というのは素晴らしい存在だな、と非常に感慨深く思いまして、そんなことから医師をめざすようになりました。

たくさんある診療科の中でもなぜ呼吸器内科へ進まれたのですか?

自分としては診療科よりも、どこで何をするか、ということのほうが重要でした。九州大学に進学したのは、両親が福岡出身でいずれは帰郷したいという意思がありましたので、長男である自分も同じようなエリアで職を得た方がいいだろう、と言う思いから選びました。しかし大学在学中に両親の親がみんな他界してしまいまして、両親に帰郷の意思がなくなってしまいました。医師としての知り合いは九州にいたほうがたくさんいるのですが、やはり家族の下へ、という思いから千葉大学に縁があってお世話になることになりました。千葉大学で所属を決める際、当時呼吸器内科の医長を務めておられた現教授の巽先生に大変親切に対応していただき、こんな医師をめざそう、という思いもあって呼吸器内科へと進みました。

病気の早期発見にご熱心なのはなぜでしょうか?

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呼吸器内科で入院なさる患者さんは大半が肺がんの方でした。しかも救命が難しいケースが多い。そんな中で、もっと早く病気を見つけてあげたい、という気持ちがだんだん大きくなってきまして検診のほうの道へ進みました。4年ほど続けましたが、今度は検診で病気の芽を見つけることができても、なかなかその後の受診に結びつかない。実は検診後受診率というのは5割に満たないんです。芽を摘んでもらえない状況を何とかできないか、と思いまして開業することにいたしました。微力でも、病気の芽を摘む、育てないお手伝いができれば、と思っています。治療というのは無理強いはできません。明らかな症状があって受診なさる方と違い、たまたま検診を受けて軽度の異常が見つかった方に受診と積極的な治療を促すのは容易ではありません。しかし少しでも病気の芽を摘めるようこれからも努力したいと思っています。

健康に見えても油断せず気軽に検診を

これまでの経験の中で印象的なエピソードはありますか?

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一番印象に残っているのは、まだ医師として駆け出しの頃に先輩医師の指導の下で初めて気管挿管して人工呼吸器をつけた患者さんのことです。気管支喘息の重責発作を起こされていらっしゃいました。その後順調に回復され通院加療を続けていらっしゃったのですが、診察でお会いするたびに「先生のおかげで今の命があります」と涙ながらに感謝されまして、毎回非常に恐縮していました。自分としては医師として当然の仕事をさせていただいただけのことなので、もちろんお役に立ててよかったという安堵の気持ちはありますが、そこまで感謝していただくと逆にこそばゆい感じがしましたね。と同時に、それだけ責任のある仕事なのだと、身の引き締まる思いもいたしました。

健康そうに見えて大病が隠れていたというご経験はありますか?

一見健康そうに見えて実は、という方は結構いらっしゃいます。中でも記憶に残っているのが、20代の男性のケースです。お酒をよく飲まれるということだったので肝臓の検査をしたのですが、結果として精巣腫瘍から他の臓器へと転移したがんが発見されました。本人にまったく自覚症状はなかったのですが、もう手術もできない段階で残念でした。こうしたケースはごくまれですが、実際にあります。また特に肺疾患は自覚症状がないまま病状が進行してしまうことがあります。特に喫煙者の方はリスクが高くなりますので、自覚症状がなくても喫煙歴の長い方は肺の健康診断をお勧めします。肺がんだけでなく、他のがんのリスクが高いのも喫煙者の特徴です。どんな病気も早期発見に勝る治療法はありません。適切な検査と治療こそがご自身の身を守ることにつながります。

読者へのメッセージをお願いします。

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生活習慣病の患者さんでたまに薬を一生飲まなくてはいけないから治療をしたくない、とおっしゃる方がいます。生活習慣病は、食事療法と運動療法がきちんとできていれば薬を減らせたり飲まなくてよい場合もあります。薬を飲むのが嫌、ではなく将来のさらなる病気のリスクを減らすためにも、ぜひ治療を受けていただきたいですね。そして検診などで「要再検査」や「要精密検査」「要受診」などの指摘を受けた方は、ご自分のために医療機関へおいでください。せっかく見つけた病気の芽をご自分で育てたりすることのないようお願いしたいと思います。また検診をしばらく受けていない、という方もぜひお気軽にご相談ください。

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