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古平 喜一郎 院長の独自取材記事

こだいら泌尿器科

(世田谷区/学芸大学駅)

最終更新日:2023/02/06

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科 main

学芸大学駅から徒歩約12分の閑静な住宅街にある「こだいら泌尿器科」。古平喜一郎院長の父が40年以上にわたって小児科として営んだクリニックを受け継ぎ、泌尿器科に転科してリニューアルオープンしたのは2015年のこと。泌尿器科専門の医師としてのキャリアを生かした専門性の高い治療がこの7年で地域に浸透し、今では男女ともに幅広い世代の患者が受診している。高齢化が進む地域で、加齢による泌尿器の悩みやトラブルに対応するため往診を開始するなど、時代のニーズに合った地域医療にも積極的に取り組んでいる。地元愛にあふれる古平院長に開業時からの変化や診療での心がけ、最近の傾向、プライベートまでさまざまな話を聞いた。

(取材日2022年9月20日)

生まれ育った地域に泌尿器科の専門医療で貢献

こちらで開業されたのはどういうご縁だったのですか?

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科1

ここはもともと小児科の医師だった父が40年以上にわたり診療していた場所です。それを私が2015年に引き継ぎ、自分の専門である泌尿器科へと転科してリニューアルオープンしました。開業前は大学病院や総合病院に勤務し、さまざまな症例を経験しました。そこで身につけた知識や技術を地域医療に役立てたいと考え、地域に貢献するなら自分が生まれ育った場所しかないと思い、ここでの開業を決意しました。以前は小さいお子さんが周囲にたくさんいる町でしたが、全国的な傾向と同様にこの地域も高齢化が進み、加齢による排尿に関するお悩みやトラブルなどのご相談で受診される方が多く、自分の専門分野で地元に貢献できることをうれしく感じています。

開業から7年で患者層に変化はありましたか?

患者層でいえば、小さなお子さんから働き盛りの世代、100歳以上のお年寄りまで、幅広い年齢層の方がいらっしゃっています。泌尿器科の専門治療を受けるために遠方から来られる方もいらっしゃる一方で、ここ数年でより地元の方に通っていただけるクリニックになれたという感覚があります。泌尿器の相談なら「こだいら泌尿器科」と、やっと地元の方に認めていただけたような気がしてうれしく思います。男女比では男性がやや多いのですが、私が男性医師であるにもかかわらず、女性の患者さんにも多く通っていただいています。現在は新型コロナウイルス感染症の流行で、原則予約制で診療していますが、毎週火曜日午後は女性専用枠も設けています。予約優先にして受付数を調整し、患者さん同士が顔を合わせる時間を極力短くするなど、女性が通いやすい環境づくりにも配慮していますので、お気軽にご利用ください。

最近の傾向などはありますでしょうか?

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科2

最近は過活動膀胱や男性更年期の認知が広がり、より身近に相談される方が増えました。また、インターネットで検索して当院のことを知り、ネット予約を入れて来てくださる方が増えています。60歳以上の方でもネット予約の利用者は結構いらっしゃいます。泌尿器科の患者さんの特徴として、下腹部の違和感や血尿など何らかの症状があり、病気についてネットで詳しく調べてから受診される方が多いのです。可能性のある病気を調べた上で、答え合わせに受診するといった傾向があるように思います。ですから私も、患者さんの質問や相談にしっかり答えられるように努めるとともに、ご自身が調べてきた病名が違っていても、時間をかけて調べて不安な時間を過ごされた患者さんの気持ちをくみ取るように心がけています。さまざまなお悩みを抱えて訪れる方も多いため、一人ひとりに寄り添い、じっくり話を聞く姿勢を大切にしています。

どんな相談も受けつける、総合的な泌尿器科をめざす

こちらではどんな診療が受けられるのか教えてください。

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科3

一言で言えば、総合内科ならぬ「総合泌尿器科」で、幅広いご相談に応じるのが当院の特徴です。一般的な泌尿器科疾患から前立腺・膀胱がん、尿失禁、小児の夜尿症まで幅広く診療しています。主には、男性では前立腺肥大、女性は過活動膀胱など排尿障害の患者さんが来院されますが、勤務先の健康診断でPSA(前立腺特異抗原)の値が高いと指摘されて精密検査を受けにくる方や、血尿や痛みがあって訪れる方も多いです。中でも力を入れているのが、排尿障害や排尿習慣の対応と、前立腺がん検査ですのでぜひご相談ください。当院で治療が難しければ地域の病院へも連携しています。また、前職の経験を生かし、がんの治療法などのセカンドオピニオンも受けつけています。院内には精密な診断に欠かせないディスポ―ザブル(使い捨て)タイプの内視鏡も導入して、深刻な病気を見逃さない体制も整えています。

往診にも対応されているんですか?

加齢などで通院できなくなった方には往診も行います。例えば、尿道カテーテルを入れていると定期的な交換が必要ですが、介護タクシーなどを利用して病院に行き、カテーテル交換するとなるとご本人の負担も非常に大きくなります。そんな時、当院の往診を利用していただければご自宅で交換ができます。「来てもらったほうが労力も負担も軽くなる」と喜んでいただければと思います。また、最近はカテーテル交換のトラブルなど、在宅医療の先生から依頼を受けて、連携して対応するケースが増えています。今後も、泌尿器という専門性を生かして、地域医療連携活動により一層貢献したいと考えています。

先生が泌尿器科の医師をめざした理由はなんですか?

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科4

生前、祖父が前立腺肥大で入院し手術したのを多感な時代に間近で見ていたことがルーツなのかもしれません。大学で一通りの診療科を学んで最終的に泌尿器科を選んだのは、自分が見つけた病気を自分の手で治療できるところに魅力を感じたからです。そして何といっても、外科色が濃いこと。勤務医時代はたくさんの手術を手がけました。今でも院内で電気メスを使ってイボを切除したり、依頼があれば小手術なども行っています。体全体の割合では狭い範囲ですが、診療内容は幅広く、内科的な対応も外科的な処置もできるので、非常にやりがいのある診療科です。

地元出身の医師として地域包括ケア推進に尽力

プライベートの過ごし方を伺えますか?

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科5

休日に近代建築を見て回ることが、リフレッシュになっています。もともとは大正時代や昭和初期の建築物が好きだったのですが、そこから派生して今では現代建築も興味深く拝見しています。わざわざ遠くまで見に行くというよりは、散歩がてらにぶらぶら歩いて興味の引かれる建築をスマートフォンで写真に収めるのが楽しみなんです。それ以外にも、アメフトが好きで最近はNFL観戦にはまっています。友達の影響で動画を見るようになり、シーズン中は好きなチームの勝敗で盛り上がったりしています(笑)。

これからの地域医療についてはどのようにお考えでしょうか。

近年、下馬・野沢地域の医療や介護の連携を図る役割を経験させていただいたことで、地域医療連携活動により一層深く関わっていきたいと考えるようになりました。ケアマネジャーや訪問看護師などと協働しながら、地域住民の健康を守る地域包括ケアを推進する中で、自分は介護分野についてまだまだ知らないことがたくさんあることを痛感しました。より広く深く地域医療に貢献するためには、介護分野の専門知識が必要だと考え、ケアマネジャーの資格試験を受ける勉強を始めました。片手間で合格できる資格ではないので、なかなか思うように進んでいないのですが、地道に努力を続けていきたいと思います。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

古平喜一郎院長 こだいら泌尿器科6

泌尿器トラブルはデリケートな問題です。当院は駅から少し離れた住宅街にあるクリニックという特徴を生かして、一人ひとりに時間をかけて、じっくり話を聞くことを大切にしています。専門の医師と話せばすっきりすることも多いですし、治療に至らないケースも少なくないので、何か気になることがあれば、お悩み相談的な感覚で足を運んでいただければと思います。最近はインターネットで病気を調べる人が非常に多い反面、どのサイトも同じような内容ばかりなのが気がかりです。調べれば調べるほど不安になって、インターネット上で患者さんが悩まないように、Q&Aサイトを作れたらと考えています。当院のホームページから病気のまとめ的な情報を発信するなどの方法を模索しているところです。クリニック側も時代に合わせて変化していくことが重要です。患者さんのニーズに添えるように、今後ますます努力していきたいです。

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