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寺田 仁秀 院長の独自取材記事

おおさと痛みのクリニック

(越谷市/大袋駅)

最終更新日:2019/11/28

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2015年に開業した「おおさと痛みのクリニック」は、1階にドラッグストアの店舗が入る大里メディカルプラザの2階にある。清潔で明るく広い院内はとても機能的で、快適な環境で治療が受けられそうだ。得意とするのは、超音波診断装置などを活用し安全性に配慮しながら行う神経ブロック注射とリハビリテーションを併用する診療。痛みの軽減と運動機能の向上を図りながら、生活の質を保つことをめざしていく。剣道五段の腕前の寺田仁秀(よしひで)院長が心がけるのは、患者との対話。麻酔科はもちろんさまざまな診療科の経験を持ち、一人ひとりの患者に真摯に向き合う。そんな寺田院長に、幅広く話を聞いてみた。
(取材日2019年9月25日)

神経ブロック注射と薬、リハビリを併用しアプローチ

どのような訴えの患者さんが多いのでしょうか?

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腰や膝、肩など運動器に痛みがある人が多く、「手術以外の方法で痛みを何とかしてほしい」とおっしゃる患者さんが少なからずいらっしゃいますね。あとは帯状疱疹の神経痛を取りたいという方や原因不明の痛みでいらっしゃる方もいます。痛みの治療法としてはまず飲み薬がありますが、神経痛の薬はどうしても眠気や吐き気、めまいなどの副作用があります。その点、注射は原因となっている箇所に直接アプローチできるため、痛みの早期緩和が期待できます。薬では十分でなくても、注射によって痛みに対処できることも少なくありません。もっとも注射が得意な人不得意な人がいますし、合併症のリスクもゼロではないので、注射を打つかどうかを含めて治療法は患者さんと一緒に決めていきます。また、検査や治療の結果、本当に手術が必要と思われる方には、きちんと病院へ橋渡しをしています。

痛みへのアプローチは注射や薬だけではないのですね。

痛みへの対処方法として一般的には、神経ブロック注射、飲み薬、リハビリテーション、心理的アプローチなど多彩な方法を組み合わせて行われています。特に当院で力を入れているのは、神経ブロック注射とリハビリを車の両輪のように組み合わせて行う方法です。幸いにも痛みの治療に詳しい理学療法士が在籍してくれているので、看護師やスタッフとも一緒に連携をとりながら診療にあたっています。少し前は、とにかく注射で痛みを取っていく、というのがセオリーの時期もありました。しかし痛い箇所を庇うあまりに別の箇所も痛めてしまうこともあるなど、痛みの原因が複数あったり、体の使い方がおかしかったりする場合には、注射で痛みのコントロールを図りつつリハビリに取り組む、というのが効率的だと考えています。

注射の方法にも工夫があると聞きました。

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治療はできる限り安全であるべきだとの考えから、超音波診断装置を使って注射の部位を確認しながら神経ブロック注射をする方法を取り入れています。それによって痛いポイントへ正確に薬液を届けることが図れるのです。この手法はここ約10年で発展してきた方法で、当時私が在籍していたNTT東日本関東病院でも改良・開発のために、たくさんの先生方が試行錯誤されていました。そんな諸先輩方の努力されていた背中を拝見して、一歩ずつ進む大切さや、工夫を重ねる姿勢など、多くのものを学ばせていただきました。当院では、さらになるべく細い針を使うなどして痛みの少ない注射を心がけています。また、最近ではいわゆる筋膜リリースについても取り組んでいます。

スタッフ全員で患者の話に耳を傾ける

治療をしていく上で、一番大切に考えていらっしゃることは何ですか?

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患者さんの生活の質を保つということですね。例えば手術を行っても、その後のリハビリがうまくいかずに寝たきりになってしまった、という話を聞かれたこともあると思います。手術は魔法ではないので、手術を受けただけで痛みが出る前の状態に戻れるわけではありません。手術にしても保存的な治療にしても、生活の質を保つことが大事な目標です。そのための痛みの緩和に注射やリハビリテーションが助けになればと思っています。特に慢性的な痛みの場合は痛みを完全になくすことは難しいことが多いので、好きなことができるようになる、など患者さんとの治療目標を共有していくことも大事になります。

寺田院長も含めてスタッフ間の連携がうまく図られている印象を受けました。

スタッフとの連携は心がけるようにしています。当院の一番大切なコンセプトは、理学療法士や看護師、リハビリスタッフ、受付スタッフ、全スタッフが協力して患者さんに向き合うことです。受付で笑顔で迎えてくれれば患者さんの気持ちも明るくなると思いますし、リハビリ中のちょっとした会話を楽しみに来てくださるのも継続の励みになると思うんです。痛みの背景や原因の多くは、患者さんの何げない日常生活や趣味などに隠されているもの。理学療法は20分、40分と時間をかけながら体の状態を見ていくので、その間に聞けることはすごく多いんです。診察時には聞けなかったことを理学療法士がリハビリ中に聞いて、私に話してくれて、それで痛みの原因がわかってうまく治療を進めることができるケースもあるんですよ。

痛みは、ついつい我慢しがちだと思います。どの程度の痛みで受診すればよいのでしょうか?

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急性期といわれる痛み始めの時期と慢性的な痛みで考え方は違いますが、痛みを我慢することで長引いてしまうこともあるので、1週間、2週間たっても収まらないようなら医療機関を受診したほうがいいですね。痛みをこじらせると慢性疼痛といって痛みがずっと続くようになってしまうこともあります。例えば四十肩などは、痛みを放置してしまうと治療に1年、2年かかることも珍しくありません。痛いから肩を動かさずにいたところ、肩が固まって動かなくなり、そのリハビリに時間がかかるという悪循環が起きてしまうんです。痛みは早く対処したほうが慢性痛になりにくいですし、近年では、あまり長く痛みが続くと脳がその刺激を覚えてしまい患部が良くなっても痛みだけが残ってしまうケースもあることがわかってきました。湿布薬などで我慢できるような痛みでも、1週間以上続くようなら受診をお勧めします。

痛みは体からの大切なメッセージ

今後さらに力を入れたいことや取り組んでみたいことはありますか?

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最近ではクチコミでいらっしゃる患者さんも増え、私一人で診るには手いっぱいになってきました。理学療法士も現状だと足りない傾向になってしまっているので、もう少し充実させたいと思っています。理学療法士はみんなよくやってくれていて、患者さん一人ひとりに合わせた運動をお教えし、宿題としてやってもらい、来院時にチェックして……と、その人の状態に合わせた方法を指導しているのですが、運動指導に対する理解そのものも広めていきたいんですね。患者さんの中には「マッサージはやっていないのか」という方もいるんですが、体をほぐすのが目的のマッサージと筋力の強化や機能回復を目的とする運動指導は別物です。そういった違いを含め、もっと運動指導の役割や必要性について地域に伝えていければと思っています。

お勧めの運動法や習慣はありますか?

急に運動を始めて体を痛めてしまう方がいらっしゃいます。一日の運動量は少なくても少しずつ長く取り組めるほうが良いと思います。私は足首に重りをつけて軽い負荷をかけたりしています。毎日少しずつ、が基本ですね。また、特に神経痛などは冷えると痛みが増しやすいですので、入浴して体を温めることもお勧めしています。冷えが強い方には、注射やリハビリに加えて漢方薬を処方することもあります。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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痛み、というのは体が発するサインです。注意するように体が出してくれているのですから、我慢したり放置したりせず受診なさっていただきたいと思います。痛みをきっかけとして、がんが発見された患者さんもいらっしゃいます。そういった意味でも一度気軽な気持ちで受診するのもいいと思います。当院では、スタッフ全員で患者さんのお話を聞くことを大切にしています。原因がよくわからない痛みで長くお悩みの方もぜひ、気軽にご相談いただければと思います。

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