古賀 友基 理事長の独自取材記事
浄水通り こが歯科・矯正歯科
(福岡市中央区/桜坂駅)
最終更新日:2022/12/12

福岡市地下鉄七隈線・桜阪駅から徒歩約10分、浄水緑地の前を歩いていると、「浄水通り こが歯科・矯正歯科」が見えてくる。目印は、入り口で出迎える大きなクマの人形。リゾートホテルのラウンジのような雰囲気の広々とした待合室には、かわいらしいキッズスペースがあり、「ドリンクはご自由にどうぞ」という案内が。古賀友基(こが・ゆうき)理事長の、「歯科医院が苦手な方でも、ここなら安心して通えると思っていただけるように」という心遣いが細部にまで行き届いている。古賀理事長が診療面で特に力を入れるのは、歯周病の早期発見・早期治療、そして予防だ。「建築と同じで、歯茎という基礎が一番大事」と語る、真っ正直でユーモアあふれる古賀理事長に、治療へのこだわりや将来の展望などを聞いた。
(取材日2022年1月11日/情報更新日2022年12月7日)
先進の設備と細かな配慮。すべては患者の安心感のため
高級感あふれるホテルのような院内ですね。どのような設備がありますか?

ワンフロア丸ごと待合室というのは、クリニックとして珍しいかもしれません。歯科医院特有のにおいや音が苦手という方にも、気持ち良く通っていただけるよう、1階はホテルのラウンジ風の造りにしました。当院に来られたら、とりあえずコーヒーでも飲んで一息ついてください。診療室は2階で、ユニットは4台、すべて個室です。お子さんの治療について、ご一緒に個室に入られても大丈夫ですよ。2階には、ガラス張りにした診療器具の滅菌室もあります。世界的にも厳しいとされるヨーロッパ基準のクラスB規格の滅菌システム、超音波洗浄器などを採用し、徹底した衛生管理を行っています。また治療中は口腔外バキュームを使い、診療空間を清潔に保つようにしています。また歯科用CTも導入し、マウスピース型装置を使った矯正などを行う際に役立てています。患者さんには安心して診療に臨んでいただきたいですね。
開業までの経緯を教えてください。
正直にお話ししますと、最初から歯科医師をめざしていたわけではないんです。両親は歯科医師ではありませんが、私に医療系の仕事に就いてもらいたかったようで。なんとなくその希望に沿って、福岡歯科大学に入学しました。大学4年生頃から臨床に近い実習が始まり、そこで初めて手を使って細かい作業をする歯科医師の仕事が面白い、自分に向いている、と思うようになりました。こだわるところにはとことん几帳面に取り組む私の性格と合っていたんでしょうね。卒業後は福岡大学の歯科口腔外科で助手を務め、沖縄の歯科医院で勤務した後、2010年に地元の筑後市で開業。2015年、縁あってここ浄水通りに分院となる当院を、2022年1月に「MC天神 こが歯科」を開業しました。
どんなことを心がけて、診療にあたっていらっしゃいますか?

当院では、虫歯や歯周病の治療、子どもの歯科治療、インプラント治療、マウスピース型装置を用いた矯正など幅広く対応しています。大切にしているのは、歯科医師の私たちと患者さんの考えをすり合わせながら、診療方針を決めていくこと。保険診療内でできること、自由診療でできること、いろんな方法をご提案し、患者さんと本音で話し合いながら、一緒に診療を進めていきます。一番重要視しているのは、歯周病の早期発見・治療・予防です。建築において地盤を固める基礎工事が大事なのと同じように、歯茎を健康に保つことは長期的に見てとても大切なこと。上にいくら良いかぶせ物を入れても、地盤である歯茎がぐらついていては、意味がないんです。
歯周病の早期発見・治療・予防を重視して診療を行う
歯周病の診療に力を入れていらっしゃるんですね。

歯周病は、歯を支える歯茎が炎症を起こし破壊されていく病気です。日本人の多くが予備軍または発症していると考えられますが、初期段階では自覚症状がほとんどなく、いつの間にか悪化していることも。当院でも、最初から歯周病の治療を希望して来院される方はほぼいらっしゃいません。歯茎の腫れ、出血、歯のぐらつき、強い口臭などの症状がある方は特に、早めに受診してください。放っておくと、だんだんと歯を支える組織や歯槽骨が壊れ、やがて歯が抜け落ちてしまうことにもなります。歯周病のメカニズムをまず理解することから始め、治療に際しては長期戦でじっくり取り組む姿勢が必要です。
歯周病の治療とはどのようなものですか?
基本は、歯科衛生士による歯石や歯垢の除去がメインとなります。歯磨き指導も丁寧に行っています。炎症がひどくなり、歯周ポケットの深さが4ミリを超える中等度・重度の歯周炎の場合は、歯科医師が歯周外科治療を行います。歯茎を切開し、歯根を露出させてから、付着する歯垢・歯石を除去したり、メスを使わずに、歯周ポケット内の細菌をレーザーで焼いたりする方法もあります。レーザーはほとんど痛みがないので、外科治療に恐怖心が強い方にはお勧めです。かなり悪化している時は抜歯し、入れ歯やインプラントなどの補綴治療を行います。当院でも、顎の骨に人工歯根を埋め込むインプラント治療を行っています。自分の歯のような感覚で噛むことが期待でき、自立するので周りの歯に負担をかけにくいなどメリットは大きいですが、高額です。私は歯全体を診た上で、優先順位をつけ、ここぞというところにしかインプラントは勧めません。
セラミック治療について教えてください。

虫歯治療の詰め物やかぶせ物には、昔からある金属に加え、セラミック素材を使うこともできます。天然歯の質感に似ているので、自然で美しい人工歯を作りたいという場合に有用で、耐久性もあり、経年による変色の心配も少ないです。また、その劣化しにくい性質から歯との隙間ができにくいため、治療部位が再び虫歯にかかるリスクも低く抑えられ、歯周病の予防にもつながるという、機能性と見た目、両方の実現を図ることのできるものです。ですが、先ほどもお話ししたように、いくら良いかぶせ物をしても、基礎つまり歯茎が健康でなかったら、長持ちはしないのです。インプラントにしてもセラミックにしても、歯の健康についてしっかり理解し、口の中を管理していくことが大切です。何も症状がなくても、定期的に歯科医院でメンテナンスを継続していく。それが、歯を健康に保つ一番の近道だと思います。
地域の人が気軽に通える歯科医院でありたい
マウスピース型装置を用いた矯正も、積極的に行っているとか。

はい。透明で薄いマウスピース型装置を一定期間ごとに取り換えながら、歯を理想の位置にゆっくり動かしていく矯正方法で、歯並びが気になる大人の方が希望するケースが多いですね。ワイヤーを使った目立つ矯正はしたくない、できるだけ痛みの少ない矯正がいい、食事の際には取り外して歯磨きもしっかりやりたい、などのご希望に応えられる矯正法です。より安全性を重視して矯正を行うためには口腔内の骨の形をしっかりと確認する必要がありますが、そこで活躍するのが歯科用CTです。「ブラケットを使ったワイヤー矯正じゃないと矯正は難しい」と言われた方でも、歯科用CTを活用することでマウスピース型装置による矯正が可能になるケースもあります。
歯科用CTを用いることで、矯正の選択肢が増える。これは大きな変化ですね。
そうです。ただ、マウスピース型装置による矯正では毎日20時間以上の装着が必要といった条件もありますので、当院でしっかりフォローしながら、患者さんにはしっかりこの矯正法の特徴を理解していただきたいと思います。当院では矯正を専門にしている歯科医師が月1回診療して、ブラケットを使った矯正にも対応しています。無料矯正相談も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

時々、高額の自由診療しか提供していないんですか?と聞かれることがありまして……。そんなことは一切ありません。当院の患者さんのほとんどは、保険診療内で治療を受けていらっしゃいます。私たち歯科医師と患者さんの間で信頼関係ができ、なおかつ患者さんのご希望と必要性があれば、セラミック素材を使った補綴治療やインプラント治療などの自由診療につながるのかなと思っています。私たちがめざしているのは、地域の方に気軽に通っていただける歯科医院です。歯周病の治療についてはこだわりを持っているので、気になる方は一度ご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/28万円~
セラミック/詰め物5万5000円~、かぶせ物8万円~
マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~(部分)、80万円~(全顎)
ブラケットを用いた矯正/60万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。