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山本 晴章 院長の独自取材記事

やまもとクリニック

(相模原市南区/東林間駅)

最終更新日:2021/10/12

山本晴章院長 やまもとクリニック  main

東林間駅より徒歩3分の「やまもとクリニック」を訪れた。待合室の飾り棚には、アンティークのカメラコレクションが並び、診察室への通路には、患者の作品であるすてきな油絵がかけられ、アットホームな雰囲気だ。院長の山本晴章先生は、内科、循環器科の診療を中心に、患者とのコミュニケーションを重視した治療を行っている。クリニックでの診療のほか、日本臨床内科医会の常任理事を務め、東林間地域の外にも目を向け、幅広い視野を持ちながら、地域医療の向上に取り組んでいるという。「かかりつけの先生の専門性と、家族ごと親身になってくれるような、気の合う自分に合った先生と巡り会ってほしい」と語る山本院長に、クリニックでの診療について、そして地域医療について話を聞いた。

(取材日2019年3月213日)

できるだけ短期間で改善できるような手段を選ぶ

開業されたのはいつ頃でしょうか。

山本晴章院長 やまもとクリニック 1

1990年の10月ですから、20年近くここで仕事をしていることになりますね。北里大学医学部医学研究科を卒業後、同大学病院、横浜市立市民病院、田園都市厚生病院などで勤務し、開業に至りました。かかりつけ医として長くお付き合いしている患者さんも多く、勤務医時代から診させていただいている方や、転居後も遠方からわざわざ通ってくださる方もいます。診察室の外に飾っている油絵も、20年来の付き合いの患者さんから頂いたり、お借りしたりしているものなんですよ。僕がどこへ行ってもついてきてくださる患者さんがいることは、とても光栄に思っています。内科・循環器科のクリニックとして開業していますが、基本的には調子が悪くなった方の最初の窓口として、どなたでも、どんな具合の方でも拝見するようにしています。「どんな病気かわからないけれど、体調が思わしくない」という方も、気軽に足を運んでいただければと思っています。

患者層について、詳しくお聞かせください。

患者さんはお年寄りが多く、その方のご家族やご親戚を紹介いただくこともありますが、住宅街の入り口にあるクリニックなので、ファミリー層の診療が中心になります。高血圧症の病気も得意としている分野なので、血圧のコントロールで悩まれている患者さんもたくさん来られていますよ。僕は、内科開業医の大切な仕事は「その病気や患者さんにとって最適な医療施設を吟味し、振り分けること」だと思っています。患者さんの症状から当院でできる範囲の検査をし、ある程度病気の状態を読み取り、診断や治療計画を提供する。この振り分けは医師の知識量や技術力、連携力に大きく左右される部分です。当院では、できるだけ早く診断がつき、治療が開始できる手段を選べるように環境を整えていますので、「具合が悪いけど、どこの病院の何科にかかったらいいかわからない」という場合も、患者さんにメリットのある方法をご紹介することができると考えています。

的確に病気を振り分ける。開業医としての腕の見せ所であり、難しいところなんですね。

山本晴章院長 やまもとクリニック 2

最終的にお世話になる病院や医師を決めるのは、患者さんやそのご家族です。しかし何が良い治療なのか見分けるのは難しいものです。そこで目安としてほしいのは、医師と良好なコミュニケーションが取れるかどうか。ここは大事です。自分が思っていることを正しく伝えることができているか、そして医師が言っていることはちゃんと理解できているかを振り返ってみてください。病気の時は誰しも気が弱っていますから、何でもいいから言われたとおりにしようと弱気になりがちですが、コミュニケーションの問題だけはしっかりと見極めるようにしましょう。もちろん当院では、患者さんとのコミュニケーションを重視しています。初診時には、現状に至るまでのお話をじっくりと伺い、患者さんに合わせた診療方針をお伝えし、納得いただいてから診療を始めます。受診の際に、疑問や不安、ご要望がある場合は、遠慮なくおっしゃってくださいね。

患者の健康を多角的な目で見つめながら、支え続けたい

院長が医療の道を志されたきっかけは?

山本晴章院長 やまもとクリニック 3

今さらですが、中学1年生から高校3年生まで、生徒会で保健委員を経験しました。毎日学校に行くと昼休みなどは保健室に詰め、ケガをした生徒の手当をしたり、病院へつき添ったり、学校の旅行の時など夜は病人の看病をしたりしていました。月並みですが、このような学生生活から医療への興味を持ち、将来は人の役に立つような医師になりたいと思うようになり、北里大学の医学部医学科へ進学しました。

知らないうちに、医療の世界が身近にあったということですね。

そうなりますね。ごく普通の会社員の家庭に育ちましたが、保健委員をきっかけに、医療への興味が少しずつ芽生えていきました。当時、保健室の先生からも「医者になれると良いね」と言われてましたから、どこかしらに医師に向いた気質は持っていたのかもしれません。実は昨年まで、その懐かしい保健室からの依頼で、毎年夏休みに合宿前検診を行っていたんですよ。高校時代の同窓の医師は現在800人くらいいますが、毎年後輩の顔が見られる役を得ることができ、とても楽しませてもらいました。役回りということで言えば、大学生の頃は全学学生会の委員長を2期務め、学園祭の実行委員長も任されていました。今考えると、勉強以外はいろいろなところで精力的に活動していましたね(笑)。潤滑に物事を進める裏方に徹してきましたが、そのおかげで多くの方と出会い、かけがえのない仲間を得ることもできました。現在の人脈にもつながっていると思います。

自ら企画し、進める役回りというのは、現在の院長の在り方にもつながる気がします。

山本晴章院長 やまもとクリニック 4

クリニックの外では、日本臨床内科医会の常任理事をはじめ、さまざまな活動もしています。しかしあくまで活動の中心はクリニックがある東林間ですから、県内や国内への幅広い視野を持ちながら、地域医療の向上に取り組んでいます。先ほど「病気ごと、患者ごとの振り分け」についてお話ししましが、このような活動から得られた連携により、僕一人のキャパシティー以上の、最善の医療を常に提供していきたいと思っています。皆さんの健康を多角的な目で見つめながら支え続けたいですね。

地域医療への貢献をめざし「頼れるかかりつけ医」へ

終末期のケアや往診、在宅診療にも力を入れられているそうですね。

山本晴章院長 やまもとクリニック 5

家で過ごしたいという希望は多くあります。そこで当院では、クリニックへの通院が困難になってしまった方のために、自宅や施設などに定期的に往診する在宅診療も行っています。日々の症状の変化に対応しながら、安心して療養生活を続けていただけるよう、良質な医療をお届けしたいですね。また在宅診療では、がん末期の方でもできる限り家で過ごしていただけるよう、痛みのコントロールにも対応しています。患者さんとのコミュニケーションを大事にしながら「頼れるかかりつけ医」をめざして努力していきたいとスタッフ皆で頑張っています。

生活習慣病の指導や禁煙治療も行っていると伺いました。

今や国民病となっている高血圧症や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病。治療は、食事や運動での生活習慣の是正と薬物療法が主体になりますが、当院では看護師による生活習慣の指導や管理栄養士による栄養指導、そしてさらに必要な場合には漢方薬を含めた薬による治療を行います。個々の目標をめざし、無理なく、根気よく続けていきましょう。禁煙治療では医師と看護師の指導のもと、薬を用いた治療を保険診療にて行っています。喫煙習慣(ニコチン依存症)は、命に関わる病気を引き起こし、タバコ関連で死亡する人は、国内でも毎年20万人に上るといわれています。喫煙の習慣やタバコに対する心理的依存、イライラなどの離脱症状を起こす「ニコチン依存」は、医師や薬に力を借りなければなかなか克服できるものではありません。当院ではスタッフ一丸となり、患者さんを身体面と精神面の両方からサポートし、禁煙できるよう導きます。

クリニックのホームページには、スタッフのコラムが掲載されていますね。

山本晴章院長 やまもとクリニック 6

はい。「ちょこっとコラム」と題して、病気にまつわる旬な話題を取り上げています。高血圧の治療についてもいくつか項目を設けていますし、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病や花粉症、毎年のインフルエンザワクチンなど幅広い領域についてのお話を載せていますので、お役に立てることがあるかと思います。また、患者さんからの要望があれば、新しい分野へも広げていきたいと思います。

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