健康な体づくりに貢献
口腔内から全身にアプローチする予防歯科
KITADE DENTAL CLINIC
(桑名市/桑名駅)
最終更新日:2024/11/20
- 保険診療
定期検診や毎日のセルフケアなどを通じて虫歯や歯周病を防ぎ、生まれ持った天然の歯を残すことをめざす予防歯科。こう書き示すと予防歯科は「口腔内の問題解決の手法」と捉えられるが、「予防歯科の目的や、取り組むことで得られる成果は、単に『歯を残す』ことだけにとどまりません」と「KITADE DENTAL CLINIC」の北出将之院長は語る。院長によれば、例えば虫歯や歯周病の原因菌が内臓疾患の発症に起因したり、歯の治療で用いられる素材の影響から全身の不調が引き起こされたりすることは決して珍しくないという。「お口はもちろん全身のトラブルをも防ぎ、健康的な生活を守るのが、めざす『予防歯科』の在り方」と語る北出院長に、同院における予防歯科の考え方を詳しく解説してもらった。
(取材日2020年3月16日)
目次
歯の治療で用いられる素材が全身に影響を与えることも。正しい知識を身につけ歯を守り、全身の健康をも守る
- Q貴院が行っている「予防歯科」の基本方針を解説いただけますか。
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A
予防歯科というと口腔内の病気を予防するためと思い浮かべると思います。しかし当院がめざすのは、口腔内にとどまらない全身の健康に寄与する診療です。お口はいわば体の入り口。口腔内の環境が全身の健康状態に影響を及ぼすことは珍しくありません。例えば歯周病菌が増えると、心疾患の発症リスクが高まるといわれています。つまり、口腔内が清潔であれば虫歯や歯周病、他の疾患の発症リスクの軽減も期待できます。またなかなか改善しない体の不調も口腔内が原因で起きている場合もあります。体の不調がある場合、相談いただくと何か力になれることもあるかもしれません。治療で用いる素材一つにしても、全身に影響を与えることがありますから。
- Q治療で用いられる素材が全身に影響を与えることもあるのですね。
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A
例えば多くの方に身近な素材である「銀歯」。保険適用となっている金銀パラジウム合金は金属アレルギーの発症リスクが指摘されています。2016年まで保険適用となっていた歯科用水銀アマルガムはその名のとおり水銀が含まれる素材で、不定愁訴や自己免疫疾患などを引き起こす要因の一つと指摘する専門家もいるくらいです。金属が含まれないセラミック素材なら安全とも言い切れません。非常にまれですが、セラミック素材でアレルギーが起こるケースもあります。歯の治療の多くは、削ったり抜いたりした部分を人工物で代替する「修理」。そして人工物が体に与える影響は千差万別です。だからこそ正しい知識を持って見極めないといけないのです。
- Q予防的観点による診療の特徴などを教えてください。
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A
基本的な診療内容については、一般的な診療と大差ありません。先に述べたような観点を念頭に置いて、患者さんごとに適した治療法や素材、必要なケアを検討しているのが特徴ともいえます。体への影響も考えると、天然歯に勝るものはないですから、詰め物やかぶせ物といった人工物に頼らなくて済むよう、定期検診を通じて口腔内の衛生管理を徹底し、トラブルの起こりにくい口腔内を維持するのが第一です。理想的な受診頻度は1ヵ月に1回、最低でも3~4ヵ月に1回の受診を推奨しています。さらに当院で重視しているのが、体内のデトックスです。健康を阻害するものの排出を促せるよう、生活習慣の改善指導などにも力を入れています。
- Q口腔内ケアにおいては歯科衛生士の役割も大きいかと思います。
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A
患者さん自身に、お口の中の状態や全身の健康について関心を持ってもらわないといけないですし、その意識づけにおいて患者さんと深く接する歯科衛生士の存在は非常に重要と感じています。また、当院がめざす予防の取り組みを徹底するためには、口腔内ケアに関するスキルはもちろん、多くの知識を要しますから、日々の勉強は欠かせません。技術や知識の向上をめざして、定期的に院内で勉強会を催しています。また今後、看護師が非常勤で加わる予定です。血液検査などの経験もありますし、生活習慣の改善指導にも長けているので、医科の知識なども生かして診療をサポートしてもらえたらと思っています。
- Q日常生活で患者さんが気をつけるべきことはありますか?
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A
日頃のセルフケアと定期検診に取り組んでいただくのはもちろんですが、やはり大事なのは生活習慣の改善です。健康な体は、健康的な生活を通じてつくられますから、日頃から栄養をバランス良く取って十分な睡眠で体を休め、適度な運動することが不可欠です。ただ、栄養に関していえば食事のみでバランス良く栄養を摂取するのはなかなか難しいのが現状です。そんな場合に活用していただきたいのがサプリメントです。ただ、サプリメントもむやみに取り入れてしまうと、かえって体に悪影響となるケースもあります。当院では栄養の知識も備えながら、患者さんに必要だと思うものを選んで提案させていただいております。