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相武 幸樹 院長の独自取材記事

あいむ歯科クリニック

(常滑市/多屋駅)

最終更新日:2022/06/30

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック main

青いポロシャツに身を包み、気さくな笑顔を見せる「あいむ歯科クリニック」の相武幸樹院長。白衣をまとった歯科医師とはひと味違う親しみやすい印象にホッと安心させられる。日々の診療では患者とのコミュニケーションに重きを置き、生活背景にまで目を向けた、こまやかな気配りも忘れないという。地域住民の歯の健康を守るには、予防歯科をはじめとした歯科の知識にふれてもらうことが一番だと考え、患者の“デンタルIQ”を高めることにも力を注いでいる。また、相武院長自らも母校の歯科理工学講座に研究生として籍を置くなどして、新たな知識を取り入れることに余念がない。「医療に携わる者は生涯勉強が必要です」という言葉からは、地域医療を担う歯科医師としての強い使命感が見て取れた。

(取材日2022年6月14日)

患者から選ばれる親しみやすいクリニックづくりを意識

ポロシャツを着た歯科の先生というのは珍しいですね。

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック1

患者さんにできるだけリラックスして診察を受けていただきたいからですね。白衣を着た医師を前にすると血圧が上がるといった研究結果もあるほど、白衣は威圧感を与えてしまいます。建物の外観や内装も堅苦しい白一色ではなく、色をふんだんに取り入れることで、歯科医院に苦手意識を持つ方でも気軽にお越しいただける雰囲気にしました。そもそも私が歯科医師をめざしたのは地域医療に携わっていた父の影響で、幼稚園の頃には「歯医者さんになる」と思っていた記憶があります。私が子どもの頃は、歯磨きをしないとゲンコツが飛んでくる厳しい人でしたが、そのおかげで大人になった今も虫歯知らずで過ごせています。父も常滑市内で現役で診療を続けていますよ。

診療では、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

当クリニックには、老若男女を問わず幅広い層の患者さんがお越しになります。皆さん歯科に対する知識量もさまざまですから、互いの考えをすり合わせるためにも、とにかく会話をしてコミュニケーションを図っています。治療法についても私の考えを一方的に押しつけるのではなく、選択肢とそれに伴う利点、欠点をすべてお伝えした上で、患者さん自身に選んでいただくスタイルをとっています。診療中の何げない会話も大切ですね。例えば、職場で異動があったばかりなら、今は仕事が大変そうだから次の予約診療まで少し間隔を空けようといった配慮もできますから。ご高齢で通院そのものが困難な方には、住み慣れたわが家で安心して歯科医療を受けられるよう訪問診療も行っています。

こだわりの設備について教えてください。

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック2

より良い歯科医療を追求するために、さまざまな設備を導入しています。その中でもマイクロスコープは精密な治療をするために大きな役割を果たしています。拡大鏡は5倍ですが、マイクロスコープは20倍に拡大できるので、治療精度もぐんと上がるんです。根管治療などを行う際には大きな助けになっていますね。また、患部の拡大画像をモニターに映すことができるので、説明しやすいのも利点です。患者さんもビジュアルで確認したほうが、理解しやすいのではないでしょうか。自分の口腔内の状態をきちんと把握するために、もはや必要不可欠な設備として活用しています。

子どもも高齢者も口腔機能を高めよう

子どもの歯の健康を守る上で、知っておいたほうが良い歯科の知識はありますか?

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック3

日々の診療で気になっているのが口呼吸をするお子さんが増えていることです。昨今のマスク生活も口呼吸に拍車をかけているのかもしれません。口呼吸になると口の中が乾燥し、さまざまな悪影響を及ぼします。例えば口呼吸の子どもは、前歯の虫歯が多いことが知られています。一般的には磨きやすい前歯が虫歯になってしまうのは、自浄作用のある唾液が乾いてしまうことが原因の一つと考えられます。また、感染リスクも高まります。鼻呼吸をすれば、繊毛や粘膜によるフィルター機能によって、細菌やウイルスが直接気道に入らずに済みますが、口呼吸はそれがないのです。酸素の取り入れ効率も低いといわれています。子どもの発達にも影響を与えかねませんから、口呼吸は少し注意して見てほしい悪癖です。

口呼吸で歯並びが悪くなると聞いたことがあります。

口呼吸をすると上顎の成長が思わしくなかったり、唇で歯を締めつける力が弱かったりして、歯並びや噛み合わせに不具合が生じてしまうことがあります。ただ、お子さんの場合は、顎の骨の成長過程を利用した矯正が可能で、当クリニックでもマウスピース型の装置を用いて歯並びや噛み合わせの矯正にあたっています。また口呼吸など口腔機能の発達をトレーニングでサポートすることもできます。唇や舌を動かしたり引っ張ったりして、舌を正常な位置に置き、口の周りの筋力アップを促します。18歳まで保険診療ですので、ぜひご相談いただきたいです。

口腔機能のトレーニングが必要なのは子どもだけですか?

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック4

高齢者の口腔機能低下も大きな問題です。口周りの機能が衰えてしまうと、ものを飲み込んだり、おしゃべりしたりするのに、困難が生じます。QOLを維持しながら長生きをするためには、お口の健康が重要なのです。唾液や舌圧を測って機能低下が認められれば、こちらも保険診療でトレーニングや治療ができます。「パパパパ」と連続して発音したり、舌で器具を押す練習をしたり。訓練を重ねることで機能の回復をめざします。実はこの治療は50歳以上が受けられるので、中年の方でも予防的にトレーニングを始めるのも良いかもしれません。

デンタルIQを高めることが、口の健康を守る第一歩

先生は科学的エビデンスに基づいた歯科医療を重視されているそうですが、それはなぜですか?

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック5

歯科医療において「ひと昔前の常識が今現在は非常識」とされる現象は珍しくありません。そうしたパラダイムシフトが起こる中で研究データなどの科学的エビデンスをおろそかにしては非常識な治療をしてしまう危険性があるからです。医療に携わる者は、生涯勉強が必要です。幸い、私は大学に研究生として籍を置いていますので新しい情報や研究論文に触れることができます。そうやって仕入れた知識を患者さんにもお伝えして、皆さんの“デンタルIQ”を高めることも地域の歯科医療に携わる私の役目だと思っています。中でも、予防歯科の考え方は近隣住民の皆さんにもぜひ知っておいてほしいですね。

予防歯科とはどのような考え方なのですか?

日本人の口腔内環境が変わってきた近年は、お口の中に住む虫歯菌が減った代わりに、歯周病の原因菌が増えてきたといわれています。歯周病とは、歯を支える土台となる歯槽骨が溶ける病気で、歯を失う原因の第1位というデータもあります。そして、歯周病の怖いところは何の自覚症状もないまま進行する点で、気づいた時には重症化しているケースも少なくありません。そこで、お口の中に何らかのトラブルが起こる前に歯科医院を訪れて、細菌のすみかとなる歯石を取り除くなど、きれいな状態を維持するための検診を受けるのが予防歯科の考え方です。少なくとも3ヵ月に1度はケアに通うのが歯周病の進行を防ぐ上でも望ましいですね。虫歯になるたびに治療をするのと、予防の段階から定期的に来院するのとでは、歯科医療にかかる総コストに大差はありませんが、将来的に残る歯の総数はまったく違ってきます。

予防歯科を広めるために、どのような取り組みをされているのですか?

相武幸樹院長 あいむ歯科クリニック6

まずは患者さん自身に、お口の中の状況を把握していただいています。親知らずの有無や噛み合わせの不具合、歯ぎしりや口呼吸など歯周病にかかるリスクや、病気の進行を早めたりする所見がないか一緒に鏡を見ながら確認し、科学的なエビデンスをもとにわかりやすく説明しています。毎日の歯磨きも重要ですから、効果的なブラッシング技術やデンタルケアグッズについてもお教えしていますよ。勤務医時代も、そうやって予防の大切さを認識していただくことで歯科医院へ足を運んでいただけるようになりました。この経験からも歯科に対する知識量、すなわちデンタルIQを高めることが、お口の健康を守る第一歩だと確信しています。私も開業医として幅広く知識を深め、地域の皆さんから選ばれる歯科医院づくりを進めていきたいと思います。そして、これからも予防歯科をはじめ、皆さんのデンタルIQを高めるお手伝いができればうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミック治療/4万9500円~(材質により要相談)、マウスピース型装置を用いた矯正/11万円~

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