歯の保存学に精通した歯科医師による
再発させないための根管治療
クレモト歯科なんば診療所
(大阪市浪速区/なんば駅)
最終更新日:2025/01/16


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治療を繰り返しているにもかかわらず、痛みや腫れがなくならないと悩んでいる人が多い根管治療。中には再治療を繰り返した結果、抜歯になってしまったという人も決して少なくない。そんな現状を踏まえ、「クレモト歯科なんば診療所」の呉本勝隆院長は「悩む人が多いのは当然のこと」だと話す。複雑に入り組んだ根管の治療は非常に難しく、高い専門性が求められるという。そこで同院では、歯科医師の治療技術に加え、歯科用マイクロスコープやラバーダムなどを活用。再発しないための精密な治療に取り組んでいる。歯の保存学を専門に学び、数多くの根管治療に取り組んできた呉本院長に、精度にとことんこだわった同院の根管治療について解説してもらった。
(取材日2023年12月21日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q根管治療の重要性について教えてください。
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A
根管治療とは、虫歯菌に感染した歯の中にある神経を取り除き、神経が入っている管(根管)をきれいに掃除して、かぶせ物で蓋をする治療です。簡単そうに聞こえますが、複雑に入り組んだ暗くて狭い根管の治療は歯科治療の中でも難易度が高い治療だといわれ、抜歯リスクとも深い関係があるため精密な治療が求められます。しかし、従来の根管治療は歯科医師の感覚に頼って行われるため処置が不十分で、5年以内に約60%以上の歯で再発が起こっていたという報告もあります。何度も再治療を繰り返せば不要なダメージが蓄積し、最終的には歯を失うことにもなりかねません。天然の歯を保存し、維持するためには精密な根管治療を行うことが大切です。
- Qこちらでは歯の保存の専門家による治療が受けられるそうですね。
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A
私はこれまで、私の専門分野の一つである歯の保存学を通して、歯を守るために必要なことを学んできました。数多くの根管治療を経験し、大阪大学大学院では根尖性歯周炎の研究にも7年間従事。人間の歯より遥かに小さいラットの歯の根管治療も経験しています。常に基本に忠実に、私が持てる最大限の技術と経験、根管治療を行うため、先進の精密機器を導入し、常に質の高い治療を行えるように準備しています。また同時に「この歯を残すことが本当に良いのか」という視点も大切にしています。一番大切なのは患者さんが不自由なく暮らせることです。必要に応じてインプラント治療なども視野に入れ、できるだけ多くの歯を長く保てる治療をめざします。
- Qマイクロスコープも活用していると伺いました。
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A
当院では治療のクオリティーを最大限に高めるべく、保険診療・自費診療にかかわらず、すべての治療においてマイクロスコープを使用しています。マイクロスコープを使用すれば肉眼では見えにくい部分もはっきり見え、より繊細な処置が可能となります。また当院では、治療する歯以外を覆うラバーダムも使用し、治療部位への感染防止にも取り組んでいます。日本でラバーダムを活用している歯科医院はごくわずかですが、欧米の根管治療では常識です。さらに歯科用CTの使用、根管を埋める充填材、かぶせ物の精度にまでこだわっています。治療後の状態を良くしたいのであれば、ぜひ精密な根管治療を受けられる歯科医院を選んでください。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・検査
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まずは問診からスタート。現状感じている痛みや腫れなどの主訴や、治療に対する希望を伝えよう。再発を繰り返している人はこれまでの治療歴についてもしっかりと話しておきたい。同院では初診時には十分な時間を設け、患者の思いを丁寧に聞き取ることを大切にしているそうだ。その後、現状把握のための検査を実施。歯科用CTでの撮影や、虫歯・歯周病・噛み合わせのチェックなどを行って、痛みや腫れの原因を探っていく。
- 2治療計画の説明
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検査の結果を踏まえて今後の治療計画を歯科医師が立案。今後の治療内容やおおよその治療期間について患者に伝える。撮影した画像はモニターで共有され、患部の状態についても丁寧でわかりやすい説明をするよう心がけているとのこと。患者としても普段見えない部分がビジュアル化されれば、治療の必要性を実感しやすく、治療に積極的になりやすいだろう。
- 3治療開始
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感染防止のためにラバーダムを装着し、治療がスタート。ラバーダムは薄いゴム性のシートで、治療部位以外を覆い隠すことで唾液や細菌が治療箇所に侵入するのを防ぐ目的で使用される。その後、マイクロスコープを使用し、患部をしっかりと確認しながら死んでしまった歯髄組織と細菌に汚染された歯質を丁寧に取り除き、根管を消毒、最後に内部の空洞に充填材を隙間なく埋める。1回の治療は60〜90分ほど。
- 4かぶせ物の作製・装着
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再発させないためには、かぶせ物の精度も大切になる。削った天然歯の欠損部位や大きさに合わせて支台を立てて形を整え、歯型を採取。セラミックなど希望の材質でかぶせ物を作製したら、特殊な接着剤で隙間なく丁寧に取りつけ。装着後に噛み合わせの微調整を行い、全体のバランスを整えて完了となる。ここまでの通院回数は2〜4回が平均となる。
- 5治療後のメンテナンス
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せっかく治療した歯も、その後のケアを怠ると再発などのトラブルにつながってしまう。また、神経を抜いた後の歯はもろくなったり、虫歯の進行に気がつかなくなったりするケースもある。治療後には良い状態をキープするために定期的なメンテナンスが必要不可欠だ。毎日の歯磨きはもちろん、定期的な通院で虫歯や歯周病のチェック、歯石の除去、噛み合わせのチェックなどを行うことを習慣にしたい。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/36万3000円~、セラミッククラウン/8万8000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。