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呉本 勝隆 院長の独自取材記事

クレモト歯科なんば診療所

(大阪市浪速区/JR難波駅)

最終更新日:2019/08/28

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難波駅から徒歩5分にある都心のビルの5階。2015年5月に開業した「クレモト歯科なんば診療所」は、ヘアサロンと見間違うようなスタイリッシュな内装が印象的なクリニックだ。院長を勤める呉本勝隆先生は、根管治療のエキスパート。「他院で抜歯と診断された方も、一度相談してください」という頼もしい言葉が示すとおり、先進の設備であるマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を巧みに操り、患者の歯を残すというベーシックなテーマに真正面から向き合っている。そんな呉本先生に、高い治療技術に裏打ちされたプロフェッショナルな取り組み、スタッフの教育に寄せる熱い思いなどを、じっくり語ってもらった。
(取材日2017年4月25日)

マイクロスコープを使った新時代の根管治療

院長が専門にしているのは根管治療ですね。

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神経に到達するほどの重度の虫歯を、その根元までしっかり治すのが根管治療。私は大阪大学大学院で、その根管治療を専門とする歯科保存学講座に所属していました。研究に使うのはネズミの小さな歯。細かいので本当に大変でしたが、ここで運命的に出会ったのが、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)です。初めてこれを覗いたときの衝撃は凄まじいものがありました。高性能なルーペもありますが、見え方の次元がまったく異なり、歯の根元の奥の奥まで、くまなく見ることができます。技術を習得するにつれて夢中になりました。根管治療自体はどの歯科でも行っていますが、このマイクロスコープを使うことで、その精度は高まります。設備の差、技術の差というものがいかに大切かを、私自身が知るきっかけとなりました。

マイクロスコープの具体的なメリットを教えてください。

マイクロスコープを使って思い知らされたことは、従来のやり方では精度の高い治療ができていないという現実でした。それ以前の治療は単なる自己満足で、要するに見えていないわけです。肉眼だけで見ていると、どうしても一定の精度を超えることが困難です。マイクロスコープなら細かな部分まではっきりと確認できますから、虫歯の取り残しがなく再発を防げることはもちろんですが、不必要なところを削らずに済むという大きなメリットがあります。虫歯は小さかったのに銀歯がやたら大きいなんてことがあると思います。マイクロスコープを使えば削除する範囲を最少限に抑えられ、その結果として歯の寿命が延びますから、従来であれば抜く必要のあった歯を残せる確率が格段に上がるわけです。

マイクロスコープを備える歯科が少ないのはなぜですか?

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扱いを習得するまでに、非常に時間がかかることが理由の第一です。私の場合は大学院でトレーニングを積み、技術を身につけていたから良かったのですが、一般の開業医の先生が練習しながら使いこなすのは非常に困難であると思います。第二に、「見える」ということは、それだけ高精度の治療を行うということで、普通なら5分で終えていた治療に、これを使うと1時間程度かけるようになり、単純計算すると、従来の1割程度の患者さんしか診療できないことになります。マイクロスコープを備える歯科がほとんどないのは、こうした理由があるからです。ただ、当診療所を頼って来られたり、問い合わせをする患者さんが多くいらっしゃいます。求めている人は大勢いて、提供できる歯科は逆に少ないというのが現状だといえるでしょう。

父の病院を継ぐために、あえて選んだ開業の道

院長が開業を決意した経緯を教えてください。

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私の父も歯科医師で、生前は開業医をやっていました。大学院で研究に打ち込んでいた頃、その父にがんが見つかったことが開業のきっかけでした。父の病院をいつか継ぐことは頭の片隅にありましたが、いきなり私が院長の椅子に座ったところで、自分より年上の副院長がいて、ベテランの婦長さんもいて、そう簡単には耳を貸してくれないだろうと。やはり一度、父とは切り離したところで自力で成果を上げて、将来、胸を張って引き継ぎたい。そんな思いで開業を決意しました。普通はもう少し経験を積んでからという人が多いと思いますが、私は若いうちに踏み切って良かったと思っています。

医師として大切にしているコンセプトは何ですか?

私自身、歯科医院の経営を商売としてとらえたことはありません。父から、医師は常に医療人であれと教えられ、常に技術を高め、それを患者さんに提供することが使命だという、昔かたぎの医師のような教育を受けて育ちました。その考え方に私も共感し、今でもそれを信条としています。患者さんに対するおもてなしの精神やホスピタリティは確かに大切で、当院でも内装や診療システムなど、いろいろ考えて高める工夫をしています。ただ、どんなに美辞麗句を並べたところで、腕や技術が伴わなければ、結局、患者さんを幸せにすることはできません。極端にいえば、やはり一番重要なのは技術で、それ以外は二の次というのが私の考え方です。

現在のスタッフ体制はどうなっていますか?

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現在、私を含めて8人の歯科医師が交代で担当し、歯科衛生士や受付などのスタッフは総勢15人になります。当診療所が掲げていることに、標準化というものがあります。たとえば勤務する医師によって治療方針や考え方、使う材料や器具が違うと、一定水準の治療を安定して提供することができません。そこでトレーニングやカリキュラムの内容を徹底して統一し、どのドクターにかかっても同様の成果が得られるようなシステムを構築しています。自己学習の時間、トレーニングの時間というのを強制的に課しているので大変だと思いますが、それを承知で来ていますから、どの医師も同じ意識で努力を重ねています。

患者の幸せのために、まずスタッフを幸せにする

どのような人をスタッフとして選んでいますか?

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ちゃんと勉強したいという気持ちのある人ですね。休診日に友達と遊んだり、勉強会に行ったりするのはその人の自由ですが、もし自分が診てもらうとすれば、やはり一生懸命に勉強している医師や歯科衛生士を選ぶはずです。やはり医療というのは人の健康に携わる仕事ですから、プロ意識が特に必要です。勉強して知識を得ることに喜びを感じられる人、技術を身につけて患者さんの役に立つことに喜びを感じられる人でなければ、当院では務まらないと思います。

院長が教育に力を入れるようになったきっかけを教えてください。

最初のうちは診療所のこと、自分のことで精一杯で、スタッフのことまで考える余裕がありませんでした。やはり共通の理念や価値感がないと、ちゃんとしたコミュニケーションがとれず、患者さんのために仕事をしているということすら共有できていませんでした。ところがあるとき、スタッフの幸せを一番に置いて考えるようにしてから、すべてのことがポジティブに回りだし、結果として、それが患者さんにいい治療を提供することにつながっていったのです。それがわかったので、教育にはすごく力を入れるようになりました。

やはりスタッフ同士のコミュニケーションが大切なのですね。

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もちろん、厳しいことだけではありません。スタッフ同士のコミュニケーションの機会は非常に多く、慰安旅行も海外と国内の年2回実施しています。一つは純粋な慰安旅行、もう一つは合宿のような感じで、今年は皆で有馬温泉へ行きました。それ以外にもいろんな活動、いろんなイベントがあり、皆、本当に仲良くやっています。やはり、より良い医療をするためにはスタッフ同士のコミュニケーションが大切ですから、こんなところにも重きを置いて交流を図っています。

最後に、歯科選びに関して読者にアドバイスをお願いします。

「他院に何十回も通ったのに結局治らない」という相談が結構あります。歯科にも得手、不得手がありますから、治療が間違っているというより歯科選びが間違っていると考えるべきでしょう。病院は自分で探すこと。自分の病気がどういうものか、どういう治療法があるのかを知っておく必要がありますし、その病院の得意分野や設備、先生の経歴まで調べてから行くべきです。近所にあるから、という理由だけではダメです。一度削った歯は元に戻らないし、抜いたらそれでおしまいです。歯の治療は後戻りができません。歯科はご自身の責任で、しっかり調べて選んでいただきたいと思います。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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