石山 暁史 院長の独自取材記事
あざみ野フォレスト歯科
(横浜市青葉区/たまプラーザ駅)
最終更新日:2024/11/14

東急田園都市線たまプラーザ駅とあざみ野駅のほぼ中間に位置する「あざみ野フォレスト歯科」。木々や葉のデザインがあしらわれた外観は明るく、周囲の緑多い風景にもよくなじんでいる。院長の石山暁史先生がめざすのは「なるべく削らない」「なるべく痛みを感じさせない」治療だ。開業以来、先進の機器を積極的に導入して着実に診療体制を整え、精度の高い治療を提供している。「地域の皆さんの歯の健康を守るために、誠実で、質の良い歯科治療を提供したい」と話す石山院長。口数は決して多くないものの、言葉を選びながら答える院長の実直な人柄がうかがえる取材となった。
(取材日2004年10月30日)
メンテナンスを重視し、歯の健康を守り続けたい
れんが調の外壁にガラス張りのエントランスは、初めての方も入りやすそうな雰囲気ですね。

もともとはカフェだった場所で、エントランスにあるひさしは当時のままです。看板のデザインや院内の内装は、インテリア関係の仕事をしていた妻がこだわって作りました。院内はベビーカーや車いすの方がそのまま診察室に入れるようバリアフリーにし、ご高齢の方が転ばないよう、一部手すりを設置してあります。トイレはおむつ替えができるようベビーシートも設置しました。ユニットは開業当初は3台でしたが、患者さんが増えたこともあり、現在は個室も含めて5台になりました。
どのような患者さんがいらしていますか。
2015年に開業して以来、多くの地域の方々に受診していただいていますね。地域柄、ご自分の歯に対して意識が高い方が多く、保険診療はもとより、自由診療についても、納得して選んでくださる方が多い印象です。今はインターネット社会ですから、やはり皆さんそれなりに治療のことを勉強しているのだと思います。年齢層は、子どもから高齢者までファミリーで受診してくださる方が多いので、どの治療に力を入れているというのではなく、幅広く患者さんの症例に対応して、どんな相談にも乗れるようにしています。患者さんのニーズにお応えして矯正治療も始めました。
クリニックのコンセプトについて教えてください。

予防と治療、ケア&キュアをコンセプトとして掲げています。今まで歯科医院は、歯が痛くなってから行く所という捉え方でしたが、高齢になっても自分の歯を残すためには、虫歯や歯周病の予防を重視しなければならないと考えています。当院でも開業直後は治療だけに訪れる方が多かったのですが、今は定期的にメンテナンスに通ってくださる方が増えました。日本は保険制度があるので、なかなか予防の考え方が浸透しにくい土壌がありますが、治療が終わったら、今度はその歯を守るために、しっかりとメンテナンスを行うことが大事です。メンテナンスをしっかり行うという意味で、当院は「口腔管理体制強化加算」の施設基準を満たしていることも強みの1つだと考えています。
口腔管理体制強化加算の施設基準というのは?
子どもから高齢者まで幅広い年齢層の口腔機能の安全な管理をめざし、環境整備や地域連携、実績などの項目をもとに厚生労働省が定めているものです。この基準を満たしている歯科診療所はまだ少なく、全体の2~3割ほどといわれています。通常、保健適用で受けられるメンテナンスは3ヵ月に1回ですが、この基準を満たしている当院では、メンテナンスやSPT(歯周病安定期治療)を毎月、保健適用で受けることができます。また、虫歯ができやすい方などには、フッ素塗布を毎月行うことも可能です。持病などがあってクリニックに来られないという方に対しては、ご自宅にお伺いする訪問診療も行っています。クリーニングはもちろん、虫歯の治療、義歯の調整などができますので、お気軽にご相談ください。
衛生面の徹底と先進の機器で、確実な治療を
患者さんと接する中で大事にしていることは何ですか?

しつこいくらいに何度も説明することですね(笑)。患者さんに理解してもらうことは、治療を始める上でとても大事ですから。例えばインプラント治療を受けたいと考えている人がいたら、検査や施術方法、費用に至るまで、患者さんが納得するまで話をします。インプラント治療は自由診療ですので、歯科医院によって治療金額が異なります。当院ではどのような治療に対しても手を抜くようなことはしたくないので、患者さんに当院で行う治療についてしっかりと説明をして、理解してもらうようにしています。また、歯科医院に初めて来たお子さんは押さえつけて治療を行うと恐怖心を植えつけてしまうので、口を開けるトレーニングやクリーニングなど、段階的に歯科医院に慣れてもらうことから始めます。小さい頃から通ってもらえれば、歯科衛生士さんの顔や僕の顔も覚えてくれて、早く慣れてくれますね。
衛生面にも気を使っているとお聞きしました。
ユニットの機械内に残っている水は、夜間はたまったままの状態なので、細菌が繁殖しやすくなります。そこで当院では電気分解で水を浄化するシステムを導入しています。ハンドピースから出る水やうがいの際に使う水など、トイレ以外の水はすべて、このシステムを通った水を送っています。また院内感染の防止のために、歯科用器具洗浄機とヨーロッパ基準のクラスBの滅菌機を導入していて、器具の細部に至るまでしっかりと滅菌を行っています。また、当院では5台のユニットすべてに、口腔外バキュームという機器も設置しています。歯科治療に伴って生じる粉塵や飛沫を吸い上げる機器で、クリーンな環境を保ち、院内感染の防止に役立つものです。
治療の際に使う機器についてはいかがでしょうか。

口の中の3D画像を撮影できる歯科用CTや、患部を詳細に観察できるマイクロスコープを導入しています。また、1年ほど前に口腔内スキャナーを導入しました。従来の型採りは、患者さんの口の中に印象材を入れて行うのが一般的でしたが、これを苦手とする人は少なくありません。不快感を覚えたり、嘔吐反射を起こしたりしてしまう方もいらっしゃるんですね。けれども口腔内スキャナーなら、数分で口の中をスキャンし、膨大なデータをもとに精度の高い詰め物やかぶせ物を作ることができます。印象材のときのような不快感もありませんし、口の中が汚れることもありません。また、歯科技工士ともデジタルデータでやりとりができるので、詰め物やかぶせ物の作製期間が短縮されるというのもメリットですね。
研鑽に励み、患者がより安心して受診できる体制に
先生はなぜ歯科医師になろうと思ったのですか?

特に親が歯科医師だったというわけではないのですが、子どもの頃から何度も歯科医院に通っていて、歯科医師という職業がどんな職業なのかは何となくわかっていたのと、職人的な要素も兼ね備えている部分に惹かれたからですね。実際に歯学部に進学してみて、勉強はかなり大変でした。歯学部といえども、最初の2年くらいは、医学部同様に体全体のことを学ぶので、全身の解剖も行います。その後に歯や口腔内の分野を学んでいくんです。
卒業後はどちらで経験を積んできたのでしょうか。
卒業後は都筑区の中川にある「ワタナベ歯科医院」に勤務しました。先生からは治療の技術や言葉遣い、コミュニケーションなど、多くのことを学びました。模型で歯を削るトレーニングを1〜3ヵ月行ってから、実際に患者さんの治療にあたるようになりました。24時間対応の歯科医院でしたから、深夜当番も月に1〜2回行っていましたし、交通事故や転倒して歯を折ったという、緊急の患者さんの対応も行いました。その後に勤務した「わだ歯科成瀬医院」の理事長から、「わだ歯科成瀬医院」を買い取るか、勤務医を続けるか、開業するかの3択を提示され、開業の道を選びました。
今後の展望についてお聞かせください。

僕も含めてスタッフ全員が研鑽していくことが必要だと思っていますし、患者さんが安心して受診できる体制を今後も整えていく必要があると思います。歯科衛生士の役割は本当に重要で、メンテナンスや予防にさらに力を注いでいきたいと思っています。当院は、横浜市の妊婦歯科健康診査ができる歯科医院にも指定されています。妊娠すると歯が急に悪くなることが多いので、これから妊娠を考えている方は、事前に検査を受けておくようにしてください。出産後は育児に追われ、つい自分のことが後回しになってしまいますからね。訪問診療については、ご本人、ご家族、ケアマネジャーと情報を共有して進めてまいります。何かあればお気軽にご相談いただけるとうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/1本40万円〜、矯正治療/80万円~