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徳武 巌 院長の独自取材記事

徳武クリニック

(厚木市/本厚木駅)

最終更新日:2019/08/28

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透きとおった清々しい空気が気持ち良い厚木市森の里。その真ん中に位置するショッピングモールの2階でかわいらしいフクロウのロゴマークが出迎えてくれるのが「徳武クリニック」だ。地域医療としての外来と訪問診療の両方に積極的に取り組み、「家で暮らす」ことを支えるクリニックである。森の里に移り住んで10年余りが経ち、地域医療のために心身を捧げる徳武巌院長は、麻酔科の医師として救急救命や小児医療、リハビリ、訪問診療の経験を積んだ後、長年の思いである地域医療に貢献するため、このクリニックを開院した。「歳をとってもこの地で生活を続けて、病気になったとしても最期は自宅で迎えられたら良いなと思っている一人です」と優しい口調で語ってくれた徳武院長に、地域医療にかける意気込みを聞いた。
(取材日2017年3月6日)

外来と訪問診療で地域を支えるクリニック

こちらは、どのようなクリニックですか?

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外来診療と訪問診療の両方において、私も住んでいる森の里の地域医療を担うクリニックをめざして開設しました。午前中は外来診療、午後を訪問診療の時間にあてています。外来診療には、お子さんから高齢者までの地域の方を中心に幅広い患者さんに来ていただいていますね。お子さんの場合は、風邪をひいたとか、ちょっとケガをしたというのが多いです。私は救急救命センターの経験もあるので、ケガの縫合や火傷の処置などもしています。大人や高齢者に関しては、風邪やアレルギー、ちょっとした健康の悩み、生活習慣病の管理をしている方が多いです。小児科や外科は標榜していないのですが、総合診療ということで私が対処できるものは何でも診て、対処できないのであれば、専門の医療機関を紹介するというスタンスでやっています。

地域の雰囲気に合った素敵な院内ですね。

内装は、ここで看護師として働いている妻と一緒に考えたんです。でも、私は芸術的なセンスがまったくないので(笑)、色合いとかアイデアは、ほとんど妻が考えました。洗面台に使っている鉢は、陶芸をしている妻がつくったんです。待合室や診察室に飾ってある絵は、それぞれ患者さんからいただいたものです。待合室にはテレビを置かずにBGMを流して、ちょっとした雑誌を置いて、患者さんが落ち着いてリラックスできる雰囲気にしています。クリニックのシンボルマークであるフクロウも妻が書いたんです。森の里の町のテーマがフクロウなので、それに合わせてですね。往診車にも大きく書いてあるのですが、なかなかかわいらしくて気に入っています。

力を入れていることは何ですか?

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在宅医療、訪問診療に力を入れています。寝たきりの方などが通院して医療機関を受診するのは、介護をする人も含めてですが、時間的なものや経済的なものなど、いろいろな面で非常に負担が大きいんですね。そこで、私たちが定期的に訪問して診療をすることで、そういう負担から解放されるんです。病院にいる時ほど高度な医療を受けられるわけではありませんが、必要なことは自宅でも受けらます。それに今の時代は、自宅で診療を受けるというイメージがあまりなくて、診療や療養、もっと言えば最期を自宅で迎えるというのが難しいと思っている方が非常に多いんですね。でも、それを希望する人もたくさんいますから、それなら私が少しでも力になりたいと思っています。もちろんそれだけでなくて、例えば自宅で診療をしていて具合が悪くなったら、タイミングを逃さずに病院へ紹介することもしています。

自宅で穏やかな余生を過ごせるようにしたい

自宅で看取ることも多いのですか?

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地域にもよりますけど、現在は病院で亡くなる方が多いです。ただ、ご家族が自宅で最期を迎えるのを見守ったご家族は、大変なことももちろんあったと思うのですが、皆さんが「ありがとうございました、そういう時間を過ごせて良かったです」と言ってくださいます。私が感心するのは、そういう場でのご家族が、皆さん思い出話をしながら笑顔でいることです。人が亡くなるのはもちろん寂しいことですが、うまく言葉にできないような感動を覚えます。それに、家族に囲まれる囲まれないは別としても、最期を自宅で迎えるのは、非常に自然なことで私は良いことだと思っています。だって、自分の一番の居場所って、やっぱり自宅でしょう? 私自身も最後は自宅で過ごせたら良いなと、本当に思っています。

漢方薬も積極的に使用していると伺いました。

現代医療で、いわゆる西洋薬で薬が出しきれない状況というのは現実としてあるわけですね。例えば、体がだるいとか疲れやすいとか、体が冷えるなどですが、そういう時にいくつかの検査をして、異常がありませんから様子をみてくださいでは、せっかく来ていただいている患者さんに申し訳ないですし、具合が悪くて来ているのに、医師として役に立つことができないのは悔しいですよね。それで、そういう症状の方にも出すことができる漢方を勉強したんです。私自身も使用していますし、患者さんには、普通の薬が良いですか? 漢方が良いですか? と聞いて処方しています。ずっと悩まされていた花粉症が良くなったという方も実際にいますので、これからも漢方薬を勉強して、適切に使っていきたいと考えています。

忘れられないエピソードはありますか?

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在宅医療を始める決心をしたきっかけなのですが、私はもともと麻酔科が専門だったんです。ある時、住んでいた近所のご家族、私が医師であることを知っている方から、おばあちゃんの具合が悪いから診てくれないかと連絡が来たんです。私は休日で家にいたのですぐに伺って。そのおばあちゃんは入院をしていて外泊で自宅に戻っていたのですが、私が着いた時には亡くなっていて、それはご家族もわかっていました。それで、入院をしていた病院に連絡をすると、救急車を呼んで連れて来てくださいとなって、救急隊が蘇生処置をしながら連れていくわけです。でも、それって必要ないですよね。そのまま自宅で看取ってあげてはどうかと救急隊の人と話したけど、それは駄目だと。自宅で穏やかに亡くなることがこんなに難しいのかと現実を目の当たりにして、それなら私が地域医療をして、在宅診療から看取りまでやっていこうと思ったんです。

人生のさまざまな経験がつながり、今の診療スタイルに

先生は、なぜ医師を志したのですか?

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子どもの頃の私はとても体が弱くて、入院をしたりとか往診で先生に自宅に来てもらったりなどが日常的にあったんですね。そんなことから、いつかは自分が医師になって人の役に立つんだというのが、漠然とですがありました。でも、最初から医学部を受験したのではなくて、他の学部を受験したら落ちてしまって浪人することになって、それなら医学部をめざして頑張ろうと思ったんです。それで医学部に入って、今度は卒業をする時に救急医療がやりたいと思ったのですが、当時はまだ救急医療講座というのがあまりなく、救急医療に役立つだろうということで麻酔科を選びました。その後、さまざまな病院で麻酔科の担当として経験を積んでから、厚木の病院で地域医療を学び、ここを開業しました。

どのようにリフレッシュしていますか?

最近はあまり時間がないのですが、オートバイが好きで、ちょっと大きめの外国製のバイクを持っていますので、それに乗って一回りするのがリフレッシュですね。それと実は、あるアイドルグループの大ファンなんです(笑)。ファンクラブにも入っていますし、コンサートにも行ったことがあります。そのグループを見たり、音楽を聴いていたりすると元気が出るんですよ。一生懸命さが伝わってきてね。ここを開業するのに忙しいときに、彼女たちの音楽を聴いて元気をもらいました。

今後の抱負とメッセージをお願いします。

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うちの外来に来てくださっている患者さんで、「自分が動けなくなったら先生が訪問診療で来てくださいね」と言ってくださる患者さんがいます。私はそれがとてもうれしいですし、そこまで信頼をしていただいていることにやりがいを感じています。私は、訪問だけでなく外来もしていることが、患者さんとコミュニケーションを取るのにとても大切で、それが一つにつながることで、かかりつけ医として良い診療ができると思っています。お子さんから高齢の方までどなたでも、健康のことで悩んでいるけど、誰に相談をすれば良いのかわからないという時など、遠慮なく相談に来てほしいと思っています。

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