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長持ちする歯科治療のために
補綴における噛み合わせの重要性

錦織歯科医院

(目黒区/中目黒駅)

最終更新日:2021/10/12

錦織歯科医院 長持ちする歯科治療のために 補綴における噛み合わせの重要性 錦織歯科医院 長持ちする歯科治療のために 補綴における噛み合わせの重要性

歯科治療では避けて通ることができない、被せ物や詰め物と補綴治療。「1度治療した歯は、できるだけ長く持たせたい」。そう考えてはいるものの、再治療をひんぱんに繰り返す人は少なくない。その原因を追究し、日々勉強を惜しまず、患者と向き合っているのが「錦織歯科医院」の錦織淳院長だ。補綴を専門的に学ぶためのアメリカ留学経験を持つ錦織院長に、長く持つ治療の重要ポイントを聞いた。

(取材日2015年9月11日)

一生持つ治療のための3大要素は、精度と噛み合わせとメンテナンス

Q歯は補綴治療によって、どのくらい持つものなのでしょうか。
A
錦織歯科医院 錦織院長は、アメリカで世界標準の補綴治療を学んできた

▲錦織院長は、アメリカで世界標準の補綴治療を学んできた

補綴物には詰め物と被せ物がありますが、被せ物についてお話しします。被せ物には1本の歯に被せるクラウンと、複数の歯に渡すブリッジがあります。この2種類の治療による歯が、口腔内でどの程度残っているかという世界的なデータがあり、これがある程度の目安になると思うのでご紹介します。クラウンなら、10年であれば97%、25年で85%、ブリッジに関しては10年で87%、15年で70%が口腔内にとどまっているという数字が出ています。いろいろな定義があるので一概には言えませんが、世界水準の治療を行えば、このくらいは持つであろうという目安になります。僕は治療をする上で、いかに長く使っていただけるかということを大事にしていますので、さまざまな考察、もしくはデータを読み取り、自分なりの考えを加味した上で、より長く持たせるために、できることであれば一生持たせる治療、墓場まで持っていっていただける歯になるよう、努力をしています。

Q長持ちするための治療には、どんなことが重要なのでしょうか。
A
錦織歯科医院 プライベート完備の個室で、丁寧な治療を行っている

▲プライベート完備の個室で、丁寧な治療を行っている

ブリッジに関して失敗した傾向を見ると、1位は虫歯による再治療により外さなければならない、2位は根の治療の必要性により外さなければならない、3位は破折あるいは脱離、欠けたり取れたりしてしまうことです。状況によって異なりますが、だいたいそういう順位になっています。これらを僕なりに分析してみると、虫歯は隙間にプラークがたまって、そこから細菌感染してしまうというという問題があげられます。破折や離脱に関しては、力学的な力の問題があげられます。そこから読み取っていくと、精度、力のコントロール、メンテナンス、この3点により、一生持つ歯にできるのではないのかと思っています。

Q具体的には、どのようなことでしょうか。
A
錦織歯科医院 より正確な噛み合わせの精度をを知ることができる

▲より正確な噛み合わせの精度をを知ることができる

精度というのは、とにかく隙間をなくすことです。虫歯だけではなく歯周病も、隙間にたまった細菌によって引き起こされます。根の治療を再開するのも、隙間から細菌が入ることに起因しています。ですから、いかにぴったり合わせて蓋をするかが大事なのです。つまりそれが精度です。力のコントロールというのは、噛み合わせです。縦方向だけでなく、横方向の力まで考慮して被せ物を作らないと、割れたり外れたりしてしまうのです。ですから、噛み合わせは補綴治療において非常に重要な要素なのです。そして定期的なメンテナンス。これはプロによるチェックだと考えてください。ご自身では気づけない問題の前兆や、経年的な変化を発見することで、再治療を防ぐことができます。

Q補綴治療で重要な噛み合わせについて、詳しく教えてください。
A
錦織歯科医院 補綴治療について、わかりやすく説明してくれる錦織院長

▲補綴治療について、わかりやすく説明してくれる錦織院長

被せ物が割れたり外れたりする原因は、横の力が関係しています。横の力と言うと真横からの力を連想する方も少なくないと思いますが、そうではありません。奥歯で物を噛むときは、すりあわせるようにして咀嚼しますよね。この咀嚼運動でかかるのが横の力とイメージしていただけると、わかりやすいと思います。この力のバランスをコントロールし、今ある歯に過剰なストレスがかからないようするのが、噛み合わせのポイントです。天然の歯は長い時間をかけて上下の歯がほどよく摩耗しあい、ベストな噛み合わせ状態になっているのです。ところが被せ物は突然人工物が入り込んでくるわけですから、噛み合わせに問題があれば天然歯を削ってしまわないとも限りません。ですから型取り方や素材選び方も含めて、若干治療費がかかっても、ぴったりとあった補綴物で、きちんとした噛み合わせを再現することで、長く持つ歯科治療を実現することができるのです。

ドクターからのメッセージ

錦織 淳院長

患者さんにとって良い治療、長く持つ治療をしたいというのは、常に思うことです。そのための技術面、精度と噛み合わせにおいては、世界レベルの治療をご提供したいと考えています。さらに重要なのはメンテナンスです。そのためには、患者さんご自身に医療行為に参加していただくことが重要です。プロの高い技術と患者さんご自身の協力、この両輪で成り立つのです。患者さんはそれぞれ違うバックボーンをお持ちですから、ヒアリングにも十分時間をとり、本当にお困りのことを把握するように心がけています。経済的・時間的・心理的要素を加味した上で、メンテナンスを含めて一人ひとりに合った治療計画を立て、一生持つ治療をご提供したいのです。

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