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舟波 裕 院長の独自取材記事

打瀬並木道クリニック

(千葉市美浜区/海浜幕張駅)

最終更新日:2026/08/04

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック main

近代的な建物や公園が広がるJR京葉線の海浜幕張駅周辺は、ファミリー層にも人気のエリア。その一角で2011年に開院したのが「打瀬並木道クリニック」だ。院長の舟波裕(ふなみ・ゆたか)先生は内科、外科など幅広く対応しており、また消化器のがん治療において豊富な経験を持つ医師。同院では内科、外科、消化器外科、乳腺外科を標榜し、一般内科から小手術、がん検診まで幅広く対応している。内視鏡や超音波、マンモグラフィをはじめとする検査機器も備える。2026年には自身も早期の前立腺がんを経験したことから、患者の気持ちを深く理解し、寄り添った診療を提供するとともに、定期的な検査による早期発見の重要性を訴えている。朗らかで温かい人柄の舟波院長に、診療への思いや検査の大切さについて話を聞いた。

(取材日2015年7月22日/再取材日2026年6月29日)

検査に注力するほか、風邪やけがなど日常的な診療も

開院の経緯やクリニックの特徴を教えてください。

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック1

昔からこの辺りに住んでおり、なじみのあるエリアだったことが、開院の大きなきっかけとなりました。また、周辺には外科クリニックが少なく、地域の皆さんのために何かできることはないかという思いも後押しとなり、2011年に開院。今年の春には開院15年を迎えました。また、千葉大学卒業というご縁から、地域の医療機関とのつながりも深く、信頼する先生方を迅速にご紹介できる体制が整っていることも特徴の一つです。これからも、地域の皆さんに寄り添い、気軽に受診いただけるクリニックをめざしてまいります。

どのような患者さんがいらしていますか?

僕の専門はもともと外科ですので、小さな手術が必要になるようなけがで来院される方もいらっしゃいます。例えば、お子さんが犬や猫に噛まれたり、主婦の方が指を切ったりしてしまい縫わなければならないといったケースです。こうした外傷の小手術にも対応しております。ですが、9割は内科の患者さんですね。風邪などの内科的な症状で来院される方や、消化器系の検査を目的に受診される方も多く、夕方にはお勤め帰りの方が多く来院される傾向があります。海浜幕張にお住まいの方々は健康意識が高く、ご自身の体を大切にされている印象です。だからこそ、たくさんの方々が検査を受けるために来てくださっているのだと思います。

乳腺外科の診療を行っている個人のクリニックは珍しいように感じます。

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック2

僕が学んでいた千葉大学の外科では、消化器とともに乳腺も扱っていたため、ここでも「やれることはやろう」という思いで乳腺外科を始めました。乳腺外科や内視鏡検査については、幕張近辺だけでなく、千葉市や隣接する市・県からも、クチコミをきっかけに来院される方もいます。乳腺外科に限らず、大きな病院で行うような検査を、もっと身近に、気軽に受けられるクリニックにしたいという思いから、マンモグラフィや乳腺超音波検査、細胞検査などの体制を整えてきました。現在では、月4~8回、女性の診療放射線技師が乳腺検査を担当しており、安心して受診いただける環境づくりにも力を入れています。検査によって乳がんが見つかった場合には、より専門的な治療が受けられる病院へ迅速にご紹介しています。

自身も早期のがんを経験し、痛感した検査の重要性

院長は2026年に早期の前立腺がんに罹患されたと伺いました。

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック3

はい。健診のつもりで行った採血で、PSA(前立腺特異抗原)と呼ばれる腫瘍マーカーの数値が高く、それをきっかけに前立腺がんの発見につながりました。幸いなことに症状のない非常に早期の発見でした。泌尿器の専門家に診てもらい、現在は治療を完全に終えています。当院は開院よりがんの発見に力を入れてきました。血液データの微妙なブレや内視鏡検査での色調の微妙な変化、マンモグラフィ・超音波検査で見えた影なども見落とさないように心を配り、早期発見に努めています。僕も偶然とはいえ、採血をして良かったと心から思いましたし、そういう意味ではラッキーでしたね。治療のため一時休診にさせていただきましたが、診療再開後には多くの患者さんから「大丈夫ですか?」と心配の声をかけてもらって。「大事に思ってくださってるんだな」と実感してうれしかったですし、モチベーションにもなりました。

検査の重要性を感じます。

そうですね。無症状でもきちんと検査を受けていれば、がんの早期発見につながり、治癒にもつながるということを伝えたいです。特に僕はがんが専門ですから、当院は画像診断の検査体制をしっかり整えています。さらに僕自身が顕微鏡を見て検査も行いますので、画像と顕微鏡で見た結果を照らし合わせながら診断していくところも強みといえるでしょう。定期的に来てくださっている患者さんのがんは、絶対に見落とさないという意気込みで日々の診療にあたっています。皆さんには、定期的な検査をしっかりと受けていただきたいです。

ご自身ががんを経験されたことで、何か変化はございましたか?

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック4

僕の場合、早期でのがん宣告でしたが、やっぱり嫌ですしショックでしたね。これまでは「あなたはがんです」とお伝えする立場であったわけですが、言われた側の気持ちを初めてわかった気がします。がんが見つかれば正直に伝えなければなりませんが、気遣いをしながら伝えることや、「がんだと知るのは嫌だよね」という患者さんの気持ちを本当の意味で理解した上で、接することができるようになりました。それが結果として、患者さんに寄り添えることにつながっているのではないかと思います。

もしもがんが見つかった場合、患者さんにはどのような配慮をされますか。

僕は必ず「治るからね」「どうやって治そうか?」などと前向きな言葉をかけるようにしています。病院に勤務していた頃から、がん末期の患者さんにも「絶対、楽に生活できるからね。そのための手段を僕は持っているよ」という話をしていました。それはご家族に対しても一緒です。患者さんをご家族と一緒に囲んで写真を撮ったこともずいぶんありましたよ。その写真の一枚一枚が、心に残っています。

何か気になったら、怖がらずに診察を受けてほしい

患者さんと接する際、心がけていらっしゃることはございますか?

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック5

医師になって3年目に、指導をしていただいた先生に言われたことがありまして。そこはがん治療をする部署だったのですが、「毎日患者さんの数だけ冗談を考えてきなさい」と言われたんですね。そこにいる患者さんはがんなどの治療で非常につらい毎日を送られていますから、「ここで治療する側が暗い顔をしていたら、どこにも救いなんかない。患者さんの気分を明るくしてあげることが、まだ経験も知識も未熟な君に、唯一できることだ」と。当院においても、患者さんに対して割とジョークを言いますね。何か一つでも明るい気分になれるきっかけをつくりたいですから。もちろん真剣な話もしますけれども、笑えれば希望が出てきますよね。

ところで、院長が医師をめざしたのはどのようなきっかけからだったのですか?

僕の一族は皆、医業に携わっていまして、小さい頃から自然とこの世界を意識するようになりました。本当は、もともと登山が好きだったので、いつか余裕ができたらヒマラヤに行きたいと思っていたんです。しかし、エベレストに登るためにはそれなりの時間が必要ですが、医師としての修業の時間が厳しかったため時間を取ることが難しく、さすがにそれは諦めました。今は、母校の千葉大学が富士山の7号目に救護所を造っているので、そちらにはできる限りボランティアに行くようにしています。

読者へのメッセージをお願いします。

舟波裕院長 打瀬並木道クリニック6

痛みや悩みを我慢したり、恥ずかしいと思ったりせずに、相談しに来てほしいです。たまに「こんなことを聞いても良いのかな?」と遠慮されている方もいますが、おかしいことはないので、何でも聞いてください。例えば、「重症ではないけれども、なんとなく調子が悪い」というときに、血液検査をして原因がわかるということもあります。病気によっては、患者さんとの間に信頼関係ができると、話をするだけで解決の糸口が見つかることも珍しくありません。ですから、医師やクリニックを怖がらずに、気軽に診察を受けに来ていただきたいです。お待ちしております。