渡部 浩太 院長の独自取材記事
束本歯科医院
(松山市/福音寺駅)
最終更新日:2021/10/12
福音寺駅から徒歩10分。松山環状線のそばにあり、車でのアクセスも便利な「束本歯科医院」。2013年に松山市束本より移転リニューアルした院内はバリアフリー設計により、車いすやベビーカーのまま院内に入れるように配慮されている。「患者さんに満足していただくことを第一に、痛みの少ない治療を心がけています」と話すのは、渡部浩太院長。兄が開業した「束本歯科」の名を引き継ぎ、歯科医師である妻の渡部由起子先生とともに2001年に開業。丁寧なカウンセリングにより、患者の想いやこだわりをかなえていく治療を大切にしている。「日々進化する歯科医療の技術を学び、治療に生かしていきたい」と、優しいまなざしが印象的な渡部院長に、患者への想い、そして今後の展望について詳しく聞いた。
(取材日2019年4月15日)
通院が楽しくなるよう、歯科医院らしからぬ取り組みを
とても明るくて開放感のある待合室が印象的ですが、こだわった点は?
歯科医院って痛い、怖いところというイメージを持たれている方が多いので、移転リニューアルを機に、いい意味で医療機関らしくない、居心地の良い空間づくりを進めました。移転前から通ってくださっているご年配の方から「2階に上がるのが大変」と聞いていたので、診察フロアは1階だけにして動線もコンパクトに。車いすやベビーカーでも気軽に来ていただけるよう入口はスロープにし、院内も段差の少ない設計にしてもらいました。待合室にはつき添いで来られた方が退屈しないようにコーヒーのセルフサービスも実施しています。特にお子さんの恐怖心を少しでも和らげることが大事なので、キッズスペースを設けたり、カプセルトイを用意したりと工夫しています。
さまざまなイベントも行っているそうですね。
お母さんから「子どもがキッズペースで遊ぶのが楽しくて、診察後も帰りたがらない」というお声をいただくことが増えて、もっと楽しんでもらおうと夏にヨーヨー釣りや宝石すくいを始めたのがきっかけでした。私自身、子どもっぽいところがあるのかもしれませんが、喜んでもらえるとうれしく、どんどんエスカレートしていった感じです。今では子ども向けのものだけでなく、ほぼ毎月イベントを行っています。例えば2月はバレンタインイベントと題して、歯科医師が考案した砂糖不使用のチョコレートをプレゼントしたり、3月はホワイトデーとかけてホワイトニングイベントをしたり。5月には母の日イベント、6月は父の日イベントも実施しています。歯医者だけど、痛い、怖いというイメージではなくて、楽しみに来てくださったらうれしいですね。
それで、痛みや負担の少ない治療にも注目しているのですね。
子どもは、痛い思いをすると通うのが嫌になります。その時抱いた恐怖心というのは大人になってもなかなか払拭できるものではありませんから、幼少時に歯科医院に嫌なイメージを持つことのないように、できるだけ痛みの少ない治療を心がけています。そのためには、早めに来ていただくことが重要。虫歯は、初期段階で発見することができれば、削ることなく改善できる場合もありますし、削るとしても最小限に留めることができます。当院では、患者さんの歯をできる限り残す治療を進めており、虫歯の痕がわからないように治す、審美的な点にも配慮しています。
患者の想いに寄り添い、二人三脚で歯科治療に取り組む
患者さんと接する際にどのようなことを大切にされていますか?
一番は、患者さんに納得して治療を受けていただくこと。「できるだけ神経を取りたくない」「虫歯の痕が目立たないようにしてほしい」など、皆さんそれぞれに想いを秘めています。ですから、一方的な治療ではなく、相互コミュニケーションが大切。不安に思っていることやこだわりなどをしっかりとヒアリングした上で治療方法を提案し、患者さんご自身に選択していただきます。例えば、虫歯治療において、削った部分にはかぶせ物をしますが、その種類はさまざま。保険適応のもの、自費治療のものそれぞれに数種類あり、審美性や耐久性、噛み合わせなどの点においてメリット、デメリットがありますので、患者さんが何を求めているのか、また予算にも応じて最適な治療法をご提案することを心がけています。
先生のもとには、どのような悩みを持つ患者さんがいらっしゃいますか?
やはり、最初は虫歯による痛みを感じて来院される患者さんが多いですね。もちろん主訴はしっかりと治療しますが、ほかにも虫歯があったり、歯周病などのトラブルがあったりということもありますので、レントゲン撮影なども踏まえて口内全体を診断し、治療方針を決めていきます。最近は審美歯科への関心が高まっており、当院でも、メタルフリーを希望される患者さんは多いですね。見た目の美しさを追求するホワイトニングや歯列矯正は、患者さんに満足していただけたところが診療のゴールです。白さの基準も一人ひとり違いますし、一つ施術を終えるとまた隣の歯も気になってくるなどどんどん欲も出てくるもの。そこにおつき合いしていくのが歯科医師の使命です。当院では、ホワイトニングを専門的に勉強した歯科衛生士が施術を行います。
子どもと大人の矯正にはどんな違いがありますか?
子どもの矯正は歯並び全体を治していくので、成長のタイミングに合わせて段階を踏んで進めます。当院では最初からブラケットを使用した矯正を行うのではなく、まずは家でもできるお口のトレーニングを提案します。「自分でやってみて、駄目だったら矯正をしようね」というやり方だと、お子さんも納得をして取り組んでくれますし、経済的な負担も抑えることができます。一方、大人の場合は見た目が気になって矯正を希望される方が多いので、ご満足いただけるところまでしっかり想いを受け止め、調整していくことを大切にしています。当院では実生活への影響が少なく、従来の歯科矯正治療に比べて経済的負担も少ないマウスピース型装置を用いた矯正も行っています。
日々進化する歯科医療に対応し、感動を呼ぶ治療を
印象に残る患者さんとのエピソードはありますか?
女性は特に見た目を気にされる方が多いのですが、中でもこだわりの強いご年配の女性がいらっしゃいました。その方は前歯の治療だったのですが、「もうちょっと削ってほしい」「色をこうしたい」など積極的に言ってくださったので、それに応えるため歯科技工士と一丸となって取り組みました。1本の歯を入れるまでに3ヵ月かかりましたが、とても満足していただいて、お礼のお手紙までいただきました。この時は大きなやりがいとともに、いいものを提供するには、スタッフと一丸となってチーム力で取り組むことが不可欠だと改めて感じました。
歯科医師としてやりがいを感じる瞬間は?
歯科医師としてできることが増えていくとともに、年々やりがいも増しているように思います。当院は兄の代から通院してくださっている20年来の患者さんも多いのですが、歯科医療の進歩によって昔はできなかった治療が可能になり、「あの時抜かずに神経を残しておいて良かったですね」というケースもありました。やはり、患者さんにご満足いただける治療をするためにも、新たな技術の導入や自身のレベルアップを図ることは重要なこと。私は年間30回ほど東京や大阪などで開催される歯科医師のセミナーに参加し、いい技術や機械があれば積極的に取り入れるようにしています。そして、そんなやりがいをスタッフにも味わってもらいたいという思いから、歯科医師、歯科衛生士、受付スタッフそれぞれに合ったセミナーの参加を勧めています。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。
「可能な限り自分の歯を残したい」という思いは皆さんお持ちだと思います。私もできるだけ歯を抜かない虫歯治療に努め、日々進歩する歯科医療を学んでいますが、その中で今、必要性を感じているのが、骨や歯茎など、歯や歯茎全体をケアしていくことです。歯を支えている骨や歯茎を整える技術を得ることで、より患者さんの症状やご要望にもお応えできるようになると考えています。とはいえ、やはり痛くないうちに来院していただくことが第一です。まずは気軽に足を運んでいただいて、お口の中の状況をしっかり検査をして、把握していただくことからデンタルケアは始まります。お子さんからご年配の方まで、遊びに行くような感覚でご来院いただけるような歯科医院をめざし、スタッフみんなで成長を続けていきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは[ホワイトニング]院内/(2回照射)7500円~(3回照射)9500円~、ご自宅/(上下)2万1500円(片側のみ)1万1500円(上下マウスピースのみ)1万7000円(片側マウスピースのみ)1万500円(失活歯)1回1歯につき1100円
[拡大床矯正]床装置(ネジあり)1装置/5万5000円、床装置(ネジなし)1装置/2万7500円
マウスピース型装置を用いた矯正/1セット9000円×回数(3週間1セット)
[かぶせ物]オールセラミック/3万7000円~、ハイブリッドセラミック/9500円~
※すべて税別です
※詳細はお問い合わせください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。