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佐藤裕幸 院長の独自取材記事

奏の杜さとう小児科

(習志野市/津田沼駅)

最終更新日:2019/08/28

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津田沼駅南口徒歩5分、新しい街「奏の杜」(かなでのもり)。ショッピングセンターやマンションが立ち並び、また電柱がすべて地中に入っている、景観美しいニュータウンだ。そのクリニックモールの中に2014年10月、「奏の杜さとう小児科」が開院した。一般小児科・アレルギー科・小児循環器内科・予防接種・乳幼児健診。明るくて広々とした院内には真新しい空気と、清潔感が広がる。院長の佐藤裕幸先生は医師歴15年以上。心臓疾患を中心とする小児循環器内科を専門としているが、大学附属病院や多くの関連病院で小児疾患全般を診療し、多くの小児と向き合ってきた。今回は先生に、開業した理由や、小児科医として大切にしているモットー、最近お子さんに多く診られる病気、さらには三姉妹の父親である思いなどたっぷり伺った。
(取材日2015年7月2日)

伸びゆく命。新しい街で見守っていく

こちらは2014年に開業されたばかりのクリニックとお聞きしました。

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そうです。でもこの開業、実は自分でもびっくりしているんです。何故かというと、つい1,2年前まで開業を考えたことは全くなく、私は「このまま勤務医で……」と考えていたからです。でも40歳となり、少しだけ先のことを考えてみようかと思いたったのです。そんな時知ったのが、この街の開発でした。中学生の時、津田沼にある学習塾に通っていたため、この土地はよく知っていました。昔は一面畑だったこの街に久しぶりに来てみると、懐かしい場所が新しく生まれ変わっていて驚きました。同時に、素敵な街の雰囲気に、「ここでなら開業したい」と思わず決めてしまったのです。逆を言えば、この場所に出会わなければ開業していなかったと思います。2年前までは、私や妻も含めて、開業するとは思っていませんでしたし、また先輩の先生や医局の先生に開業することを伝えに行くと、みなさんに驚かれましたね(笑)。

先生が医師をめざした理由は何でしょうか。

もともと幼い頃から漠然と抱いていた、人の役に立つ仕事がしたいという夢を形にしたという感じです。また、確か私が幼稚園の年少の頃、母親が私の弟を出産するとき大変に苦労したのです。子宮破裂を起こしてしまい、残念ながら死産でした。かなり衝撃的でしたね。記憶はおぼろげながら、父と一緒に、病院の廊下で弟の出産を待っていたときのことを覚えています。そして分娩室から出てきた医師から、説明を受けていた父の隣にいたのも思い出します。そのとき、「命」の重みに少しだけ触れた原体験が焼きついていて、それが直接ではないにせよ、今の道につながっているのかも、と思うことはありますね。また小児科医になりたかった理由は、どの年代も命の重さは等しく変わることはありませんが、これから未来に伸びゆく命を一緒に見守り、成長のお手伝いするというところに魅力を感じたからです。

今の先生の「糧」になっているような、勤務医時代のご経験はありますか。

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出身校の関連病院である土浦協同病院に異動して勤めた2年半が、私の基礎をつくっています。ここは一般的な病気から、三次救急レベルの本当に重症な患者さんを引き受けるような病院でした。最初の1年は「NICU」という未熟児新生児の集中治療室に勤務しました。目もまだ開いていない、わずか500〜600グラムの重さの赤ちゃんはまさに手の平に乗ってしまうほど。そのような子達が大きく成長した姿を見るのは、非常に感慨深いことでしたね。後半の1年半は一般小児科に勤務しました。患者さんの中にはダウン症も子、急性脳症の乳幼児、人工呼吸器のついた重症肺炎の子、心臓手術後の子など、多くの子どもたちと出会いました。同時に多くの親御さんとも出会い、いろいろと大切なことを勉強させていただきました。子どもの経過を一緒に見ていくのですが、親御さんは”我が子が重い病気になってしまったという事実”、”我が子が障害を持って生まれてきたという事実”を受け入れるまでに時間がかかります。私も、最初はどう声をかけるべきかわかりませんでした。どのように寄り添えるのか、サポートの仕方をここで学びました。

「治療をするのはお母さん」の意味

こちらにかかるお子さんの患者さんはどんな症状が多いでしょうか。

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感冒による症状で受診される方がやはり多いですが、ただ私の専門が循環器ということもあり、先天性心疾患や不整脈、川崎病など心臓に関するお子さんもいらっしゃいます。卵、牛乳を始めとする食物アレルギーに悩まれる方も少なくありません。あとはアトピー性皮膚炎。症状によっては、スキンケアだけではなく、食生活の指導をしています。また最近は便秘で苦労している子が結構いるんですよ。考えられる原因は定かではないのですが、離乳食をはじめて間もなくの時期や、オムツを外すトレーニングを始める時期から便秘気味になってしまう方が多いように感じます。対策としてはまずは生活習慣の見直しから始めていただき、それでも改善しなければ緩下剤を使用しながら診ていきます。あとは、夜尿症でご相談に来られる方も増えてきましたね。

そういったさまざまな症状を抱える子どもやその親一人ひとりに、どのように向き合っていますか。

お子さんには友達感覚といいますか、同じ目線で話しかけるようにしています。そういう意識で接していると、お子さんもだんだん表情が柔らかくなっていく気がします。言葉遣いも、相手が小学校高学年にもなると「○○ですか?」と丁寧に言うようにしていますが、それより小さな子どもだと敬語ではなく「どこが痛いの?」と言うようにしています。また”親御さんが何を一番心配して来られているのか”を意識するようにしています。例えば発熱など同じような症状で来られたとしても、親御さんによって心配するツボが違います。それぞれが最も心配するポイントに合わせてお話ししないと、治療計画もズレてしまいますから、一番心配されていることを汲み取ることは重要と考えています。

どう聞き出し、どう話し、そしてどう伝えるのかというのが大切なのですね。

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そうですね。入院して治療する場合は直接医師が介入しますが、こうした開業医のもと外来で治療する場合は、お子さんに治療を施すのは親御さんです。薬を飲ませることに関しても私たちは「飲ませてくださいね」と伝えることしかできないのです。ですから投薬や治療法に親御さんがきちんと納得して、「これは必要なんだ」と実感していただくことが重要です。例えば、湿疹・皮膚炎のためステロイド軟膏を処方したとき、親がステロイドの影響を心配して子どもに少ししか塗らないということになると、残念ながらあまり効果はありません。当院では、余計な薬は出さず今の状況に必要なものを処方し、適切に使っていただけるよう心がけています。もうひとつ大切にしていることは、“これから起こり得る症状の見通し”です。“今後こうした状態になったら緊急性がある”ということをあらかじめお伝えするように心がけております。

我が子ができて変わった姿勢

我が子の変調にどうしても慌ててしまうことがあると思うのですが、気をつけるべきことは何でしょうか。

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小児救急の現場でお子さんを診るポイントは3つです。まず1つ目は意識があるか。寝たままで反応がないのはおかしいですよね。2つ目は呼吸です。苦しそうな呼吸をしていないかどうか。そして3つ目は循環が保たれているか、脱水症状はないか、といった点です。これらが保たれた状態で、例えばお腹がちょっと痛いのであればゆっくり話を聞いて原因を考えればいいと思います。一方でこの3つのチェック項目のうち1つでも当てはまったら対応を急がなければなりません。このことは皆さんにお伝えするようにしています。そうすることで慌てて夜間救急で受診することも減り、落ち着いて家で過ごしていただけるものと思います。もちろん当院にいらっしゃる場合でも、診察室に入って来てまずこの3つの有無を判断します。それでおかしいと判断したら入院加療を念頭にすみやかに病院へ紹介するようにしております。

先生は、お子さんが生まれたあと小児科医としての姿勢は変わりましたか。

子どもを持ってから、親御さんはいかに大変かということがよくわかりました。例えば、夜急に熱が出たら夜通し看病ですし、また様々な不安を抱えて来院される、ということを実感しました。そして母となった妻の偉大さを身に染みて感じましたね。親にならなければわからなかったことはたくさんありますし、小児科医として親御さんと接するときの姿勢も変わったかもしれません。

お休みの日は、お子さんたちと過ごされるのですか?

はい。娘が3人いて、上の子は双子なんです。子どもができたときはうれしかったですね。アウトドアが好きなので、夏はキャンプをしたり、冬はスキー場へ行って家族みんなで滑ったりします。家族で過ごせる時間があるのはとても幸せなことですね。

最後に、どんなクリニックにしていきたいか親御さんにメッセージをお願いします。

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子育てをしていると、お子さんの様子について「これはどうなんだろう」といった心配や不安が出てきたりするものです。そのすべてに私がお答えできるというわけではありませんが、アドバイスできることはあるかとは思います。ですので、ちょっとしたことでも相談してください。何でも相談できて、気軽に来られるクリニックにしていきたいですね。もちろん、アレルギーなどの慢性疾患や心臓のことなど専門的なことにも対応できます。必要であれば他の医療機関に紹介することもできます。お子さんが元気になっていく姿が一番うれしいですし、私の活力の源でもありますので、親御さんと一緒にお子さんの成長のお手伝いができればと思います。

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