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小山 秀樹 院長の独自取材記事

磯子悠レディースクリニック

(横浜市磯子区/磯子駅)

最終更新日:2021/10/12

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック main

JR根岸線・磯子駅北口から徒歩5分にある、「磯子 悠レディースクリニック」。2014年10月の開業以来、婦人科疾患を広く診療するほか、婦人科がん検診や妊婦健診、避妊相談(緊急避妊や低用量ピル)、不妊や更年期の治療も行っている。産婦人科の医師として26年のキャリアを持つ小山秀樹院長は、熊本大学卒業後、同大学附属病院や熊本赤十字病院などで研鑽を積み、2003年からは横須賀市立うわまち病院の病院長も務めた経験豊富なドクター。「良い薬があるのだから、体の不調を我慢するのはもったいない」と優しい笑顔を見せる小山先生のもとには、幅広い年齢層の患者が訪れる。「我慢せずに早い段階で婦人科を受診してほしい」と語る小山先生に、開業の経緯や診療の様子、診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2016年12月28日)

「痛い」を我慢せずに相談できる場所をつくりたい

クリニックのコンセプトを教えてください。

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック1

痛みを限界まで我慢してしまう人たちがいます。副作用が怖いから、ネットでこう言われているからと、周りの人の個人的な経験に惑わされてしまう。ここではそんなことに縛られず、痛みを我慢せずに相談できて、解決方法を提供する場所を作りたいと図々しくも思い、このクリニックを始めました。妊娠して不安なことや更年期の苦しみ、生理痛の苦しみ、一人で抱え込んでも解決しません。私はまず、患者さんに一番の悩みを話してもらいます。話しているうちに解決の糸口が見つかるかもしれません。だから、遠慮せず怖がらずに、見た目は怖いかもしれませんが、相談しに来てほしいです。

横浜市磯子区で開業されたのはなぜですか?

もともとこのエリアでは、有名な先生が産婦人科クリニックを開業されていたのですが、数年前にお辞めになって以来、産婦人科医の空白地帯になっていました。その上、近隣に大規模複合マンションが建設され、今後人口の増加、特に若い世代が増えると予想されています。当院では分娩は扱いませんが、妊婦健診を行うことに存在意義を感じ、地域のかかりつけ医としてお役に立てるのではと考えました。

開業の際、こだわった点はありますか?

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック2

できるだけシンプルにしたかったので、婦人科クリニックでよく見かけるピンク系はあえて使用しませんでした。開業前はやや広すぎるように感じていましたが、いざ開業すると、特に土曜日は待合室がいっぱいになることもあり、ちょうど良かったです。あとは、クリニックの名前です。一般的に、婦人科にはハードルが高いイメージがあり、受診に抵抗感のある女性も多いと思います。そんなイメージを少しでも和らげたいという気持ちから、最初はクリニック名に「遊」という文字を入れたいと思っていたんです。でもクリニックで「遊び」というのも何だかな、と思い直して(笑)。それで、「ゆう」という音だけ使って、「悠久」「悠々」などゆったりのんびりしたイメージのある「悠」という漢字を当てました。婦人科だからといってナーバスにならずに、気軽に足を運んでいただきたいです。

全ての年代の女性の悩みに対応

どのような年代の患者さんが多いですか?

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック3

年齢層は本当にさまざまです。先日は3歳の子が「おまたがかゆい」といってお母さんと一緒に来院されました。この年齢だと婦人科よりも小児科へ連れて行くお母さんが多いかもしれませんが、当院では小さなお子さんもよく診ています。婦人科はあらゆる世代の女性を対象にした診療科ですから、気になることがあれば年齢を問わずどなたでも受診していただきたいですね。

小さいうちから婦人科を受診していると内診への抵抗感も和らぎそうですね。

そうかもしれません。内診も婦人科を受診したら絶対にしなければいけないわけではないです。内診は子宮や卵巣の状態を確認するための大切な検査ですが、どうしても嫌だという方に無理強いすることはありません。初診ですごく緊張した顔をしている患者さんには症状などをお聞きして、お薬だけお出しする場合もあります。それで症状が改善すれば私への信頼もできるかと思いますし、また内診へのハードルも少し低くなります。

大人でも婦人科を受診することに抵抗のある人はいますよね。

そうですね。痛みがあるのに長い間我慢している方もいるようです。私が患者さんに一番伝えたいことは「症状を放置しないで」ということです。不正出血、生理痛、生理不順など不安に思うことや違和感を感じたときは、早めに医療機関へ相談してください。症状を放置し悪化させてしまうと、症状が消えるまでの治療法の選択肢が減ってしまいます。さらに言えば、治療ができない場合もあります。目いっぱい悪くなる前に来院してください。婦人科を受診するのは不安だ、内診が怖いなどの声もありますが、それは来てみないとわからないことです。ネットや他人が言うことを鵜呑みにしないでほしいと思っています。

痛みは我慢しない。早めの受診が人生をより輝かせる

正しく情報を取得するのは大変難しいですよね。

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック4

例えば患者さんの中にもピルの副作用が怖いと言う人がいますが、副作用が出るのは非常にまれなケースです。例えて言えば、1万人に1人の確率で副作用が出た場合、たった1人のケースは大きく取り上げられるのに、他の9999人の「ピルは良いものだ」と思っている声は伝わらない。これで本当に自分にとって正しい選択ができるのでしょうか。ネットは責任を取ってくれません。無批判に情報を受け入れるのではなく、自分で正しい情報を取りに行ってください。そのために医療機関を利用してください。患者さんがもっと楽しく生きられるように、正しい情報を提供できるように日々努力してお待ちしています。

日々の診療でお忙しいと思いますが、ご趣味などリフレッシュ法はありますか?

もともと私は休むと調子が悪くなるタイプなんですよ(笑)。だから休診日でも、頼まれて講演会でお話をしたり、提携先の病院設備をお借りして、当院の患者さんの手術を実施したり、ゆっくり休む時間はあまり取っていませんね。趣味もこれといってありませんが、音楽は好きでよく聞いています。その時の気分でどんなジャンルも聞きますが、昔はサルサが好きでしたね。サルサには金管楽器がたくさん入っていて、派手に騒ぎ立てるのが楽しいんですよ。学生時代はサルサのほか、ジャズのライブにもよく出かけていました。

それでは最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小山秀樹院長 磯子悠レディースクリニック5

地域の方には最期の時まで元気に生きてほしいと思っています。そのためにも防げる病気は早めに防いで、辛くなる前に解決する。痛みや不安は早く取り除きましょう。心と身体は1つのパッケージです。身体が苦しいと心も苦しくなりますし、心が苦しいと身体も苦しくなり、楽しく生きることが難しくなります。「笑う門には福来る」「病は気から」と言いますが、まさにその通りで、笑っていれば楽しくなるし、痛みを感じれば心もつらくなる。まずは医療機関や薬をうまく利用してほしいと思います。

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