しながわ在宅クリニック

しながわ在宅クリニック

功刀 賢 院長

頼れるドクター

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大田区、品川区、目黒区を主要エリアとして、訪問診療を行う「しながわ在宅クリニック」は、医療を必要としながらも、身体に障害があり歩行が困難な患者や、精神的な問題から外出が困難な患者のために、功刀賢院長が開院した。精神保健指定医として、時間をかけて患者に寄り添い、患者の言葉に耳を傾け、自分らしく生きることをサポートすべく、診療にあたる功刀賢院長。患者が行き場を失うことがないよう、出来る限り患者を受け入れる姿勢から医療への熱い思いが感じられる。「訪問診療であるからには、診療所とは違ったやり方があるんじゃないか」と訪問診療のあり方を日々模索する功刀賢院長に訪問診療という道を選んだ経緯や、今後の展望など、たっぷり語ってもらった。
(取材日2015年9月9日)

病院へ行けず、困っている状態を解消すべく訪問診療の道へ

―訪問診療とはどのようなものですか?

様々なご事情があって、診療所まで通えない患者さんのご自宅に伺って診療します。診察して、診断して、薬を出して、経過をみていくという流れは診療所と変わりありません。ここに「しながわ在宅クリニック」として診療所を設けていますが、ここで診療をするというより、診療前に、患者さんのご家族やケースワーカーさんとミーティングに使っていますね。

―なぜ訪問診療というスタイルを選んだのでしょう?

病院に行けない、あるいは、行くことが困難な患者さんがたくさんいますので、受診できない人を受診できるようにしたい、病気で困っている状態を解消したいという思いがもともとありました。山梨の病院の心療内科で勤務していたときのことですが、秋口に寒くなってくると、お薬を長く出してくれと言われることがありました。理由を尋ねると、病院へ行くことができないと仰るのです。雪が降ると大変な地域ですし、病院が坂の上にあったので、坂を上れないとか、お嫁さんに頼んで車で送ってもらうというようなことも、高いハードルとなっていました。頼んで嫌な思いをするくらいだったら、行きたくない。だから、春までのお薬を出してくださいとのことだったのです。病院へ行くのが大変という患者さんがいて、医師に来てもらえれば助かるというのであれば、私が行こうと思ったんです。

―先生のご専門は精神科なんですね。

そうです。精神科を専門にしたのは、今まで精神科の医師に診てもらうことがなかったという人たちに、医療を提供したいとの思いからです。昔から精神科や心療内科には患者さんの偏見が強くありました。偏見をなくすことで、精神科を訪れることへの患者さんのハードルを下げたいという目標を持っていました。ただ、実際に、医師として仕事を始める頃には、うつ病が心のカゼと言われ、メディアで取り上げられるようになり、だんだんとハードルが下がってきていましたね。最近は、心の病があって、と自ら訴えて来院する方も増えてきましたので、当初の目標は、少し達成されたかなと感じています。現在は、病院の中だけで生活してる方々を社会に復帰させるということに、使命を感じるといいますか、役に立てればと考えています。

―開業までの経緯をお聞かせください。

東邦大学医学部を2002年に卒業し、医局に2年、神奈川の病院で2年、山梨の病院で5年、墨田区のクリニックで3年弱勤めた後、開業しました。開業したいという思いがありましたので。前職から、訪問診療で精神科医として勤務するようになり、使命感を持ってやっていますが、勤務医時代に感じていたのは、もっとうまく出来るんじゃないか、工夫できるんじゃないかということ。しかし、勤務医だと、どうしても自分が思った通りには出来ないことが出てきてしまいます。そういう思いが積み重なって、自分で開業して、やっていこうと思うようになりました。

記事更新日:2016/01/24


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