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足立 博紀 院長の独自取材記事

愛川つつじ糖尿病内科

(愛甲郡愛川町/原当麻駅)

最終更新日:2021/10/12

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科 main

神奈川県中央北部に位置する愛川町は、町の西部に丹沢の山並みを臨み、相模川と中津川に挟まれた自然豊かな街並みが連なっている。その愛川町にある「愛川つつじ内科」。院長の足立博紀(あだち・ひろのり)先生が大学病院や総合病院での経験を生かし、糖尿病や甲状腺を中心とする診療を行うクリニックとして2014年に開業した。同院は愛川町東部に位置する中津地区にあり、町内はもちろん、隣接する厚木市からも患者が来院する。医師を志したのは、人の役に立ちたいという思いから。「健康に関する不安を抱えていらっしゃる方が、安心して通院いただけるクリニックにしたいですね」と言う足立院長に、開院の経緯や専門である糖尿病について、さらには趣味の話まで、幅広く語ってもらった。

(取材日2019年3月29日)

糖尿病を中心に、生活習慣病治療に幅広く対応

開業までの経緯をお教えください。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科1

熊本大学医学部を卒業し、熊本大学医学部附属病院、済生会熊本病院、熊本総合病院糖尿病センター、愛川北部病院などで、糖尿病や内分泌疾患の診察にあたってきました。ただ大きな病院では、患者さんのお話を聞く時間が十分に取れないのが現実です。特に糖尿病の診療は、どうしても細かなサポートが必要になります。そのために、医師だけでなく管理栄養士や看護師の協力によるチーム医療を推進しております。さまざまな職種のスタッフの力を借りて、患者さんにとってより良い環境をつくるためには、開業するのが一番だと考えたのです。この場所に開業したのは、愛川町に糖尿病の患者さんを専門的に診る医療機関が少なく、地域のお役にたてるのではないか、と思ったからです。

開業にあたり、こだわったことはありますか。

一番のこだわりは、診療に管理栄養士や看護師で構成された専門スタッフによる療養相談を取り入れることでした。通常、診察の前には血液検査や検尿など検査を行いますが、待ち時間が発生します。その時間を利用して、専門のスタッフが患者さんとお話をするのです。前回の診療から達成できたことや、次回の診療までの目標を患者さんと共有することを大切にしており、当院には5人の管理栄養士が常勤として在籍しています。スタッフともども、患者さんの血糖値が改善しうれしそうな表情が見られることが一番の喜びだと思っています。

療養相談とは、具体的にどんなことをするのでしょうか。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科2

患者さんには医師である私の診療の前に、「相談室」という部屋でスタッフと面談していただきます。相談室では「糖尿病とはどのような病気なのか」「合併症や低血糖について」「日常生活で気をつけなければならないことは何か」など、基本的な病気に関する情報をスタッフからお話しすることもあれば、患者さんからの不安や疑問について伺うこともあります。また、日々どのような食事や運動をしているかという、治療につながる内容もお聞きします。特に食生活は重要ですので、いつでも不安や疑問にお答えしたりアドバイスしたりできるよう、スタッフたちは常に研鑽を積んでいます。日々試行錯誤しながらも、療養相談を充実させられるよう努力してくれるスタッフにはいつも感謝しています。

健康寿命を延ばすためにも、予防と早期の介入を

療養相談以外にも特徴的な取り組みがあるそうですね。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科3

当院には「愛川つつじ会」という糖尿病友の会があります。医療スタッフ、患者さん同士が情報交換をしながら、ともに糖尿病について学び、上手に自己管理をしていただくための活動をしています。例えば、「つつじキッチン」という料理教室。月に2回、当院の管理栄養士が作成した1日1600kcalの献立メニューのうち、昼食の調理・試食を行います。糖尿病の方向けの食事ですが、とてもおいしいですよ。また月に1回、「つつじスタジアム」を開催しています。運動習慣を身につけていただくために、自宅でもできる簡単な体操を行う教室です。食事や運動によって数値が改善された方には「つつじチャレンジグランプリ」として、2ヵ月にお一人、表彰状をさしあげています。その他にもウォークラリーの開催や糖尿病相談会などを行い、少しでも患者さんの気持ちの負担を軽くし、楽しんで治療を継続していただけるよう活動しています。

診察の際、心がけていることを教えてください。

当院では「主として糖尿病、生活習慣病の患者さまに最善の医療を提供し、健康寿命を延ばすことで社会に貢献する」ことを理念として掲げています。診療では患者さんの不安を取り除くため、お話に耳を傾けるようにしています。そして、笑顔を絶やさず、患者さん中心に考えることを医師、スタッフ全員が心がけています。また院内には、血糖・HbA1c測定器、生化学検査機器といった設備をはじめ、全身の合併症を評価できる検査機器をそろえ、検査結果を当日中にお伝えできるようにしています。というのも、神経障害や網膜症、腎症といった糖尿病の合併症予防と進行防止には早期介入が必要なため、当日の採血結果を患者さんと共有しながら、診療と療養相談を行っています。また、糖尿病では循環器疾患や消化器系の悪性疾患を合併することが多いので、できるだけ早期に発見できるよう超音波検査や内視鏡検査も行い、必要があれば専門の医療機関を紹介しています。

先生はなぜ、糖尿病を専門にされたのですか。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科4

当院は主に糖尿病、脂質異常症、血圧異常といった慢性疾患、いわゆる生活習慣病を専門としています。これらの病気は、医療者側や患者さんの考え方や取り組みによって重症化が防ぐことができます。特に糖尿病においては発症後初めの10年間の早期治療が先々のさまざまな合併症リスクと大きく関わっていることがわかっており、当院も療養相談などを通じて早い段階での患者さんへの働きかけに力を入れています。若い方でも運動不足の方や、間食や加糖飲料の摂取が習慣になっている方、また血縁者に糖尿病の方がいらっしゃる方などは、早めに検査を受けていただきたいですね。生活習慣を変えるだけで血糖値が変化する患者さんもいらっしゃるので、ご相談できるクリニックを探してほしいですね。

より充実した療養相談で、患者中心のチーム医療を強化

今後取り組みたいことなど、将来の展望をお聞かせください。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科5

おそらく医師の糖尿病診療だけでは、じっくり患者さんのお話を聞く時間は取れないと思います。そのため当院では療養相談を実施しているわけですが、今後はそれをさらに充実させ、できれば主治医のように担当制にしたいと思っています。毎回同じスタッフと話をすることで、患者さんの安心感が増すでしょうし、患者さんの状況把握、スタッフの情報共有という面でも効果的だと思うのです。今後もより望ましい療養相談を考え、他院に参考にしてもらえるような糖尿病診療のスタイルを確立できるよう、努めていきたいです。

ところで、ご自身の健康維持やリフレッシュなどは、どうしていらっしゃいますか。

1年半ほど前から、運動不足を解消しようとゴルフを始めました。診療時間前の朝練が基本ですが、始めたばかりということもあって面白いですし、ゼロからのスタートなので上達する一方です(笑)。休日は子どもとの時間を大切にしています。3人の小学生の子どもと、近くの公園でキャッチボールやサッカー、バドミントンなどをしています。時には川遊びをすることもありますね。この周辺は自然が豊かなので、子どもを連れて遊びに行くことで、リフレッシュにもなっています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

足立博紀院長 愛川つつじ糖尿病内科6

糖尿病は早期発見・治療により、合併症を防ぐことができますので、気軽にご相談ください。また、糖尿病患者さんの中には、十分な診療を受けられない方や、途中で診療を中断してしまう方が多いのですが、そのような方にも、ぜひ来院していただきたいですね。患者さんによって適した治療は異なります。当院には私をはじめ糖尿病を専門とする医師が複数名在籍し、治療薬の処方はもちろん、それ以外に生活習慣の見直しなどもサポートしています。「自己効力感」というのでしょうか、自分に自信を持って治療に取り組む姿勢を身につけていただきたいと思っています。そのために、スタッフ一同で患者さんをサポートするチーム医療を、全力で進めていきます。それが当院の糖尿病治療に対する姿勢であり、特徴です。スタッフ一同笑顔でお待ちしておりますので、安心してご来院ください。

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