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一人ひとりと向き合い全力支援
不登校・引きこもりに役立つ医療

ながうしクリニック

(佐倉市/ユーカリが丘駅)

最終更新日:2021/10/12

ながうしクリニック 一人ひとりと向き合い全力支援 不登校・引きこもりに役立つ医療 ながうしクリニック 一人ひとりと向き合い全力支援 不登校・引きこもりに役立つ医療

不登校・引きこもりは、背景にさまざまな心理的、社会的な要因が複雑にからみ合っていて、それだけ本人の悩みは深く、見守る家族の心労も容易には晴れない。しかし、周囲のサポートと合わせ、医療の観点からの適切なアプローチがあれば、事態を打開することもできると、心療内科・精神科を掲げる「ながうしクリニック」の長牛慶順院長は語る。実際にどんな診療が行われているのか、院長に詳しく聞いた。

(取材日2015年12月10日)

精神障害の影響を見極め慎重に治療。学校や行政など関係機関との連携もクリニックが主体的にオーガナイズ

Qなぜ学校に行かない=不登校の状態になるのでしょうか?
A
ながうしクリニック 外的要因が大きく関係する不登校

▲外的要因が大きく関係する不登校

不登校と引きこもりは、学校や仕事など社会との関わりを避けて家庭にとどまり続けている状態という点で、同じ現象としてとらえることができます。子どもが学校に行かない理由は、明らかに動けない病気や経済的事情を除いてもさまざまで、いじめなど友人関係の問題もあれば、何らかの精神疾患が背景にある例も少なくありません。時期が影響していると思われることも多く、例えば中学生なら、秋から冬にかけて不登校のご相談が増えます。受験本番が近い3年生もですが、今はむしろ2年生が目立ちますね。すでに志望校を決めて勉強中の3年生より、そろそろ進路のことでプレッシャーを感じ始める2年生のほうが、心理的にきついのかもしれません。

Q不登校の原因になりうる病気には例えばどんなものがありますか?
A
ながうしクリニック 不登校は病気が関係する場合がある

▲不登校は病気が関係する場合がある

近年、不登校との関係が注目を集めているものの一つに、起立性調節障害があります。子どもでは思春期の中学生に多く、立っている時に比べて寝たり座ったりして血圧が大きく下がることにより、朝すぐに起き上がることができなかったり、立ちくらみやふらつくなどが起こります。その結果、遅刻や欠席を重ねるうちに、学業への意欲を失ってしまうというわけです。これは、不登校や引きこもりと関係が深いと考えられる精神障害──例えば適応障害や不安障害、気分障害、強迫性障害などとやや異なり、心理面のストレスが強く影響していながら、身体的な治療を必要とする点に特徴があります。このほか、過敏性腸症候群、軽度のうつ状態なども、不登校の子どもにしばしばみられます。

Q不登校の子どもに対するアプローチについてお聞かせください。
A
ながうしクリニック 学校への復帰は急かさないことが大切

▲学校への復帰は急かさないことが大切

これまでの経緯や今の状態について詳しくお聞きし、不登校の理由が精神障害など治療を要するものか、それに該当しないのかを判断して、その後の対応を決めます。前者の場合は、ご本人と1対1で話し合う時間を設けたり、その方に合ったお薬を処方したりしつつ、経過をみていきます。いずれにせよ、保護者の方にいつも申し上げるのは、どうか学校への復帰を急かさないでくださいということ。心配はごもっともですが、今は休養と内面の試行錯誤を行う時期と考え、ご本人が自ら行動を起こす日まで辛抱強く見守っていただければと思います。必要ならば学校の先生に私から連絡をとり、チームで治療に当たる態勢を整えることもさせていただきます。

Q引きこもりの相談にはどう対処していますか?
A
ながうしクリニック 公的な相談窓口も紹介してくれる

▲公的な相談窓口も紹介してくれる

通常、「引きこもり」という言葉は不登校の場合よりも年齢が上の人について用いられ、両者は同じ現象だと言いつつも、大人になるほど、精神疾患を抱えている人の割合が大きいように思います。ただ、初診からご本人が来られることはないので、診断よりもまずは、保護者の方から状況を聞く一方、引きこもり・不登校のサポートセンターなど公的な相談窓口のご紹介もしています。意外に思われるかもしれませんが、受診してくれたら現状を打開できるかもしれないことを、ご家族を通じてご本人に何度か勧めると、実際に来てくださる方も多いです。じかにお会いできれば診断が可能になり、治療への道が開けます。やはり根気が大事なんだと思いますね。

Q不登校や引きこもりの家族に周りはどう接したらいいですか?
A
ながうしクリニック 家族のサポートが必要

▲家族のサポートが必要

ご本人とのコミュニケーションが大事なことは言うまでもないと思いますが、やみくもに言葉をかける前に、コミュニケーションをとる「環境」に目を向けて、家族同士が気楽に話せる明るい雰囲気をつくるよう心掛けましょう。話す時はご本人を責めたり、悪い行いをしているかのような表現は避け、1人の人間として尊重していること、常に愛情を持って応援していることを、きちんと言葉にして伝えるようにしてください。じかに言うのが難しい場合は、手紙やメールに託すこともお勧めしています。ご本人が一番信頼している方、ご両親でもおじいさん・おばあさんでも構いません。その方からの心のこもった言葉は、何よりの励ましになるに違いありません。

ドクターからのメッセージ

長牛慶順院長

不登校や引きこもりの状態にある人は、背景に精神障害が存在してもしなくても、大きな悩みを抱えて動けなくなっていることは間違いありません。気持ちを少しでも軽くして再び自分の人生を歩き出すために、身近な家族の支えが必要なのは当然ですが、家族だけで一切を背負うのも大変なことです。一家全体が重い空気に包まれてしまわないように、誰か、親身になって相談に乗ってくれる相手を見つけてほしいと思います。行政の関連施設や医療機関には不登校・引きこもりの事例に通じた専門家がそろっているので、抱え込まず、早めに助けを求めてください。当院にお声をかけてくだされば、全力で応援させていただきます。いつでもお越しください。

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