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大谷 敬之 院長の独自取材記事

星の岡心臓・血管クリニック

(松山市/福音寺駅)

最終更新日:2020/04/01

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伊予鉄バスの天山橋バス停から徒歩約5分、小野川を渡った先に「星の岡心臓・血管クリニック」が見えてくる。広い駐車場を備え、清々しくモダンな印象の建物がゆったりとたたずむ。院長の大谷敬之先生は心血管疾患の診療に長く従事し、複数の大規模病院などで実績を重ねた後、2014年にこの地で開業。「健康寿命を延ばすこと」を自らの使命と定め、人が生きる源ともいえる心臓、血管を健康に保つことで患者の全身の健康を守り、長く安定した生活を送れるように日々尽力している。笑顔をたたえ軽快な語り口調で和やかな雰囲気をつくり出してくれる大谷先生に、地域の特性や時代の流れを考慮したクリニックのあり方や今後の医療への思いなど、たっぷりと話を聞いた。
(取材日2020年1月6日)

患者を守る医療の拠点となり、心臓から全身を健康に

こちらは名前のとおり、心臓・血管が専門のクリニックですね。どんな診療を行っていますか?

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専門としているのは一般に循環器内科と示される診療科ですが、よりわかりやすいように心臓・血管という言葉を名前に使いました。心臓のCT検査ではとても繊細なチェックができるので、肺の初期がんを見つけられることもあるんですよ。ですから、心臓や血管の検査をする際には、意識して他の臓器もチェックしています。また、心血管疾患の治療には薬も使いますが、できるだけ薬は少なくしたいと考えています。僕が長く専門的に取り組んでいるのは心血管にカテーテルを挿入して行う治療で、これを投薬治療と安定した生活の仲立ちをするものと考えています。

自分で心臓の異常に早く気づくためのポイントはありますか?

心臓の異常は、胸の痛みだけでなく意外な場所に現れることがあります。背中が痛んだり喉元や胃に重苦しさを感じたり、特に冷や汗を伴うと要注意です。冷や汗は血圧が下がる兆候で、直結する心臓が心筋梗塞を起こしているかもしれません。ただ、しばらくすると楽になることもあります。人の体は自己調整力があり、詰まりそうになった血管をゆるめて戻そうとするのです。また、少しでも血液が流れれば心電図もエコーも正常を示し、異常が見逃されてしまうこともあります。ですから「なんとなくおかしい」という感覚を軽視しないで、いつもと違う症状があれば、早めに専門の医師の判断を仰いでください。

開業をめざしたきっかけを教えてください。

Df2

心臓カテーテル治療で世界的に知られている先生方に、複数の愛媛県出身者がいます。その先生方と親しくさせていただいている中で、「心臓の治療は素早い対応が重要だけれど、総合病院や大規模病院では検査を待つ数週間のうちに命を落とすこともある。理想は来院から半日ほどで最低限の診断と緊急性の判断をすること。適しているのは小回りが利き、かつ精度にこだわった検査や治療ができるクリニックだ。そこが起点になって、治療や手術の内容に応じた医療機関に振り分けるのがいい」と、よく話し合っていました。そんなクリニックを地元の松山で実現したいと思い、このクリニックを開業しました。

循環器内科ならではの地域医療を追求

地域性や時代の動きから、今後どのようなニーズが考えられますか?

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愛媛県は高齢化が著しく、心臓に問題を抱える人もさらに増えるでしょう。そこで必要になるのは、心不全在宅医療だと思います。僕らのような心臓専門の医療機関が在宅医療に対応していかないと、時代のニーズに応えられません。松山のような地方都市で求められるのは、多角的な対応ができて、かつ患者により近い存在です。心臓病からの合併症の治療、血圧や糖尿病、コレステロール値のコントロールなどさまざまな課題が一緒になってきますが、それに対応できれば在宅でも長く生活を送れると思います。そこに僕らのニーズがあると考えています。

心臓専門の医師による在宅医療の特徴とは?

例えばがんの場合、在宅医療の多くは亡くなるまでの数年間をどう過ごすかという「看取り」の医療になりますが、心臓病の場合はこれから10年15年と続く生活をサポートする医療がメインとなります。訪問看護も含めて、循環器に特化したスタッフの積極的な育成も必要でしょう。寝たきりにならないように、心臓リハビリテーションも在宅でうまく管理しないといけません。今までは僕一人でしたので対応しきれませんでしたが、今後は新たに鈴木誠先生を副院長に迎え二診体制になります。医師のどちらかが在院し、どちらかが在宅医療をという体制も取れるようになると考えています。

鈴木誠先生のこと、新体制での展望なども教えてください。

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鈴木誠先生は僕の同級生で、心臓病に特化した大規模病院などで活躍し、豊富な診療経験を持っています。故郷に帰ってこようというタイミングとぴったり合い、このクリニックに来てくださることになりました。気心の知れた仲で信頼できますし、在宅医療も学んでこられた頼もしい存在です。また、心臓に特化したリハビリ専門のスタッフにも来てもらっています。心不全患者さんは、動き過ぎても動かなさ過ぎてもいけないので、筋力を維持するための適正な運動を心臓リハビリで患者さんに知っていただくことが重要です。こういったみんなの力を総動員して、この地域に合ったやり方を追求していこうと思っています。

健康寿命を延ばすことが使命。人と医療をつなぐ存在に

ところで、先生はマラソンがご趣味と伺いました。

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心臓リハビリの方法を模索して自分でもウォーキングを試すうちに、少しずつ走り始め、ついにマラソンにまで発展しました。学会などで各地へ出かけたときも早朝必ず走っています。その土地の良さを感じられるのがいいですね。高知県で行われている、とある偉人をモチーフとしたマラソン大会では、獣道のような脱藩の道を走ったこともあります。この大会のモチーフとなっている偉人は、自分が大きなことをするよりも、人と人を巧みにつなげるのが好きだった人ですが、僕も患者さんとさまざまな医療をつなげる役割に喜びを感じます。なんだか通じるものがありますね。

そんな先生にとって、一番やりがいを感じる瞬間はどんなときですか?

それはやはり、患者さんに感謝していただくときです。印象に残っているのは20年以上前に治療した患者さんで、心臓が止まりそうになりバイパス手術もできない状態でしたが、一生懸命カテーテル治療をしました。今もその方は通院をしていただいています。貢献できたことを本当にうれしく思います。現在は心臓についてはあまり心配しなくてもよくなっているので、がん検診や胃カメラなど、健康管理のアドバイスをして、健康寿命を全うさせてあげたいですね。

最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

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僕の一番の責務は、患者さんの健康寿命を延ばすことです。健康寿命とは、介護を必要としないで健康で自立した日常生活が送れる期間のことです。日本は長寿大国といわれますが、延ばすべきは「平均寿命」ではなく「健康寿命」だと思います。そのためにはまず、自分の健康状態をよく知ってください。健診を受け、その結果をご自身の「通知表」だと思ってきちんと把握しましょう。無病息災という言葉がありますが、健康自慢の人が、隠れた問題がもとで急に亡くなることもあります。無病よりむしろ一病くらい持っていて、信頼できるかかりつけ医を持ち、時々チェックするほうが安心かもしれません。人の体の構造の大本でもある心臓、血管をチェックすることは、健康寿命の延伸に深く関わっていることを理解していただきたいです。僕もそのために社会的責務をしっかり果たしていきます。

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