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皆川恵子 院長の独自取材記事

めぐみクリニック

(文京区/茗荷谷駅)

最終更新日:2019/08/28

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茗荷谷駅を背にして歩くこと3分。「めぐみクリニック」が見えてくる。閑静な住宅街に位置し、住居共用ビルの一室にあるため気軽に足を踏み入れやすい雰囲気。パステルカラーを随所に取り入れた院内は、間接照明を多用した温かみ溢れる空間だ。「現代社会を生きる人々は複雑な役割をこなすことを強いられています。どんなことでも安心して話していただける空間にしたかったんです」と話すのは、皆川恵子院長。穏やかな笑みを絶やさず、「まずは心を開いていただくことが大切です」と語る皆川先生は、これまでさまざまなバックグラウンドを持つ人たちの心の悩みに真っ向からぶつかってきた。医院のことや診療のことについてなど幅広く話をうかがった。
(取材日2015年2月10日)

「女性の患者さんに安心してほしいから」ドクターとスタッフは全員女性

こちらは、2014年に開院されたそうですね。

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はい、そうです。私は1989年に埼玉医科大学医学部を卒業したのち、神経精神科で研修を開始しました。働き出してすぐに受け持った患者さんの多くが思春期世代の方でした。私自身も徐々に、この世代の方が持つ特有の症状や問題に注目するようになりました。それで、成人診療の傍ら、児童思春期の外来と入院を受け持つようになりました。その後2002年10月からは都内にある女性の外来を行う診療所で精神科・心療内科診療を開始するようになりました。その後もいくつかのクリニックで働く機会に恵まれ、その後2014年に同院を開業しました。

この場所を選んだ理由をお聞かせください。

一つは立地の良さですね。このあたりは学校も多く、ファミリーの方も多いんです。この建物に決めたのは、なんといっても窓が大きかったから。開業するなら、「採光がたっぷりとれるところで」と決めていたんです。都会のビルというのはどうしても光が入りにくく、暗くなりがちですから。それと春になると、当院の窓から桜が見えるんです。「いい場所だなあ」と思ってこの場所に決めました。ビルには幼児教室や手芸教室といった他の施設も入ってますので、回りを気にして来院しづらいという方もそれほど気にすることなく入ってこれるのではないかと思います。開業にあたり、場所について悩むということはあまりなかったように思います。自然とこの場所に決まったという感じでしたね。

こちらはどのような患者さんが多いのですか。

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私が専門としているのが、幼児や児童、および思春期世代の方。それと女性の方です。女性の方の場合、仕事関係に悩まれる20後半〜30代の方や、育児で悩まれる30〜40代の方が多い傾向にあります。男性に関しては、中学生まで診ることにしています。なぜかと言うと、来院される女性の方の中には、同じ待合室で男性と隣り合わせるだけで緊張してしまったり、不安になってしまったりという方もいらっしゃいます。そのため男性の患者さんは中学生まで、ということで一定の線引きをしております。当院には、臨床心理士と看護師、受付スタッフがいるのですが全員女性。女性の方が安心して来院できる環境をつくりたかったんです。

院内にいるときは、常に全神経を患者にそそぐことが大切

診療の際に心がけていることを教えてください。

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とにかく、院内にいるときは「フラットな状態」であることを心がけています。私も人間ですから、プライベートで悩みや問題を抱えることもあります。しかし、それを医院には持ち込まないようにしています。以前こんなことがありました。私が悩みを抱えていた状態で診察に入ったところ、患者さんが何かを察したのでしょう。これまで落ち着いていた症状が一気に悪くなってしまったんです。もちろん私が自分の状態を話したわけではありませんし、いつも通りに診療していたつもりです。しかし、患者さん側はそういった私の状態を見抜いてしまうんですね。私が全力で向き合っていないように感じさせてしまうと、治療がうまくいかなくなることがありますから、私自身の心の平静というものには常日頃から意識するようにしています。

お子さんを診られる場合、どのようなことに気を配っていらっしゃいますか?

実際のお子さんの様子などを伺う際、ご家族のお話だけではわからないこともありますので、実際の様子や行動を見て確認するようにしています。もちろん、ご家族から伺った日々の様子についてのお話も参考にさせていただいていますが、やはりお話だけだとわからない部分もありますので、できる限り同席してもらうようにしていますね。ただ小さいお子さんの場合、どうしても途中で飽きてしまいますので、最初だけ同席してもらい、その後待合室にあるキッズスペースでスタッフと遊んでもらうようにしていますね。あとは母子手帳か小学生以上のお子さんの場合、通知表も持ってきてもらうようにしています。通知表に教室での様子を書いている欄があるんですが、それも大事な情報です。もしかすると、気付かないだけでもっと前からその傾向が見られていたかもしれません。そのため一つの指標として確認するようにしています。

児童の疾患はどのようなものがありますか。

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近年よく聞かれるものの一つに、ADHD(決意欠如・多動性)があります。じっとしていられず、突然走り出したり、注意散漫になったり、自分の順番でなくても勝手に言いたいことを発言するなどの特徴があり集団の中で浮いてしまうことがあります。このような状態で本人もお母さんも周囲から責められ、お母さんは自分の育て方が悪かったのではないかと悩むことがあります。これは生まれ持った脳の気質のようなものであり、本人の特性を知り生活環境を調整したり、特徴を生かしながら適切にふるまう工夫を学んでいくことが必要となります。重症な場合、今では治療薬もありますしね。これはADHDだけに限ったことではありませんが、不要なストレスを抱え込んでしまうのは実に不幸なことですので、そうなる前に「何か変だな」と感じたら来院してほしいと思っています。

女性は心と体が密接に結びついているため、双方からのアプローチが必要

成人女性の場合、どのようなことを心がけていますか?

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私自身も女性ですし、また女性の外来で10年勤務してきた経験もありますので、女性の場合、特に心と体の繋がりが密接であることを実感しています。女性ホルモンは思春期から成人期・更年期にかけて劇的に変化します。それも各年代の節々に変わり目があるんですが、通った人でないとわからないこともありますので、そういったお話も実体験を踏まえてお伝えするようにしていますね。女性の医師だからこそお伝えできることもあると思いますので。そして、そのホルモンバランスの変化に心が影響を受けないはずがないんですね。疲れやすかったり、喉が詰まるような感じがしたりといった身体症状があると内科的疾患であると思いがちですが、心理的疾患であることもよくあります。その逆も当然あります。心と体は切り離しては考えられないものですので、常に心だけが理由とは思わないで、身体の病気が隠れていないか、ケアできているか、確認するようにしています。例えば、月経前になると無性にイライラしたり、わけもなく落ち込んでしまったり。こういった場合、心理的な面にだけ注目するのではなく、体の状態にも目を向けることが大切です。月経周期と心理状態が同調していることがわかれば周囲との付き合い方も見えてくるでしょうし。より専門的な検査や治療が必要ということになれば、それに適した医院への紹介も可能です。

印象に残っている患者さんについてエピソードはありますか?

以前、救急車で思春期の女性が運ばれてきたことがありました。当時、中高生くらいの年齢だったんですが、摂食障害患っている方でした。彼女は拒食症でしたから、自分で食事をとることができずどんどん衰弱してしまっていたんですね。そしてそんな状態でインフルエンザに感染してしまい運ばれたのです。来院時にはDIC(播種性血管内凝固症候群)という重症な症状も起こっており、来院が遅れたら危険な状態でした。最初は治療もなかなかうまく進まなかったのですが、徐々に回復していき、体も少しずつ戻っていきました。現在はすっかり回復しているようで、医師を目指しているとも聞きました。そのお話を聞くと本当によかったなあと思いますね。

最後に読者にメッセージをお願いします。

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自分に適したクリニックというのは、なかなか見つけるのが大変ではないかと思います。やはりまずは一度医院に足を運んでみるのがいいのではないでしょうか。ネットやテレビなどの評価がすべてではありませんし、特にメンタル系の症状は医師との相性がとても重要になります。一度話してみて、「この先生なら話してもよさそうだ」と感じたら通えばよいのではないでしょうか。ドクターショッピングを勧めるわけではありませんが、苦痛を感じながらずっと通い続けるというのはよいことではありませんからね。ご自分に合った、信頼できる医師をまずは見つけてみてください。

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