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河野 吉旭 院長の独自取材記事

こうの歯科医院

(杉並区/高円寺駅)

最終更新日:2024/02/07

河野吉旭院長 こうの歯科医院 main

高円寺駅北口の中通り商店街を進んですぐ、親指を立てた笑顔のイラスト看板が目に入る。「ここに来たら何とかなるんじゃないか」と思ってもらえるように看板をデザインしたという「こうの歯科医院」の河野吉旭(よしあき)院長。イラストのモデルでもある院長は、そのイメージどおりの穏やかな笑顔と時に熱意あふれる説明で、真摯に接してくれる人物だ。大きな窓を設けた明るい診察スペースには3台のユニットがあり、原則予約制のゆったりとした診療スタイルを取っている。セラミックのかぶせ物や詰め物を院内で作るためCAD/CAMシステムも導入。「人にも歯にも優しい治療」に努め、患者との会話を大事にしながら、なるべく削らない方針で治療を行っている。そんな院長に、その診療スタイルやセラミック治療などについて語ってもらった。

(取材日2023年12月8日)

大きな窓から高円寺駅が見下ろせる駅近の歯科医院

こちらに開業するまでの経緯を教えてください。

河野吉旭院長 こうの歯科医院1

日本大学歯学部を卒業後、福島県立医科大学附属病院歯科口腔外科、弘前大学医学部附属病院歯科口腔外科に在籍し、歯科口腔外科から歯科医師をスタートしました。その後、秋田県の無医村の診療所、都内の医療法人など、さまざまな医療機関で経験を積み、40歳という節目が見えてきた頃に、縁あって高円寺に開業する機会に恵まれました。高円寺は親類も住んでいる身近な街で、文化的で、庶民的なところもある面白い街です。ビルの1階にある歯科医院の看板はもともと文字だけでしたが、高円寺っぽさを出そうとイラスト入りのものを掲げるようになりました。院内も、少しでも患者さんの緊張をほぐせるように「診療室らしくない診療室」をテーマにリラックスした雰囲気にしています。診療ルームには高円寺駅北口が見下ろせる大きな窓があり、晴れた日は気持ち良く日差しが入るんですよ。

患者さんは高円寺の方が多いのでしょうか?

そうですね、ご近所にお住まいの方がほとんどです。高齢の方から乳歯が生えそろっていない小さいお子さんまで、どの年齢層も満遍なく来ていただいています。開業当初はインターネットで検索をしてくる方が多かったのですが、今は患者さん同士の紹介、いわゆる昔ながらのクチコミで受診される方が多いです。また以前の職場で診させていただいていた患者さんが、お住まいは茨城県と遠方なのにもかかわらず、僕の開業を聞きつけご夫婦そろってご来院くださったのには感動しました。これまで歯科医師として、一人ひとりの患者さんと向き合ってきたことが間違いではなかったのだと思え、とてもうれしかったです。

先生が診療の際、大事にしているのはどんなことですか?

河野吉旭院長 こうの歯科医院2

第一に、自分が患者さんだったらどのような治療を望むだろうか、そして多くを削らず、いかに抜かずに温存するか、歯周病の進行を抑えて噛むための歯を維持するか、ということを考えます。患者さんのお口の中の状況は千差万別です。「歯だけを診ない、人を診ろ」という考えのもと、体全体の状況や性格、人間性なども含めて、その方に適切な治療法を提案していきたいと思っています。患者さんの希望とすり合わせるためには、会話も重要です。私は人と話すのが大好きなので、診療以外の話がつい盛り上がってしまう恐れがあるのですが(笑)。そうした会話から、中長期的な視点を持って治療方針を立てます。こちらの意見を押しつけないように「こういう形はどうでしょうか?」と提案し、常に「人に優しい」、そして「歯に優しい」治療を提供したいと思っています。

歯を長く温存できるように、「優しい治療」の提供を

歯に優しい治療とはどのようなものでしょうか?

河野吉旭院長 こうの歯科医院3

できる限り歯を削らない「MI(ミニマルインターベンション)」という考えを基本に治療を行っていきます。歯を削る量を少なくするのはもちろん、歯を削る時期を見極めることも重要です。例えば、虫歯は発生場所によっては、健康な部分まで削らなければ虫歯部分を取り除けないケースがあります。虫歯は再発のリスクも大きく、削ることを繰り返すと最終的には喪失してしまいます。ですので、進行しないだろうと予想される場合は、すぐに削らないほうが、結果的にその歯を長く温存することが望めることがあるのです。その際、大切になってくるのが経過をしっかり診ること。当院では、虫歯の進行具合を数値化できる機械を用いて、丁寧にチェックするとともに、患者さんにわかりやすく示すことにも努めています。少しマニアックな機械ですが、説明のためにも必要だと思い、導入しました。

院内にCAD/CAMシステムも導入しているそうですが。

本来、技工所にお願いをして1、2週間かかっていたセラミックの詰め物やかぶせ物の製作を、即日に院内で作れるCAD/CAMシステムを導入しました。お口の中をスキャナーで撮影してコンピューターに取り込み、三次元画像として管理します。これが従来の型採りに該当する工程で、取り込んだ画像から詰め物やかぶせ物を設計して出力し、すぐにセラミックを削り出します。機械は診察室の入り口近くに置いてありますので、ご自身の詰め物やかぶせ物が削り出されていく様子を見ることもできるんですよ

その日のうちに詰め物やかぶせ物が完成するんですね。

河野吉旭院長 こうの歯科医院4

当院の場合は、装着まで早くて1時間ほどです。歯というのは動くので、型採りから2週間くらい後に装着するときつく感じるなどの誤差が出ることがありますが、この方法だと誤差も少なく、装着後の調整も減らせるでしょう。また、治療においての優しさは、「費用面の優しさ」もあると考えています。セラミックの詰め物・かぶせ物は丈夫でしっかり噛めることが望めたり、見た目も自然で長持ちすることが望めるという、とてもバランスの優れた物ですが、保険内診療ではないため治療費がネックになるという方も。良いものでも、治療費が患者さんの過大な負担となるようであれば、普及にはつながりません。しかし、技工所を介さず院内で製作することで、通常のセラミックインレーに比べて治療費を配慮することができるのです。そのメリットも生かし、費用は明確に掲げて患者さんが比較検討しやすいように提案します。

より良い診療を身近に提案できる歯科医院をめざして

専門にされていた歯科口腔外科についてお聞かせください。

河野吉旭院長 こうの歯科医院5

大学病院の歯科口腔外科出身ということもあって、外科処置は得意な分野です。歯科口腔外科は経験を積まないと判断できない症例も多く、技術以前に経験の差が出る分野だと思います。「小さなできものが実はがんではないか」など、経験がないとその可能性自体に気がつかないこともあります。当院には親知らずの抜歯の相談に来られる方も多いですが、「大学病院を紹介されて抜くように言われたが、インターネットで調べたら怖くなって」と来た方もいました。大学病院時代に、歯科医院から紹介されてくる患者さんを対応していた経験もあり、抜歯の必要性などの判断もしていますので、気軽に相談に来てください。

現在、予約制で一回の診療時間をしっかり設けているそうですね。

当院では予約を取っていただき、一回の診察にしっかりと時間を確保して集中して対応します。一つの治療を回数を分けて行うと、治療の結果に影響を与えかねませんし、私自身きちんと区切りをつけて進めていきたいという考えもあります。一連の治療が終わって定期的に診させていただく段階になっても、丁寧にセルフメンテナンスの方法をお伝えしますので、季節ごとか、半年に一度程度の来院で十分と考えています。歯科医師と歯科衛生士は患者さんの歯の健康を守る上では対等なパートナーです。「チームこうの歯科医院」として取り組ませていただけたらありがたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

河野吉旭院長 こうの歯科医院6

まずは何でも気軽に相談してほしいということです。当院の看板の吹き出しには「その悩み、私たちなら解決できるかもしれません」と入っています。その思いは常に変わらず、患者さんからの「何とかなりませんか?」という問いに対して、解決策を考えて提供していくプロセスにやりがいを感じます。「歯科医院に行く」と堅苦しく考えず、お口のこと以外でも不安や疑問があれば何でも気軽に相談してほしいですね。また、当院は「より良い物を身近に」というコンセプトも掲げています。一部ながらセラミック治療が院内で対応可能になったことで、治療費についてもより一層その方向に近づいたように感じます。今後も患者さんのためになる歯科治療とは何か真摯に向き合い、お口の中の健康管理に取り組み、良質の歯科医療を提供していきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

CAD/CAMシステムを用いた治療:セラミックインレー/3万8500円〜
セラミッククラウン/7万1500円~

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