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阿部 剛 院長の独自取材記事

あべクリニック

(相模原市中央区/淵野辺駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR横浜線・淵野辺駅から、鹿沼公園を挟んだ反対側、国道16号線沿いに位置するのが、2012年にリニューアルをした「あべクリニック」。一見、公民館を思わせるような建物の内部には、開放感のある半円型の受付が広がり、南からの陽光を効果的に取り入れている。院長の阿部剛先生は内科を専門とし、各種内視鏡による診断を行えるのが、同院の大きな特徴といえるだろう。リニューアル前までは「阿部外科胃腸科医院」という名称で、阿部先生の父が院長を務め、専門も外科だったという。代替わりと同時に標榜科目が変わった点を、周辺の住民はどう受け止めているのだろうか。郊外の住宅地という立地で、内視鏡をどのように活用していきたいかも含めて、同院の今後の展望を取材した。
(取材日2014年5月14日)

外科医師の父をサポートするための、内科という選択

先生は2代目と伺っていますが、後を継ぐ決意は固かったのでしょうか?

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この場所で生まれ育ち、地域とのつながりもありましたから、「継ぐ」ということは常に意識していて、高校生の頃にはある程度決意を固めていました。もっとも、飛行機に興味があったので、実はパイロットや管制官への憧れもあったのです。しかし、高校の先生に「家業を継承していくことも大切な生き方」と教わり、それがきっかけで迷いが消えたような気がしますね。また、医師を志望する同級生が多かったことも、進路を決める大きな要因でした。

お父さまが外科なのに内科、しかも内視鏡を専門にされた理由は?

父がめざしていたのは、オールラウンダーなホームドクターでした。それなら、自分が内科を勉強すれば、互いにカバーし合えて、治療の幅も広がるのではと思ったのが理由です。それに、かつての外科は1人で手術をすることが多かったのですが、今はチームの時代です。小規模なクリニックでは、外科だけで続けていくのは難しいと思えました。その点内視鏡は、1人でも施術や診断が可能ですし、胃腸を専門にしていた父のサポートもできると考えました。

勤務医を辞め、開業医になる決心をした経緯を教えてください。

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8年前になりますか、母親が亡くなったのが一つのきっかけといえるでしょうね。それからは、勤務医を続けながら週に1日ほど手伝いに来始めました。5年ほど前からは町田市の病院で勤務していましたが、父と相談の上、2012年に正式にクリニックを継承しました。ところが実際に戻ってみると、大きなギャップが待っていました。継承前は外科系が中心でしたので、外科クリニックとして来院される方が思ったより多く、私の出番が限られてしまうことがありました。

内視鏡による早期発見を軸にした一次診療機関として

新たに内科診療を始めたことは、どのように周知していったのでしょう?

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これは偶然なのですが、リニューアルを機に「ここってクリニックだったんだ」と、あらためて気づいた方が少なくありませんでした。16号線沿いにはレストランや一般企業が多く、今までは単なるビルか何かだと思われていたんでしょうね。こうした新規の患者さんには、最初から内科のクリニックというアプローチが可能でした。一方、昔から通院されている方には、以前のやり方を継承しつつ新しいクリニックの特色をお知らせするようにしました。例えば、内視鏡を使えば精密な検査もできますから、病気の早期発見につながるケースがあることなどです。当院で治療することも可能ですし、必要に応じて専門の医師をご紹介する場合もあります。こうした町の一次診療機関としての役割が次第に認知され、地域に理解されていったのだと思っています。

クリニックの特徴というと、どんな点が挙げられますか?

内視鏡による検査・手術が可能なことが最大の特徴ですね。以前の「阿部外科胃腸科医院」に内科が加わったことで、クリニック全体として見ると、父がめざしていたオールラウンダーな診療ができる環境が整い、より詳しい検査が行えるようになったと考えていただければ何よりです。胃腸内視鏡は、経口タイプと、苦痛の少ない経鼻タイプをそろえ、どうしても苦しいという方には鎮静剤を使用したり、大腸内視鏡検査の際には炭酸ガスを使うことで検査後のおなかの張りを減らしたりと、さまざまな選択肢をご用意しています。設備面では、国道沿いに位置していますので駐車スペースはかなり広めに取ってあります。また、院内はオールバリアフリーです。丸みを帯びたやわらかなデザインで、落ち着いた雰囲気があるのではないでしょうか。クリニック名も以前は漢字でしたが、リニューアルを機にひらがな表記にしました。これも親しみやすさを感じてもらうための工夫です。

バリウム検査と内視鏡検査の違いについて教えてください。

バリウム検査はご存じのように、エックス線を体の外側から当てて撮影し診断します。メリットは全体像が把握できることで、体の中で位置や向きがおかしいといった異常が一目で確認できます。デメリットとししては、陰影で判断する分、細かな異常を見落としてしまう可能性があることです。一方の内視鏡は、まさにこの逆。さらに、組織のサンプルを採取できることも大きな特徴ですね。特にがんの疑いがあるときに有用で、生体検査に回して判断します。また、仮にバリウム検査で異常が認められると、内視鏡で再検査する必要があります。二度手間にならないよう最初から内視鏡検査を希望する方も多いのですが、それぞれの検査の特徴を患者さんにお話ししています。

いつまでも患者の目線を保ち続けられる医師でありたい

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

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助けることができなかった患者さんのことは特によく覚えていますね。ある患者さんが、「食欲がない」「食べてもすぐ戻してしまう」といった症状でいらして、内視鏡検査を行ったところ末期の胃がんが発覚。お話を聞いていくと、「何年か前から胃に違和感を感じてはいたが、まさか自分ががんだとは思わなかった」と……。たらればの話はできませんが、もしも違和感を感じた時すぐに検査できていればと思うと、やり切れない気持ちになります。何か気になることがあった時には、まずは検査だけでも一度受けてみるということが、とても大切だと思うんです。

どのようなタイミングで内視鏡検査を受ければいいのでしょう?

内視鏡検査というと、多くの方は、特別なケースで使うものと思われているようです。しかし今は、普通の検査も内視鏡で行う時代です。慢性的な胃もたれや痛みなどがあるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。何といっても直接目で確認しながら診断できますから、バリウム検査とは精度が異なります。また、ピロリ菌の感染やストレスなどから、気づかないうちに胃壁が荒れている場合もあります。特定のタイミングというよりも、気にかかることがあればその時点で検査してみたほうがいいでしょう。早期発見により、治療を最小限に抑える。その要が内視鏡検査だと考えています。その意味では、定期的な検査もお勧めします。異常が何もなかったことを一つの成果だと思っていただければ、うれしいですね。

最後に、今後の目標をお聞かせください。

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大きく3つあります。1つ目は「ホームドクターとして診療の幅を広げていくこと」。特に外科に関する分野を自分なりに対応できるようにしていきたいですね。2つ目は「内視鏡を通じて、全人的なアプローチを心がけること」。木を見て森を見ずといった状況にならないよう、患者さんのライフスタイルやバックグラウンドも考慮したいと考えています。特に内臓疾患は、もたれや痛みといった症状があっても、検査では異常が認められないケースが少なくないのです。そんなとき「異常はありませんので大丈夫です」と言っても、患者さんは納得しないでしょう。隠れた原因を心因的な部分まで含めて、きちんと追っていくことが重要であり必要であると考えます。

3つ目の目標は何ですか?

「患者さんの立場になって考えること」ですね。この間、当院で診察し、専門病院を紹介して回復した患者さんが、涙を流しながらお礼の言葉をかけてくださいました。当院で治療したわけでもないし、医師として当たり前のことをしただけですが、患者さんからすると当院が回復のきっかけになっていたのです。当たり前のことでも、迅速かつ正確に行えば、それだけで存在価値がある。貴重な気づきをもたらしてくれましたので、逆に私が感謝したいぐらいです。これからも患者さん目線を忘れずに、地域に貢献できるクリニックをめざします。

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