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坂元 壽惠 院長の独自取材記事

小児科メイメイくりにっく

(高崎市/高崎駅)

最終更新日:2026/06/04

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく main

ベージュと茶色を基調とした外観に、2階のベランダにはヒツジの置物が置かれたかわいらしい雰囲気の「小児科メイメイくりにっく」。自身も4人の子を持つ院長の坂元壽惠(さかもと・ひさえ)先生が営む小児科クリニックだ。院内に入ると、素足で過ごせる床暖房完備のフロアからは木の温もりを感じるほか、子どもと保護者がリラックスして過ごせる工夫が随所に見られる。「病院に行くというより、『メイメイさんに会いに行こう』と、遊びに行く感覚で来てほしいですね」と、話す坂元院長。診療に加え、周りに相談しにくい子育ての悩みにも、子を持つ母親として親身に寄り添う坂元院長に、診療への思いや大切にしていることを聞いた。

(取材日2026年03月27日)

子どもも保護者も笑顔で帰れるクリニックをめざして

個性的なクリニック名ですが、どのような思いが込められているのですか?

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく1

当院を受診するときに、「病院に行く」というよりも、「メイメイさんに会いに行こう」とか「ヒツジを見に行こう」という気軽な気持ちで来てもらえれば、と思って名づけました。2階にいるヒツジの置物たちは、実は最初から計画していた物ではなかったんですよ。クリニックの建設中に、たまたまあるお宅の屋根にヒツジの置物が乗っているのを見かけました。思い切ってそのお宅を突撃訪問し、どこでヒツジを手に入れたのか教えてもらったんです。昔から思い立ったらすぐ動いてしまう性格で……(笑)。ヒツジの置物をここにも置けることになり、そこからクリニック名をつけました。今では患者さんにも「メイメイさん」と、親しみをもって呼んでいただいています。

子どものどんな症状でも診てもらえるのですか?

はい。小児科は専門を固定せずお子さんの不調は何でも診るので、困ったときにはまずは相談してほしいです。当院で対応できなくても、どの診療科を受診すれば良いのかを一緒に考えることができます。近隣のクリニックや病院とも連携していますから、当院は最初の相談窓口となって、必要に応じて専門的な医療機関をご紹介する形です。患者さんの多くが普通の風邪という中に、ごくまれに重症なお子さんがいらっしゃるというところが、小児を専門に診療している小児科医として気の抜けないところです。そのようなお子さんを見落とすことなく、しかるべき医療機関につなぐこともクリニックの大切な仕事だと思っています。

院内設計にもさまざまなこだわりがあると伺いました。

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく2

父が群馬県出身だったため、私も幼い頃からよくこちらに遊びに来ていました。東京に比べて山や緑の多いこの環境が大好きだったので、クリニックを受診される方たちにも木のぬくもりを感じてほしいと思いました。アルコールなどの消毒液を使用しても問題のない床材を探し、裸足でも過ごせるように床暖房にしました。壁は私が匂いに敏感なこともあって接着剤を使用しない塗り壁にしました。院内で子どもたちが走り回っても大丈夫なように、角があるところは丸いフォルムに加工しています。あえて大型の検査機器などは置かず、本格的な検査が必要なときは大きな病院にお願いするという住み分けにして、お子さんたちが安心できる空間をめざしました。

子どもの便秘や夜尿症に気づき、適切な治療で改善へ

注力されている治療について教えてください。

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく3

便秘症、夜尿症いわゆるおねしょの治療に力を入れています。病院勤務医だったときには、重症の患者さんしか来ないのでわからなかったのですが、開業してみると便秘や夜尿症(おねしょ)で悩むお子さんが予想以上に多かったんです。親御さんも便秘の場合、「週に1回くらいうんちが出ているから普通」と、子どもが便秘だということに気づいていない方もいらっしゃいます。本当に健康であれば、食事をするたびに毎回うんちが出ることもあります。夜尿症も、便秘と深く関係している場合があり、便秘が改善されると夜尿症の改善につながるケースも少なくないです。どちらも病気だという認識がなかったり、もしくは周りに相談しにくい悩みですから、親同士でもあまり話題にしなかったりします。「実は、この件で悩んでいる方は少なくないんですよ」と、お伝えするとほっとした表情を浮かべる親御さんも多くいらっしゃいます。

便秘症の治療では、どのようなことから始めるのですか?

まずは「おなかの掃除をしようね」というところからスタートします。うんちのトラブルは離乳食が始まる頃から起こりやすいんです。直腸に便が入ると、「肛門を開けて便を出せ」という指令が来るはずが、なぜか子どもの場合には「肛門を閉めて」という指令になることも。それで出なくなったうんちがどんどん硬くなって、今度は排便に痛みや苦痛が伴うようになって我慢するという悪循環が始まってしまうんです。ですから、排便は痛い、苦しいという記憶を払拭してあげることが大切。排便日誌を活用して、お母さんにも生活とうんちの関係を把握してもらいます。「水分が少ない日はやっぱり出ていないね」とか「薬を飲み忘れたらダメだったね」と、日記をつけるうちにだんだんわかってきます。それが治療のモチベーションにもなりますし、薬の調整にも役立ちます。

スタッフの皆さんも和気あいあいとされていますね。

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく4

皆、開院当初から10年以上勤めてくれていて、本当にスタッフに恵まれたと思います。待合室の飾りつけは、受付スタッフが季節ごとに全部手作りして入れ替えてくれているんですよ。お子さんが小さいときに好きだった食べ物を覚えていて、そのことから会話が弾んだり。古くからの患者さんは、いつもの顔ぶれということで安心感を抱いてくださることもあるようです。当院は風邪程度であれば親御さんも一緒に診ることができます。子どもの具合が悪いときは親御さんにもうつってしまうことが多いですからね。「大人は内科で」となると、クリニックをはしごするのも難しく、結局ご両親は我慢するということも。そうならないように、当院では親子そろって受診できますし、お子さんにも親御さんにも笑顔で帰ってもらえるように、スタッフと協力しながら明るい雰囲気のクリニックづくりに取り組んでいます。

大きくなってもいつもの場所で診てもらえる安心感を

医師をめざされたきっかけを教えてください。

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく5

家族が闘病していたのをきっかけに、私も子どもの頃から病院に出入りする機会が多くありました。そうした中で仲良くなった看護師さんから「医学部に行ったら自分で何でも決められて楽しいよ」と、言われたことがきっかけです。児童心理を専攻していて教師経験もある母の勧めもあって小児科を選びました。小児科は内科系のあらゆる領域に関係するので、実は範囲はすごく広いんです。

印象深いエピソードはありますか?

病院勤務医時代にNICUで担当した赤ちゃんが、大人になった今でもたまに遊びに来てくれたり、年賀状のやり取りをするような家族ぐるみのお付き合いができるようになったことは、とてもうれしかったですね。「ここに来たら赤ちゃんの頃のことを一から説明しなくてもわかってもらえる」という言葉が印象的でした。毎日子どもの笑顔にふれ、元気をもらって笑いながら仕事ができているので、小児科の医師になって本当に良かったと思っています。

最後に、今後の展望と地域の皆さんへのメッセージをお聞かせください。

坂元壽惠院長 小児科メイメイくりにっく6

例えば、小さい頃から来てくれていた子が大きくなってニキビで悩んでいるのだけれど、皮膚科の予約がなかなか取れないなどと聞くと、「慣れ親しんだここに来てくれれば診るよ」という気持ちになるんです。そして、その子たちが近い将来自分のお子さんを連れて来てくれるような、そんなクリニックをめざしています。お子さんのことで、気になることがあればどんなことでもお気軽にご相談ください。特に初めてのお子さんを育てている親御さんは、お子さんのちょっとした変化で心配になったり悩んでしまうこともあると思うんです。子育て経験者として、そんな親御さんの日常にも寄り添っていきたいと思っています。