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溝口 伸 院長の独自取材記事

みぞぐちクリニック

(八尾市/久宝寺駅)

最終更新日:2021/10/12

溝口伸院長 みぞぐちクリニック main

久宝寺駅そば、マンション内のクリニックモールに「みぞぐちクリニック」はある。内科、小児科、循環器科、そして漢方内科、美容皮膚科の診療を行い、乳幼児から高齢者まで年齢や性別を問わず多くの患者を受け入れている。人との関わりを大切にする溝口伸院長のモットーは、コミュニケーションと諦めない医療。まず聞き役に徹し、悩みをしっかり把握して、はっきりしない症状にもとことん付き合い治療の道を探る。溝口院長は救急現場やフリーランスでの勤務経験も豊富ながら、専門性を極めるよりも総合的に診療を行う道を選び、どんな困りごとにも応えたいという強い想いを持ってきた。誰もが気軽に行きやすいクリニックを、という夢をかたちにしようと開業し、6年。ここまでの詳しい経緯や未来展望を聞いた。

(取材日2019年10月2日)

幅広い手段を提示できるクリニックをつくりたかった

クリニックの診療は多岐にわたっていますし、ご経歴の幅も広いですね。

溝口伸院長 みぞぐちクリニック1

1995年に鳥取大学を卒業した当時は、教授の影響もあり脳神経外科に進む予定でした。ですが、その前にもう少し医師としてスキルを身につけたいと思い、当直や救急の多い徳洲会病院で勤務しました。ハードな2、3年を過ごした後に循環器科の先生と知り合い、今度は7、8年ほど心臓カテーテルなどを手がけました。その頃から徐々に「専門家とは違ったかたちで医療に携わりたい」と感じるようになり、いったん循環器科から離れ、総合医療の道へ。尼崎のクリニックで在宅医療や外来を手がけたり、フリーランスの医師として複数の病院に通ったり。そうした経験から「人間全体を診る医師になりたい」という気持ちがより高まりました。プライマリフィジシャン、つまり家族のかかりつけ医のような存在ですね。

医師をめざされたきっかけを教えてください。

母がなぜか昔から「医者になりなさい」と言っていたんですよ。当の私は野球少年でろくに勉強もせず、高校での成績などは下から数えたほうが早いくらいでした。ところが卒業式の日に恩師に「絶対に医者になれ」と声をかけられまして、改めて意識し始めました。今思えばそれでスイッチが入ったというか取り戻したというか、それはそれは勉強して2年浪人したのち医学部に入りました。

患者さんからのご相談は、どのようなものが多いですか?

溝口伸院長 みぞぐちクリニック2

赤ちゃんから幼児期は発熱が多いですね。小学校高学年くらいからはメンタルを含んだ不調が見え出すこともある。そして、30~50代からの不定愁訴。何となくだるい、時々めまいがする、などはっきりしない症状です。よくお話を聞き、じゃあこれかな、この検査をしてみよう、そのうち患者さんが本当に気になることは実は他にあった、ということも会話から出てくることがあります。何でも話してもらえるような雰囲気をつくりながら、諦めずに不調と向き合うこと、それを大切にしています。

漢方も扱われていますね。

西洋医学の隙間を埋める、教科書に見つからない病に対応する、という位置づけで漢方は役立っています。実際に興味を持たれて来る方も多いですし、肌荒れや女性の更年期障害にもお勧めしています。ただ、医師も薬も神ではないので、やはり一番は患者さんの治癒力が頼り。私が医師としてできるのは、知識と経験と手段を持てるだけ持って、一生懸命やること。例えば医師が「わからない」「できない」と言ったら患者さんは絶望してしまうでしょう。「こういう手もあるしこういう手もある、任せてください」と言えることが患者さんの希望につながり、それが治癒力に結びつくこともあるかもしれない。漢方薬も当クリニックでは手段の一つですね。

はっきりしない症状にもとことん付き合う

不定愁訴について、もう少し詳しく教えてください。

溝口伸院長 みぞぐちクリニック3

疲れが取れない、頭痛が頻繁に起こる、いらいらする、眠れないなど、原因のはっきりしない不調のことをいいます。このところ、これを訴える患者さんが非常に多いと感じますね。私の経験上、経過観察で症状が軽くなることも多いのですが、隠れた病気を見逃していないかに神経を使います。場合によっては大きな病院の力を借りて検査してもらうこともありますし、しっかりと観察して一生懸命調べますね。患者さんのほうでも「わからない」「異常はない」で終わってしまうのではないかと気にされているのがよくわかります。私を水先案内人だと思っていただいてご相談くだされば、最後にすっきりした気持ちで帰ってもらえるようにご対応させてもらいます。

患者さんを断らないという想いは、いつから?

徳洲会病院に勤めていた時の影響が大きいかもしれません。救急患者は断らないという体制が当たり前で、しっかり叩き込んでもらったんです。3人の患者さんを同時に目の前にしても、何とかして診て助けたい、病室を開ける、そのことに全力が注がれていました。だから、自然といつでもそうありたいと思うようになっていったと思います。そうしたやり方に医師としてのやりがいを感じますし、これからも患者さんには「とりあえず診てみましょう」と向き合うことから始めたいと思っています。より専門的な病院のほうがよければ紹介もできます。

開業の際にこだわったことはありますか?

溝口伸院長 みぞぐちクリニック4

実はフリーランスの医師として勤務をしていた頃、このままのスタイルでもいいかな、とも考えていたんですよ。でも、やっていくうちにやっぱり自分のスタイルも思い描くようになっていました。ちょっとおしゃれにしたいとか、消毒のにおいよりも癒やしを感じられる空間にしたいとか、子どもたちに「あの先生のところは怖くないね」と言ってもらえたらいいな、とか。待合室のソファーも、温かみのある色合いで座り心地が良いものにこだわったんです。私自身病院が苦手だったので、実体験から病院のイメージを変えたかったのかもしれません。

診療科目には、美容皮膚科もありますね。

そうなんです。当クリニックでは自由診療の美容皮膚科もやっています。遠方からわざわざそのために来てくださる方もいらっしゃいますし、病気の治療の流れで「こんなこともやっているのね」とお越しになる方もありますね。限られた時間しか診療していないのですが、けっこう需要がありますよ。美容皮膚科の施術についてもすべて医師である私が行っております。エステやサロンなどで美容の相談を受けつけているところもありますが、かかりつけ先で一緒に相談できるというのは大きなメリットなのではないでしょうか。

患者と医師の間に必要とされるコミュニケーション

おしゃべりが好きだと伺いました。

溝口伸院長 みぞぐちクリニック5

人と話すことが好きですね。この仕事の面白いところでもあると思っています。もしこの先の未来でAIが医療の現場に台頭してきて診断するようになったとしても、やっぱり人対人で話すことの重要性は変わらないでしょう。その人やその人の状態を見て、言葉を選んで話す、それで満足していただけることってあると思うんです。中には診てもらっただけで安心した、と快方に向かうことさえあるんですよ。学生の頃からにぎやかにすることが好きでしたので、患者さんとの他愛のない会話も楽しませてもらっています。

人とのつながりを大切に考えているのですね。

私自身、教授や仲間に恵まれ、周りに動かしてもらって、今の医師生活があるなと実感しています。すべて人との縁です。脳神経外科、循環器科、一般内科、在宅医療と学ばせてもらったことによってやりたい方向性が固まり、開業できた。この場所やスタッフとの出会いもありがたい巡り合わせでした。患者さんにいただいた言葉の数々も、私の立ち返るべき原点を思い出させてくれたり、価値観に影響を与えてくれたりしています。

この八尾市にはもともと縁が?

溝口伸院長 みぞぐちクリニック6

開業するまでまったくありませんでした。八尾市の中でも特にこの辺りは今とても人気があるようで、開業当時から比べるとぐっと人口が増えています。クリニックの場所がマンション内にあるということもありますが、若いご家族が多い印象ですね。開業地を決める時、予定外にたまたま吸い寄せられるように伺って運命的に決まったんです。

クリニックの未来展望を教えてください。

クリニックの形態としては、診療科目や設備などある程度完成形になってきていると思っています。これからは、待ち時間を減らすとか診察の満足度を上げるとか、現状プラスのことをやっていかなくてはなりません。いずれ地域からご要望がありそうなら、在宅医療も考えたいですね。昔のお医者さんのように、患者さんに「診てくれる?」と言われたら、いつでも「OK」と言える存在でありたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみのケア/2万5000円(税抜)~

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