太田 雄士 院長の独自取材記事
みこころ総合歯科
(足立区/竹ノ塚駅)
最終更新日:2026/10/14
東武伊勢崎線・竹ノ塚駅の東口から5分ほど歩くと、鮮やかなミントグリーンの外観が印象的な「みこころ総合歯科」が見えてくる。リニューアルしたばかりの清潔感のある院内は、自然の光が差し込む明るい空間が広がる。プライバシーに配慮されたゆとりあるユニットで気兼ねなく診療を受けることができることが特長だ。院長を務める太田雄士先生は、経験豊富なベテランの歯科医師で、子どもから高齢者まで幅広い年代の多様な診療に対応する。とりわけ予防歯科に注力しており、太田院長と歯科衛生士が協力して、患者に合わせたセルフケアの細やかなアドバイスを行っている。「アットホームな歯科であり続けたい」と優しい笑顔で語る太田院長に、同院の診療についてじっくりと話を聞いた。
(取材日2026年9月15日)
痛みに配慮した治療からメンテナンスまで幅広く対応
2026年7月に院長に就任されたそうですね。経緯についてお聞かせいただけますか?

こちらと同じ法人の歯科医院の診療に従事する中で、声をかけていただいたことが継承のきっかけです。当院は2~3歳ぐらいのお子さんから80代後半の方まで通院していただいていますので、これまでどおり幅広い診療に対応しながら、地域の方が気軽に足を運ぶことができるクリニックにしていきたいですね。院長に就任する1年ほど前から当院の診療に携わってきて少し気がかりなのは、我慢できない歯の痛みを訴えて駆け込んでくる方が一定数いらっしゃること。やはり「歯医者は歯が痛くなってから行く場所」というイメージがあるのかもしれません。今後の目標としては、ご自分の歯を残す重要性を患者さんにお伝えしながら、予防歯科にも注力していきたいと考えています。
太田先生が診療で大切にしている点は何でしょうか?
まずは患者さんの痛みを癒やしたいという思いが強いですね。できるだけ早く痛みを取り除けるように努力していますし、帰宅後もつらい思いをしないように、症状に応じてお薬を出すようにしています。「また痛みが出た時は、いつでも来てください」といった、患者さんが安心できる言葉がけも心がけています。それに、患者さんが気さくに話せるような雰囲気づくりを意識していますね。例えば、骨粗しょう症の治療薬が抜歯などの治療に影響することがありますので、事前に問診票を書いていただきますが、持病や現在飲んでいるお薬のことなど、問診票に書ききれなかったことが何げない会話の中で出てくることがあります。患者さんが緊張しないよう、笑顔で接することを心がけています。
歯のケアについて、クリニックで行っている取り組みを教えてください。

ご家庭で行う歯磨きは、時間をかけて丁寧に行うことに加え、正しい歯ブラシの動かし方も重要になってきます。歯磨きが自己流になってしまうと、歯の汚れが十分に落とせない部分が出てしまいますから、当院では歯科衛生士が模型を使って正しい歯ブラシの当て方についてアドバイスを行います。また、「どんなケア用品を使っていいのかわからない」と迷われることもあると思います。当院では、患者さんのお口の状態に合った歯ブラシや歯磨き粉の種類にも気を配ります。具体的には、患者さんの歯茎に炎症がある場合は、それに合った歯磨き粉の他、歯に汚れが付きにくくなるように洗口剤をご紹介します。そして患者さんの口腔内の状況を見極めながら、私と歯科衛生士が連携して通院サイクルの計画を立てるようにしています。
治療が終わってからが本当のスタート
太田先生が予防歯科を重視するようになった背景についてお伺いします。

私が長年にわたり歯科の診療を続ける中で、「痛みさえ取れればいい」といった感じで、治療が一旦済んでしまうと通院が途絶えてしまう方を見てきました。数年後に再び痛みが出て受診した時には口の中の環境がさらに悪くなっている恐れもあります。あくまで歯の治療は口腔内の環境を維持していくための準備段階。定期的に歯のメンテナンスをしていく中で、歯のトラブルを早期に発見していくことが大切です。虫歯や歯周病が進行してしまうと、どうしても大がかりな治療が必要になってしまいますから、患者さんご本人がつらい思いをするだけでなく、歯を失うリスクが高くなってしまいます。「治療が終了した段階でようやくケアがスタートする」という意識を持っていただきたいですね。
歯を失うことのリスクについて詳しく教えてください。
1本ぐらいなら歯がなくなっても大丈夫と思われるかもしれませんが、そうではありません。歯が失われた途端、抜けた歯を補うために両側の歯に負担がかかり、後ろの歯も倒れてきます。このように歯が動くことによって、噛み合わせのバランスが大きく崩れると、これまでどおりの食事が難しくなり、生活の質も大幅に低下してしまいます。たしかに、義歯(入れ歯)という方法もありますが、義歯を支える歯に過剰な力が入ることで痛みが生じやすくなります。また、歯の隙間が広くなることで、通常の歯磨きだけでは取り除けない汚れがたまるなど、メンテナンスすること自体が難しくなってしまうのです。歯周病が悪化し、歯を支えている骨や歯茎にもダメージが出てしまいます。
歯の下にある歯茎や骨も軽視できない存在なのですね。

勘違いされる方も多いのですが、歯を支えているのは歯茎ではなく、その下にある骨です。歯茎は汚れや細菌を防御する役割を果たします。いわば、骨を守るための第一関門ですね。歯茎が炎症を起こす歯周病は、最終的には歯を支える骨が溶けてしまう恐ろしい病気です。骨の支えがなくなり、抜けてしまった歯は残念ながら取り戻すことができません。ですので、当院では歯を失ってからでは遅いこと、それを防ぐための方法を丁寧にご説明するようにしています。もちろん毎日の歯磨きを大事にしてほしいという点も必ず伝えるようにしています。年齢を重ねても患者さんがご自分の歯で食事ができるようにフォローすることも歯科医師としての務めだと考えています。
地域のかかりつけとして、患者に寄り添う診療を大切に
お忙しい毎日の中で、リフレッシュ方法はありますか?

最近は休日を取ることが難しいのですが、もともと機械いじりが好きなので、アンティークの古い時計を取り寄せて、きれいに使える状態にするのが気分転換になっています。身に付けている腕時計は、私が生まれた年に製造されたゼンマイ式の物で、私が中まで磨いてメンテナンスした物なんです。父親もDIYが好きだったので、父親譲りなのでしょうね。手先を動かすこと、物をきれいにすることが好きなのは、今の仕事に通じる部分があると感じます。以前、家を整理していた時に小学生時代の卒業文集が出てきて、何が書いてあるのだろうと思って見てみたら、将来の夢の欄に「歯科医師になる」と書いてあって。自分でもまったく覚えていなかったので、びっくりしました(笑)。
太田先生の歯科医師としてのモットーを教えてください。
私の母校の理念である「人間性豊かな歯科医師」という言葉を今も大切にしていて、患者さんが安心して通院できるようにコミュニケーションをとっていくことは常に頭に入れています。良い意味で歯科医師らしくないといいますか、フレンドリーに接することで患者さんが心を開いてくれて、さまざまな悩み事を話すことができるようになるのではと考えています。患者さんが何でも噛めて、おいしく食事を楽しめるようになることが私のやりがいになります。もちろん噛むという機能面も大切ですし、歯がきれいになれば見た目にも影響がありますので、明るい気持ちで日常生活を送ることにもつながるでしょう。患者さんが少しでもほっとした気持ちで帰っていただけるクリニックでありたいと思っています。
今後、地域にとってどんなクリニックでありたいとお考えですか?

地域の方々が気軽に歯について相談できると感じていただけるよう、患者さんに寄り添うアットホームな歯科であり続けたいと考えています。患者さんのお話を丁寧にお聞きし、気になっていることや言いづらいことも自然と話してもらえる雰囲気を大切にしています。歯を失って後悔する方が1人でも減るように、年齢に関係なく早いうちからご自分の歯をメンテナンスする意識を高めるための啓発を行っていきたいと考えています。ライフスタイルに合った効果的な歯のケアについて、プロの視点からお伝えいたしますので遠慮なく何でも質問してください。それに、気になることがあれば我慢せずに早めに歯科を頼っていただきたいですね。歯のトラブルの早期発見・早期治療が大切な歯を守る一番の近道です。

