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嶋倉 史剛 院長の独自取材記事

あらやしき歯科医院

(藤沢市/鵠沼駅)

最終更新日:2021/10/12

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院 main

鵠沼駅から徒歩5分、閑静な住宅街の中で診療を行っている「あらやしき歯科医院」は、噛み合わせ治療を専門にしている歯科医院。口腔の細菌コントロールと噛み合わせ治療の2つにより根本的な治療をめざすというのが嶋倉史剛院長の診療方針だ。一方、すでに歯を失ってしまった場合の回復法として、ほかの健康な歯を傷めずに噛める入れ歯・テレスコープ義歯を推奨している。地域を超えて他県や海外の患者からも訪れているという同院。嶋倉院長に、噛み合わせ治療に注目した経緯や各治療法のメリットなどを語ってもらった。

(取材日2018年12月21日)

咬合治療とドイツ発祥の入れ歯に特化した歯科医院

こちらはどんな患者さんが多いのですか?

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院1

住宅街の中にあるので近隣の方もいらっしゃいますが、遠方からわざわざ足を運んでくださる患者さんもたくさんいます。当院は、生涯にわたって健康な口腔を維持していく歯科医療を提供することをめざしていますが、その実現のためには保険診療にこだわりません。「その場しのぎの治療でいいから、保険適用でできる範囲に抑えて」という方針を良しとしない、ということです。私たちのこうした考えに納得し、本当に良い治療だと思ってくださっている方が、距離に関係なく熱心に通院してくださっているのだと思います。実際、神奈川県内はもちろん、静岡県や埼玉県、さらには海外にお住まいの方もいらっしゃっています。年代層でいえば入れ歯で困って訪れる60~70代の患者さんが中心ですが、噛み合わせのトラブルに悩む30代前後の方も結構います。

どのような治療を求めて遠方から訪れるのでしょう?

専門としている噛み合わせ治療や、金属バネを使わないはめ込み式の入れ歯であるテレスコープ義歯を求めていらっしゃる方がほとんどです。当院では、歯が残っている方、残念ながら歯を失ってしまった方、どちらにも対応するため、その2つを治療の柱にしています。歯が残っていて虫歯や歯周病を治したい方には噛み合わせ治療をお勧めし、治療が終わって口腔を良い環境に戻したら予防のため定期的なメンテナンスに通っていただきます。そして、すでに歯を失ってしまっている場合は、身体的な負担が少なくしっかり噛めるように入れ歯をお作りして、できるだけ快適に噛む機能の回復を図っていきます。

噛み合わせ治療を専門としている理由をお聞かせください。

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院2

健康な口腔環境を保っていくためには、虫歯や歯周病の根本原因を解決しなければなりませんが、噛み合わせのトラブルはその根本原因の一つになるからです。噛み合わせに問題があると、歯の一部分に強い力がかかり、歯の「欠け」や「すり減り」などが生じます。その、欠けた部分、すり減った部分に細菌が付着することで、虫歯になりやすくなってしまうのです。虫歯や歯周病というとミュータンス菌などの細菌ばかり注目されますが、根本的な解決には、口腔内の細菌を抑えるだけでなく、必要に応じて噛み合わせのバランスを整えることが欠かせません。噛み合わせの調整は全顎的な治療なので、「虫歯を削る」などといった患部だけに施す治療に比べて長期の通院が必要になることも多いのですが、長い目で見ると良い結果につながると考えています。

虫歯・歯周病の根本的解決のため予防にも注力

先ほどお話のあった、テレスコープ義歯について教えてください。

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院3

いくつか種類がありますが、金属バネがない部分入れ歯です。なので、一般的な保険適用の入れ歯のように、失った歯の隣にある健康な歯に金属バネをひっかけて負担をかけることがありません。金属バネがないため、審美性にも優れています。装着感はしっかりしていて違和感が少なく、硬い物を噛むのにも適していると思います。ドイツ発祥の入れ歯で、ドイツで長く愛されているのは、向こうの硬いパンや肉料理でもしっかり食べられることが大きな理由の一つになっているそうです。また、一般的な義歯は将来的に作り直す必要がありますが、テレスコープ義歯の場合は修理しながら長期間の使用が可能なこともメリットでしょう。一般的な入れ歯でもインプラントでもない、さまざまな利点のある第3の選択肢として推奨しています。

予防にも力を入れているそうですね。

はい。「細菌感染」と「噛む力のバランス」の両方を解決することが虫歯や歯周病の根本的な治療につながると考えるからです。本来はどちらも欠かせませんが、予防だけで通っていらっしゃる患者さんも大勢います。もちろん、当院の診療方針は十分にご理解いただき、予防だけでなく噛み合わせも重要とわかってはいます。しかし、費用の都合でなかなかすぐには踏み切れないという場合、細菌感染だけでもコントロールしようと通ってくださっているのです。噛み合わせの不具合で特定の歯に負荷がかかっている状態は、いわば地震が起こっているようなもの。そこに、細菌感染という火事が同時に起こると、被害が大きくなってしまいます。地震対策はおいおいやるとして、せめて火事だけでも防いでおこう、という理屈です。

歯周病科のご出身と伺いましたが、噛み合わせに興味を持たれた理由は?

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院4

もともとは補綴に興味を持っていたのですが、まずは歯の土台をしっかりさせることから学ぼうと思って歯周病科に所属することを決めました。歯周病科では、歯周病の原因になる細菌をメインに学びますが、診療を続けるうちに噛み合わせの大切さに気づいたんです。それで、稲葉繁先生が代表を務めるスタディーグループに入り、勉強会などに積極的に参加して、咬合について徹底的に学びました。そして今現在も稲葉先生が実際に治療している臨床現場を見学するなど、引き続き多くのことを学ばせていただいています。

歯は自分で守るという意識を持たせるため説明を徹底

診療にあたって心がけていることはありますか?

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院5

患者さんに自身の口腔の現状を把握していただくこと、そして、当院の治療内容や診療方針をしっかり理解していただくことを重視しています。それは、現状を知り、治療や方針に納得することによって、自分の意思で口腔の健康を守りたいと思ってもらうことが大切だからです。結局のところ、虫歯や歯周病の原因は患者さんの生活の中にあり、当院で治療しても患者さん自身の生活を見直さなければまたすぐに悪くなってしまいます。だからこそ、「歯科医院に行けば治してくれる」ではなく、「一緒に治していくんだ」「良い状態を維持するのは自分なんだ」という意識を持っていただかなければなりません。特に、治療期間が長期になることの多い噛み合わせ治療では、一緒に治すという自覚なしにはなかなか続かないと思います。

患者さんに理解してもらうために工夫していることがあれば教えてください。

初診時に状態を確認したら、次回は1時間のカウンセリングを予約いただいて丁寧に繰り返しご説明するのが当院のスタイル。カウンセリングでは、専用のカウンセリングルームでお口の現状や治療方針、費用、期間などについて徹底的にお話ししますが、患者さんごとに撮影した口腔内画像や症例写真などを盛り込んだ資料をお作りし、画面をお見せしながら説明するなど、理解しやすいようビジュアルを多用しています。すべてを丁寧にお伝えしようと思うと、患者さんごとにだいたい100ページ以上の資料になりますね。毎回の診療時にも、今日はどういう治療をなぜするのか、お伝えしています。その日に何をするのかわかっているのといないのとでは、患者さんの治療に対するモチベーションも違ってくるからです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

嶋倉史剛院長 あらやしき歯科医院6

食べる楽しみというのは、人間にとって非常に大きなもの。人生を謳歌するためにも、口腔内の健康はご自分で守っていく意識を持っていただきたいですね。口腔内にトラブルを抱えてしまっても、歯を失う前ならトラブルを根本的に解決してより良い状態を長く維持できるように、また歯を失ってしまった人は噛む機能を取り戻せるように、一人ひとりに合わせた治療をご提案していきたいと思います。診療にあたっては、「なぜ頻繁に通院が必要なのか?」「なぜ長く通院を継続しなければならないのか?」と疑問を抱くことのないよう、当院では、患者さんのお口の中で現在何が起きているのか、その原因は何で、解決するために必要なことは何かなどを明確にご説明します。これまでの歯科診療に納得していない方も、ぜひ来院していただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ドイツ式入れ歯のテレスコープ義歯を用いた治療/120万円~(治療計画によって異なる)、歯列矯正/109万円~

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