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稲岡 孝敏 院長の独自取材記事

いなおか耳鼻咽喉科

(寝屋川市/寝屋川市駅)

最終更新日:2026/06/09

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科 main

寝屋川市郊外、第2京阪道路沿いの商業施設のそばにある「いなおか耳鼻咽喉科」。稲岡孝敏院長は地元・寝屋川で育ち、大規模病院で頭頸部外科などの経験を積んできた。患者一人ひとりと丁寧に向き合い、一度の受診で適切に見通しを立てる診察を重視。内視鏡で患部の画像をモニターに映し出し、言葉だけでは伝わりにくい耳や鼻の状態を、大人にも子どもにもわかりやすく説明する体制を整えている。さらに、臨床心理士と連携した子どもの発達相談も行っているのは、耳鼻咽喉科としてはめずらしい強みだ。耳鼻咽喉科疾患への対処に加え、心や成長の悩みまで寄り添う稲岡院長に、開院から10年以上がたった現在の同院について聞いた。

(取材日2026年4月30日)

患者が理解しやすいよう、「見える診察」に尽力

オレンジ色を基調とした明るく開放的なクリニックですね。

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科1

ありがとうございます。当院は小さなお子さんからご高齢の方まで、どなたでも気兼ねなくお越しいただける場所でありたいと考えています。そのため、院内はバリアフリー設計で、ベビーカーや車いすのまま診察室までスムーズに入っていただけるようにしました。開院当初は患者さんの半数以上が中学生以下でしたが、10年以上たった今は、当時1歳で来院した子が中学生になるなど、皆さんの成長を一緒に見守らせてもらっている感覚です。来院してくださる患者さんが増えたことに合わせて受付カウンターを広げ、自動精算機も導入しました。お子さん連れやお仕事帰りの方に、少しでもスムーズにお帰りいただけるような工夫を重ねています。以前のように本やおもちゃを置くのは難しくなりましたが、モニターで映像を流すなど、待ち時間を少しでも穏やかに過ごせるよう配慮しています。

診察の際は、患者さん自身が耳や鼻の中を見ることができると伺いました。

顕微鏡やファイバースコープという内視鏡の画像をモニターに映し出し、患者さんご自身で耳、鼻、喉の中を見ていただくようにしています。通常では見ることのできない自分の体の内側をモニターでしっかり確認することで、患者さん自身が状態を理解し納得して治療に臨むことができます。私としても、同じ場所を撮影して「快方に向かっていますね」とか「前回に比べて悪くなっているので薬を変えましょう」など患者さんが理解しやすい形で説明することができます。良くなっていることが目で見てわかれば、完治をめざして通院しようという意識にもつながります。大学院生だった頃、お手伝いさせてもらっていたクリニックの先生がこのスタイルで診療されていたんです。その時に、これはすごく良いやり方だな、と思いました。

お子さんに対して心がけていらっしゃることはありますか?

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科2

頑張って診察を受けてくれたお子さんには、「頑張ったね」と声をかけて褒めるようにしています。それを繰り返すうちに慣れてきて、初めの頃は嫌がって動いたり泣いたりすることがあっても、どっしりと構えて自分から進んで診察を受けられるようになったりするんです。子どもってすごいな、成長しているんだな、と感動しますね。私は小さなお子さんに対しても、子ども扱いするのではなく一人の人として接するようにしています。そういった私の接し方からお子さんも何かを感じてくれるのかもしれません。

新型コロナウイルス流行を経て、院内感染予防を徹底

感染症の拡大を経て、診療方針はどのように変化しましたか?

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科3

大きな変化は、誰もが不安なく通えるような環境づくりを徹底した点です。院内感染を防ぐため、熱がある方とない方の動線を分け、中待合とは別に診察をお待ちいただける部屋を用意しています。お忙しい親御さんや患者さんの負担を考え、1回の受診で適切に診断をつけ、通院回数がなるべく少なく済むよう意識。例えば、症状を見極めた上で1週間分のお薬を出すなど、何度も足を運ぶ手間を減らす工夫をしています。自動精算機の導入なども含め、不安を一つずつ取り除いていくことが、患者さんとの信頼関係を深めると信じています。

どのような悩みで来られる患者さんが多いですか?

アレルギー性鼻炎や中耳炎、風邪といった一般的な症状に加え、最近はめまいや、ご家族から指摘された「いびき」の相談も増えています。特に睡眠時無呼吸症候群は、将来的に高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を招く恐れがあるため、早めの対応をお勧めしています。当院では自宅でできる簡易検査機器を導入し、必要に応じて専門病院とも連携しながら検査や治療を進めています。また、予約が取りにくい時間帯があるという課題を解決するため、土曜日に医師2人体制での診察を始めました。患者さんの待ち時間を減らしつつ、一人ひとりの診察の質を決して落とさない。バランスを常に追求しながら、地域の皆さんの健やかな生活を支えていきたいと考えています。

子どもの発達相談の窓口も設けていらっしゃいますね。

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科4

乳幼児検診で言葉の発達がゆっくりめであることを指摘され、経過観察になるお子さんがいますが、どうすればいいのか不安になる親御さんは少なくありません。また、園や学校で言葉の少なさやコミュニケーションの難しさが目立つようになり、対応に追われる方もあります。そんな悩みに少しでも応えたいと思っています。言葉の遅れの原因の一つとして、耳がよく聞こえていないことや口や喉の形態異常がありますので、当院ではまず聴力検査などで異常がないかを確認・診断します。特に異常が見られない場合、言葉の発達を促すための工夫について、お子さんお一人お一人の様子を確認した上で臨床心理士が助言しています。また、必要とご希望によってはお子さんの力を引き出せるよう、土曜日に完全予約制でプレイセラピーを行っています。

子どもから高齢者まで地域のためにできることを

日々の診療でお忙しい中でも、譲れないと思っている診療のポイントは何ですか?

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科5

患者さんが増えても、診察を「流れ作業」にしないことが私の信念です。耳鼻咽喉科の病気は目の見えないところで起こっているため、ファイバースコープなど活用して原因を徹底的に特定することにこだわっています。患者さんが「何の薬かわからないまま飲む」という状況をなくし、モニターの画像をいっしょに見ながら根拠をお示しして、納得していただける診療を大切にしています。診察の質を維持するため、状況によっては予約を制限させていただくこともありますが、できるだけ丁寧に診察し、適切な診断とわかりやすい説明を行う時間を確保するためです。お忙しい中でも「一度の受診でしっかり原因を知りたい」「医師の説明をしっかり聞き、納得して治療を受けたい」という方のお力になれればうれしいですね。

スタッフさんの連携も良いと聞きましたが、どのようなことを大切にされていますか?

「自分や自分の家族が通いたくなるクリニック」がスタッフ共通の合言葉です。何よりうれしいのは、スタッフが子どもの患者さんの成長を自分のことのように喜んでくれること。お母さんに抱っこされていた子が、数年ぶりに1人で診察室に入ってきたことがありました。それを見てスタッフが「あんなに小さかった子が、もう立派なお兄ちゃんですね」と笑顔で話しかけてくれた時は、地域で診療を続けてきた重みを実感しましたね。受付での何げない会話や不安そうな表情も私に共有してくれるため、より背景を理解した診察が可能になります。また、誰かが欠けても全員でカバーできるよう、受付から診察補助まで全業務を共有していることも、当院の強みです。温かい目配りができるチームのおかげで、私も診察に集中できています。

小さな子どもを持つ親御さんやご年配の方にメッセージをお願いします。

稲岡孝敏院長 いなおか耳鼻咽喉科6

お子さんの不調で、小児科と耳鼻咽喉科のどちらに行くべきか迷われたら「鼻」の症状を目安にしてください。鼻水や鼻詰まりが気になるようなら耳鼻咽喉科へ、咳だけなら小児科といった具合ですが、判断が難しければどちらでも対応可能ですので気軽にご相談ください。また、いびきは将来的に高血圧症や糖尿病などの生活習慣病を招く恐れがあります。ご本人が無自覚でも、周囲から「呼吸が止まっている」と指摘されたら、将来の健康維持のために早めの検査をお勧めします。当院は「仕事や育児で忙しいので、通院回数をなるべく減らしたい」「子どもを連れていても、待ち時間や会計をスムーズに済ませたい」という方に寄り添える場所でありたいと願っています。納得感のある説明と誠実な対応で、地域の皆さまが困った時に真っ先に思い出していただける「最初の窓口」として、これからも努力を続けてまいります。