根木 陽一郎 院長の独自取材記事
ねぎ整形外科・リウマチクリニック
(枚方市/牧野駅)
最終更新日:2026/05/15
枚方市、枚方高槻線沿いの薬局を併設する医療モールの一角にある「ねぎ整形外科・リウマチクリニック」。根木陽一郎院長が、大阪医科薬科大学卒業後、大学病院や総合病院の整形外科でさまざまな手術やリウマチ、骨粗しょう症治療の経験を積み、2014年に開業した。以来、地域の人々が抱える体の痛みや不調に寄り添い、診療を続けている。院内にリハビリテーション用のスペースを持ち、理学療法士と作業療法士が常駐。医師・看護師・リハビリの専門家それぞれが専門性を生かしながら、チーム医療を行っている。新しい医療情報や治療法、医療機器に関する情報収集はもちろん、他の診療科の勉強会にも積極的に参加し、患者のために必要な知識の吸収に熱意を燃やす根木院長に、診療姿勢やクリニックの強みについて、話を聞いた。
(取材日2026年4月14日)
自治体と連携し、骨粗しょう症の検査・治療に注力
枚方市招提平野町で開業された理由を教えてください。

当クリニックはこの地で開業して13年目になります。もともと私が枚方市に住んでいたということもあり、この界隈はなじみ深い地域です。整形外科・リウマチに専門性が高いという当クリニックの性質もあり、訪れる患者さんの多くは、肩凝りや腰痛、膝の痛みなどで訪れるご高齢の方です。また、付近には新興住宅地があり、小・中・高校に加えて大学などもあるため、それぞれの学校・大学でのスポーツ活動で体を痛めた若い方の来院もあります。枚方市は関西医科大学附属病院や星ヶ丘医療センター、市立ひらかた病院、佐藤病院などの総合病院やクリニックが多く、医療の充実した地域です。当クリニックも専門性を打ち出しながら、近隣の病院やクリニックとの連携を図っています。
2026年4月から枚方市が自治体として骨粗しょう症の検査を始めましたね。
はい。女性を対象に、40代から検査を受けられる体制が整いました。お住まいの近くのかかりつけのクリニックで、これまでと比べて費用負担少なく検査を受けることができるようになったため、ぜひ市民の皆さんには受けていただきたいと思います。骨密度検査はDEXA法を用いると高い精度で行えます。当クリニックは開院当時から専用機器を導入しており、腰椎の他、大腿骨の骨密度を測ることができます。骨粗しょう症には自覚症状がないため、骨折を経て治療に至るケースが多いのが実情です。ですが、骨粗しょう症による骨折を経験すると同じ部分をまた骨折する可能性が高くなります。寝たきりの原因にもなることが多いため、骨折の前に治療を始めることが理想的です。40歳を過ぎた方はぜひ一度、検査を受けることをお勧めします。
骨粗しょう症の治療はどのように進めていくのですか?

骨粗しょう症の治療はとても長い期間継続する必要があります。そのために定期的な検査で治療の経過を明らかにして、患者さんがモチベーションを保っていけるようにしています。当クリニックはDEXA法検査に加え、血液検査による検査も実施。骨代謝状態を見る骨代謝マーカーを指標に、治療の経過を患者さんに示しています。血液検査では骨の強度を維持するために必要なビタミンDの濃度や腎機能など、多くのことがわかります。こうした検査を行いながら、患者さんお一人お一人の体の状態や特性に応じた治療を提供しています。
常に新しい治療法を取り入れて患者の悩みに応える
医師を志した理由と専門分野を決められた経緯をお聞かせください。

父が医療系研究者であり、私が高校生の頃はバイオサイエンスが発展して話題になっていた時期でした。そのため、当時から研究者か医療者の道を考えていました。医師を選んだのは、体の痛みや不調を訴える患者さんの助けになる仕事をしたいと思ったからです。また、私自身がラグビーをしていたため、大学入学当初は医療の力によってアスリートをサポートするスポーツ整形を専門にしたいと考えていました。しかし、学びを進めるうちに腫瘍やリウマチなど、それ以外の分野への興味が大きくなっていったんです。特にリウマチ治療に関しては数十年で治療法が大きく進歩したため、その進歩の時期に立ち会ったことが後の専門性に大きく影響しました。その後の勤務医時代に骨粗しょう症やリウマチの治療の経験を重ね、現在もそれらを専門としています。
リウマチ治療に関して、近年はどのような治療をされていますか?
まず、標準的なメトトレキサートという薬の処方を行います。この薬で痛みや症状の進行の抑制を図ります。その後、生物学的製剤による治療をお勧めしてきました。ただ、これが高額なのが大きなネックでした。近年は、バイオ後続品(バイオシミラー)を用いることで、治療費の負担を抑えることができるので、患者さんの経済的負担がとても軽くなりました。今ではリウマチの治療は単に痛みを押さえることを図るだけではなく、寛解をめざすものになっています。特に女性の場合、体の痛みなどの不調を感じたら、早めの受診をお勧めいたします。特に、変形が始まってからでは治療の難度も上がりますので、「おかしいな」と、感じたらすぐに受診してください。
今も医療に関する知識の研鑽を欠かさないそうですが、興味を持っている分野や治療法はありますか?

患者さんにとって、手術を受けることは心理的にハードルの高いことだと考えています。そのため、手術以外の治療の選択肢が見出せると思い、再生医療に興味を持ち、学んでいます。再生医療は、今後日帰りで治療可能、副作用が少ない、繰り返し治療を受けることができるなどのメリットが望めるかもしれない反面、期待される効果や持続期間に個人差があったり効果が出るまでに時間がかかったりするかもしれません。また、感染症がある方は利用できないなどのデメリットが出てくることも考えられます。これから研究が進んでそうした弱点も改善されていくことに期待しています。
リハビリの受け皿となり高齢化する地域を支える
リハビリにも力を入れていると伺いました。

院内にリハビリ用のスペースを設け、腰椎けん引装置や頸椎けん引装置、低周波治療機器などを取りそろえています。そして、理学療法士と作業療法士が計4人在籍し、それぞれの専門性を発揮して運動療法を行っています。国の医療保険制度で患者さんが150日を超えてリハビリを受けられないという現状があり、リハビリを求める患者さんに当クリニックが場とリソースを提供していきたいと考えています。一人の患者さんに関して、私を含めた医師・リハビリの専門家・看護師がそれぞれ、患者さんの訴えたことや観察で気づいたことなどを共有しています。
今後、クリニックをどのように発展させていきたいですか?
今後ますます高齢化が進み、リハビリ施設の必要性が高まってくると思います。治療とリハビリを同じ場所で受けることができる地域の施設としての機能をさらに高めていきたいですね。施設自体の拡大など、課題もありますが、患者さんのご要望に応え、地域に元気なお年寄りを増やしていきたいと思います。また、私自身が新しい治療法や治療薬、治療機器などの情報収集が好きなため、良いものをどんどん取り入れていきたい、という思いがあります。加えて、近隣で開業されている他の診療科クリニックとの連携体制も強めていきたいです。患者さんから内科的な症状について聞かれることも多いため、先日は近所で開業されている内科医の先生方の勉強会にも出席しました。
患者さんに向けて、メッセージをお願いします。

スタッフ全員が「患者さんに信頼される、選ばれるクリニックになろう」という思いを共有しています。そのために何が必要なのか、スタッフ全員で気兼ねなく話し合って考えるようなクリニックをめざしています。そして私自身は、患者さんのお話をよく聞き、詳しく聞く「地域のかかりつけ医」として治療を続けていきたいと思います。患者さんが気になることを話しやすい、相談しやすいクリニックが私たちの目標です。地域の皆さんには当クリニックを上手に活用していただけたらと思います。

