花田 亮太 副院長の独自取材記事
花田内科胃腸科医院
(川崎市川崎区/港町駅)
最終更新日:2026/01/15
川崎市バス「大島四丁目」停留所から徒歩2〜3分、川崎市立向小学校の目の前にある「花田内科胃腸科医院」。花田亮太副院長は、小学生の頃から父である花田徹野院長の背中を見て医師を志し、「ゆくゆくは一緒にクリニックを運営したい」という思いを胸に研鑽を積んできた。川崎市立川崎病院で内科全般から消化器内科まで幅広く経験を重ね、2024年5月から父のクリニックで診療を開始。消化器内科を専門とし、苦痛の少ない内視鏡検査に力を入れる一方、日本内科学会総合内科専門医として生活習慣病にも幅広く対応している。そんな花田副院長に、クリニックでの取り組みや診療への思いを聞いた。
(取材日2025年10月3日)
父の背中を追い、地域の健康を守るかかりつけ医に
医師を志したきっかけと、お父さまのクリニックで診療するに至った経緯をお聞かせください。

小学生の時から、なんとなく医師になりたいと思っていました。父が診療に真剣に向き合う姿勢、患者さんに対して丁寧に温かく接する様子を間近で見て育ったことが、自然と同じ道を選ぶきっかけになったのだと思います。実は医師になった時から、ゆくゆくはこのクリニックで父と一緒に診療していくことを考えていました。病院で診療経験を積んでいく中で、生まれ育った川崎の地域医療に貢献したいという思いがずっとありました。2024年5月から実際に父とともに診療を始めることができ、長年の夢が実現したかたちです。当院は1997年に父が開業し、長年この場所で地域の皆さまの健康を見守ってきました。その歴史と信頼を受け継ぎながら、新しい知識や技術も取り入れて、より良い医療を提供していきたいと考えています。
川崎市立川崎病院に12年勤務されていたそうですね。
最初の2年間は初期研修で内科や外科、精神科などさまざまな科を回り、3年目から総合内科部門で内科全般を幅広く経験した後、専門である消化器内科で研鑽を積みました。川崎市立川崎病院は地域の基幹病院として重症患者さんが多く、消化器に限らず腎臓、血液、神経内科など、あらゆる内科疾患の診察を経験できたことは今の診療にも生きています。川崎市立川崎病院では、今も週2回、胆道や膵臓の特殊な内視鏡検査を担当しています。当院ではできない高度な検査を継続することで技術を維持し、必要な時には自分の患者さんを病院に送って自分で検査することも可能です。
現在、どのような患者さんが来られていますか?

生活習慣病の患者さんが多く、高血圧症、脂質異常症、慢性胃炎など症状が落ち着いている方が定期的に通院されています。それ以外にも、風邪や胃腸炎といった急性疾患の方も多く来院されます。年齢層は中高年から高齢者まで幅広いですが、生活習慣病に関しては若い世代の患者さんも増えています。私は消化器内科が専門ですが、総合内科専門医の資格も持っているので内科全般をしっかり診ることができます。消化器疾患のある方は、高血圧症や糖尿病などを併発しているケースも多く、総合的な管理が重要です。重い病気を防ぐためにも、生活習慣病の管理は欠かせません。専門の消化器だけでなく、幅広い内科診療ができることが当院の大きな特徴です。
苦痛の少ない内視鏡検査で早期発見を
こちらのクリニックの最大の強みは?

私の専門である内視鏡検査です。患者さんの負担を減らすために、さまざまな工夫をしています。例えば、鎮静剤や鎮痛剤を使う他、「言葉の麻酔」として、声かけによってリラックスしていただくことを大切にしています。緊張されている方には、検査前に少し雑談をして、気持ちをほぐしてから準備を進めることもあります。緊張すると体に力が入り、かえって苦しくなるため、肩の力を抜いてから検査を始めるようにしています。設備面では、細い管の先進的な内視鏡システムを導入しています。以前は細い内視鏡だと画質が劣るという課題がありましたが、今は高画質で、苦痛の少ない検査と高い精度の両立が可能になっています。
内視鏡検査を躊躇される方へのメッセージをお願いします。
病院勤務時代も含め、初めての内視鏡検査がつらくトラウマになってしまった方を多く見てきました。そのため初めて検査を受ける方には特に注意を払い、安心して受けていただけるよう心がけています。検査の流れを丁寧に説明し、必要に応じて鎮静剤や鎮痛剤を適切に使用します。また、リラックスしていただけるよう、いつも以上にお声がけも行っています。最初の印象がその後の検査への気持ちに大きく影響するため、初回は特に大切だと考えています。大腸内視鏡検査は40歳を過ぎたら、胃の内視鏡検査も40〜50歳を過ぎたら一度受けていただきたいです。初回の検査で問題がなければ数年おきの検査で大丈夫ですが、ピロリ菌感染があれば年1回の胃内視鏡検査、大腸ポリープがあれば1〜2年に1回の大腸内視鏡検査をお勧めします。不安を感じる方も多いと思いますが適切な方法で行えば苦痛は最小限に抑えられるので、ぜひ勇気を出して受けてみてください。
なぜクリニックでの診療を選ばれたのですか?

基幹病院では重症患者さんや入院が必要な方、進行してしまったがんの手術や抗がん剤治療が中心でした。もちろんそうした医療も重要ですが、私はむしろ重症化させない、がんでも早期の段階で発見する役割により魅力を感じたんです。クリニックはそういった予防や早期発見を担う最前線だと考えています。地域により密着したかたちで診療できることも大きな理由です。病院では限られた時間で多くの患者さんを診る必要がありますが、クリニックではじっくりと一人ひとりと向き合える。患者さんの生活背景まで理解して、その方に合った治療を提供できます。
なんでも相談できる地域のコーディネーターへ
訪問診療についても教えてください。

父の時代から訪問診療を続けていて、主にここに通っていた患者さんが通えなくなってしまった時に、引き続き診療を継続するためにご自宅に伺っています。地域の患者さんを最初から最後まで診たいという考えで始めました。月・水・金曜の昼の時間帯に行っていて、緊急の場合は父と私のどちらかが往診に行く体制を取っています。訪問診療を受ける方は他の病院やクリニックにも行けない状況なので、内科に限らず皮膚の問題など全人的に診る必要があります。高齢化が進む中で需要は確実にありますが、当院としては通院していた方が通えなくなった時のサポートという位置づけで継続していきたいと考えています。長年通ってくださった患者さんを最後まで責任を持って診ることが、地域のかかりつけ医としての大切な役割だと思っています。
今後の展望をお聞かせください。
実は、私の妻は小児科の医師で、先月まで病院に勤務していました。今後は夫婦で協力しながら、ご家族全体の健康を支えられるクリニックをめざしていきたいと考えています。もう一つめざしているのは、「なんでも相談できるクリニック」になることです。内科に限らず他のことでお困りの際も気軽に相談できる“地域の窓口”のような存在になれたらと思っています。いわば、医療のコーディネーターのような役割ですね。実際に、腰の痛みや皮膚のトラブルなど、内科以外のご相談を受けることもあります。そうしたときに適切な医療機関をご案内することも、地域医療への貢献だと考えています。また、ホームページでの情報発信も始めました。消化器の病気や予防接種について、患者さんがご自身で調べられるような内容を掲載しています。
地域の皆さんにメッセージをお願いします。

何か困っていることや心配なことがあっても、「病院に行くのはハードルが高い」と感じている方もいるかと思います。そんなときは、まず気軽にご相談ください。必要に応じて検査や治療を行い、他の医療機関を受診されたほうが良い場合には適切にご案内いたします。私にとって、生まれ育った川崎で医療に携わることは自然な選択でしたし、地域に貢献したいという思いは今も強く持ち続けています。専門は消化器内科ですが、総合内科専門医として生活習慣病から風邪まで幅広く診療しています。特に内視鏡検査では、できる限り苦痛を軽減できるよう最大限の配慮をしていますので、不安のある方も安心してご相談ください。早期発見で大きな病気を防げたときや、患者さんが元気に通院してくださることが、私にとって何よりのやりがいです。これからも父とともに、そして将来的には家族みんなで、この地域の健康を支えていきたいと考えています。

