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山口 敬士 院長の独自取材記事

やまぐち歯科

(貝塚市/貝塚駅)

最終更新日:2023/10/13

山口敬士院長 やまぐち歯科 main

南海本線貝塚駅から徒歩8分の住宅街にある「医療法人敬愛会やまぐち歯科」は、2014年に開院した地元密着型の歯科クリニックだ。院内はバリアフリー仕様になっており、ベビーカーや車いすでも安心して通院することができる。院長を務める山口敬士先生は、患者一人ひとりのライフスタイルに合わせて、無理のない治療を提案する。歯科診療の中でも歯周病の治療に注力しており、「細菌のコントロールを行って、良い環境で処置を行いたい」と語る山口院長は、診療に使用する器具の滅菌にも強いこだわりを持つ。歯科医院の診療に恐怖感を抱く患者でも安心して通院できるよう、患者の心に寄り添うことを心がける山口院長。インタビューの質問にも、穏やかな口調で丁寧に答える真摯な姿が印象的だった。

(取材日2023年9月14日)

乳幼児から高齢者まで通院する歯科クリニック

クリニックには幅広い年齢層の患者さんが来るそうですね。

山口敬士院長 やまぐち歯科1

当院は「地域のかかりつけ医」というポジションで診療を行っています。生後半年の赤ちゃんから100歳ぐらいのご高齢の方までご来院いただいていますね。午前の早い時間帯はご高齢の方、午後になるとお子さん連れの親御さんや学生さん、遅い時間帯はお仕事が終わった方というように、1日の中でも患者さんの年齢層が変わってきます。もうすぐ当院が開院して10年になりますので、定期検診を希望される患者さんが一番多く、その次に歯周病の診療で来院される方が多い印象です。また、「他のクリニックで抜歯をしなければならないと言われたのですが」と相談に来られる方もいらっしゃいますよ。患者さんの症状はそれぞれまったく違いますから、まずはご本人の話をじっくり聞くことを心がけています。

子どもの歯の診療について教えてください。

初めて当院を受診するときは泣いているお子さんもいますが、最後に必ず褒めることを意識していますね。そして親御さんのニーズを把握することも大切です。例えば、「仕事が忙しいから、なるべく短い期間で治療を終わらせたい」という親御さんがいらっしゃる一方で、「子どもに怖い思いをさせたくない」という希望をお持ちの方もいます。その場合は細かく段階を踏んで診療を行うこともあるんですよ。お子さんの中には、口腔機能発達不全症といって、特定の発音が苦手であるとか、常にお口がポカンと開いてしまう方が見られますが、口呼吸が原因で風邪をひきやすくなったり、歯並びにも影響したりすることもあります。適切なトレーニングをすることによって成長の過程で起こる問題を少なくすることにつながりますので、気になることがありましたら当院にご相談ください。

成人の歯の診療には、どのようなものがありますか?

山口敬士院長 やまぐち歯科2

若年層であっても、虫歯になりやすい方が一定数いらっしゃいます。虫歯の対策は全部行うのが理想ですが、患者さんが疲れてしまいますから、唾液の検査をして虫歯のリスクを数値化するなどポイントを押さえて、食生活や歯ブラシに関する指導を行っています。40代以降の患者さんは歯周病が増えてくるだけではなく、歯茎が徐々に痩せてくることによって、エナメル質に覆われていない歯の根元が虫歯になりやすくなるため、定期的に変化を見守ることが大切です。ご高齢の方は口腔機能低下症によって誤嚥性肺炎のリスクが高まります。後期高齢者向けの歯科検診を受けていただくと、嚥下機能などのチェック項目がありますので、当院ではそのデータを有効活用しています。

歯科クリニック全体で、患者一人ひとりに寄り添う

子どもだけでなく、成人の患者さんにも歯科の診療に対して恐怖感を持つ方もいらっしゃると思います。

山口敬士院長 やまぐち歯科3

世の中で定期的に歯科医院に通っている方はごく一部の方だなと実感しています。市民健康まつりなどで一般の方に接する機会があるのですが、話を聞いていると、歯科医院から足が遠ざかっている原因には2つのパターンがあると気づいたんです。1つ目は単純に忙しくて行く時間がない方と、あとは歯科医院に何らかのトラウマがあって、怖くて行けない方ですね。私は勤務医時代に後者の患者さんを担当する割合が高かったのですが、実際にはほとんどの患者さんは丁寧に治療の内容を説明して、なるべく痛みに配慮して処置をすると、安心したように帰られます。その経験を当院でも生かして診療に臨んでいます。最初はガチガチに緊張していた患者さんでも、気がついたら笑顔で通っている姿を見られたとしたら、私もやりがいを感じると思いますね。

診療において心がけていることは何でしょうか。

患者さんが「したくないな」という気持ちで治療をするのはつらいと思いますから、ご自身が「治療したいと思うタイミングを待つ」ことを大切にしています。こちらが一方的に治療の方針を決めて押しつけるのではなく、患者さんの希望をお聞きしながら、治療を進めるようにしていますね。患者さんの症状を丁寧にお伺いするのはもちろんですが、初診の際には、加えて「診療でしてほしくないこと」もお聞きしています。口内環境は、結婚・出産・介護などライフイベントによって変化するので、お口の健康を維持できるように、患者さん一人ひとりの生活に合わせた治療やメンテナンス、歯科疾患の予防方法をご提案させていただきます。

スタッフの皆さんに対して、どのような思いをお持ちですか?

山口敬士院長 やまぐち歯科4

私の理念に共感して求人に応募してくれた方が多いので、患者さん思いのスタッフばかりだなと感じています。当院での勤務年数が長いスタッフもいますし、忙しいときも「先生、こういうときはこうですよね?」と率先して私のサポートをしてくれるので、とても頼もしく思っているんですよ。院内でホスピタリティーに関する勉強会も行います。私も含めスタッフのみんなが「一番は個別対応」だと考えているので、「この方はこれが好き」「最近こんなことがあったな」ということをカルテに記入するなどして、患者さんのライフスタイルを全体で共有していますね。患者さんに寄り添ったケアを大切にして、理想を追求しながら日々の業務にあたっています。

地域の医療レベルの向上をめざして

歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

山口敬士院長 やまぐち歯科5

私の父親はサラリーマンだったのですが、親戚に何人か歯科医師がいたので、身近で見ていて面白そうだなと思ったし、感謝される仕事だなと感じていたんです。子どもの頃から祖父母に、「歯医者さんになるんだよ」とずっと言われていたので、その刷り込みもあるのかもしれませんね。鹿児島大学の歯学部に進学してからは歯周病に興味を持ち、病理学講座というゼミに入って、顕微鏡で組織を見たり、論文を読んだりしていました。今でもインプラントの炎症を起こした組織であるとか、歯周病に関するデータを見て学ぶ勉強会に入っています。興味を持ち続けている分野ではあるので、当時の勉強が生かされていると思っていますね。

開院の経緯についてお聞かせください。

私は開院前に2つの歯科医院で勤務していました。最初に勤務した赤野歯科は歯周病について非常にレベルが高いと感じる歯科診療を行っていましたし、難しい症例の手術も手がけていたので、貴重な経験をさせていただきました。次に勤務した松田歯科クリニックでは、歯周病・インプラント・矯正などさまざまな治療のノウハウだけでなく、患者さんへの接し方も学ぶことができました。これらの経験は私の財産になっています。父親が他界したのをきっかけに地元に戻って開院を決意したのですが、その際に歯科医師の親戚から「若いうちに、つらいと思うことを全部クリアしておいたほうがいいよ」というアドバイスを受けたんです。開院にあたっては、私がこれまで学んだ技術を地元に還元したいという思いも強かったですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

山口敬士院長 やまぐち歯科6

私が今、力を入れているのが「医科歯科連携」といって、歯科以外の医科の先生方と協力して、より良い医療を地域の皆さんに提供しようという活動です。例えば、糖尿病は歯周病菌と関連がある病気ですし、骨粗しょう症も歯科との協力が必要な場合があるんですね。私のスタンスとしては、自分のクリニックだけではなく、地域の医療のレベルが上がれば良いなと考えています。最後に、私からのメッセージとしては「歯科医院は怖い場所だと思わずに、お気軽に足を運んでいただきたい」ということをお伝えしたいです。私はこの仕事に誇りを持っていますし、患者さんが笑顔になっていただく瞬間が本当にうれしいので、お口の健康で不安や心配なことがありましたら、ぜひ話を聞かせてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/44万円~
唾液検査/2200円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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