納 さつき 院長の独自取材記事
おさめスキンクリニック
(渋谷区/代官山駅)
最終更新日:2021/10/12
恵比寿駅西口より徒歩5分、代官山駅東口より徒歩3分という、アクセス至便な立地にある「おさめスキンクリニック」。納さつき院長は、帝京大学医学部附属病院や国立国際医療研究センター、都内の美容皮膚科クリニックなどで研鑽を積み、2013年に同クリニックを開業した。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医である納院長は、自身もニキビなどに悩んだ経験があることから、見た目など美容的な相談にも優しく温かな人柄で親身に対応している。洗顔の大切さを伝えることを軸に置きながら診療を行っている。ファミリーで通う患者も少なくないそうだ。納院長に診療にかける思いを話してもらった。
(取材日2018年9月4日)
さまざまな皮膚疾患に対応する、心強いホームドクター
どのような患者さんが多く来院されていますか?
赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢層の方がまんべんなくいらしています。肌荒れやニキビ、アレルギー、アトピー、乾癬などの症状が中心です。代官山駅から近く、渋谷や恵比寿からもアクセスしやすいということで「今日なら時間があるから診てほしい」「近くにいるから、今から行きたい」と来られる方も多いです。こういう方は男性が中心ですね。当院は20時まで診療をしていますので、お勤め帰りの方も来院されます。それから、土地柄でしょうか、外国の方もいらっしゃいます。英語が通じない国の方が来院されることもあり、スマートフォンの翻訳機能を使って意思疎通を図っていますが、なんとかなっていますよ(笑)。あとはご近所のファミリーが多いです。旦那さんが水虫、奥さんが美容、お子さんがじんましん、ご両親も……というように、家系図が書けそうなご家族もいらっしゃいます。
ファミリーでいらっしゃる方が多いのは、何か理由があるのでしょうか?
診察の中で、患者さんの生活スタイルに合わせたお薬を処方できるように、家族のことをお伺いすることが多いんです。ご家族のことがわかっていると、お仕事が忙しいお父さまが来院できなくても、ほかのご家族がいらした時に「お父さまの症状に合う注射が、できるようになったんですよ」とか「お父さまのアトピー、症状がひどくなる時期になりますが、保湿剤は足りていますか?」などとお声がけできます。ご家族のアレルギーのことも把握していれば、スキンケアアイテムを求められたとき「この化粧水は、お姉さんは使えるけれど、妹さんはアレルギーが出ますから気をつけてくださいね」とアドバイスできます。患者さんお一人だけでなく、家族全員を思い浮かべ、必要な情報をお伝えしながら診療を行っています。
診療をする際、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?
私自身が「こんなふうに診療してもらいたい」と思えるような対応を心がけています。そのためには、的確な診療はもちろん、患者さんがどういったことでお困りなのか、きちんと把握することも大切だと思っています。診療の際には言い出せなかったけれど、実はこちらが本当の悩みだったということも多々ありますので、患者さんが本当に悩んでいらっしゃることをお話しいただけるようになることと、お時間やご予算、生活スタイルの違いなどもありますので、その方に合わせた治療をしていきたいですね。また、患者さんとのコミュニケ−ションについても、もちろん大切にしています。
クレンジングの大切さを伝え、健康で美しい肌に導く
力を入れているのはどんなことですか。
毎日自分で肌を調節するためのアドバイスに力を入れています。クレンジングと洗顔については、今どんなことをしているかを伺い、その人の肌に合ったケアの仕方をアドバイスしています。これは、どんな方でも一緒、基本中の基本です。しっかりクレンジングすることで、不要な角質を除去して、きれいな肌が出てくるようにします。毛穴のケアがきちんとできないとニキビもできるし、肌が衰えてきます。アトピーも肌に合った方法でケアをすることで、新しい皮膚を早く作るように促せるんですよ。皆さんがもともと持っている肌に戻し、健康できれいな肌になってほしいと思っています。
クレンジングの大切さを伝えるようになったきっかけを教えてください。
クレンジングだけに15分かけるケアの方法があります。この方法を考案した先生のもとでクレンジングを教えていただき、肌作りに欠かせない、大切なものだと学んだのがきっかけです。この先生のスキンケア商品やドクターズコスメなども当院でご紹介しているんですよ。また、思春期になると皮脂腺が発達してきますが、そこできちんとクレンジングしていれば、ニキビができにくくなります。ニキビにならなければ、将来ニキビ痕に悩むこともないですしね。クレンジングはメイクをする女性だけでなく、子どもや男性にも大切です。アトピー性皮膚炎の子どもでも、クレンジングにより皮脂腺が活発になってくると皮膚が潤ってきて、症状の改善につながっていく場合もあるんですよ。
ニキビの治療を希望される方も多いとお聞きしました。
ニキビの一番の原因は、毛穴の詰まりです。体質や食生活などの他に、ストレスや寝不足などの生活習慣も原因となります。皮脂腺をコントロールするのが交感神経や男性ホルモンなのですが、日常でも仕事でも忙しい日々が続くと、どうしてもこの「戦う」ホルモンに傾いてしまいます。お仕事をされている女性の中には、ニキビ症やあぶら症でお困りの方が多いという印象です。よく、ニキビと吹き出物は違うと言われていますが、年齢に関係なく、実は一緒なんですよ。ニキビ痕はひどくなる前にきちんと治すのが痕にならないコツです。
先生ご自身も、ニキビに悩まれた経験があるとか。
実は、大学生の頃、ニキビや毛深いことで悩んでいました。おかげさまで今では「全然わからない」と言われるまでになりましたが、そういう思いをしたことがあるからこそ、ニキビや毛深いことでお悩みの患者さんのお気持ちにも、親身になってご相談に乗れると思います。
スマートフォンを使った遠隔診療にも対応予定
皮膚科の医師をめざしたきっかけについて教えてください。
身近に医療関係者がおり、忙しそうだったので、子どもの頃は絶対に医師にはならないと決めていたんです(笑)。しかし、祖母が病気にかかった際、心から「助けてあげたい」と思ったことがきっかけといえるかもしれません。皮膚科を選んだ理由ですが、自分自身が肌に悩みを持っていたことと、身内にアトピー性皮膚炎や皮膚の疾患を持つ者がいたことは大きいと思います。一方で、女性として、結婚して子育てもしたいという希望もあり、皮膚科の先生に相談してみたところ、皮膚科の医師は一度仕事を離れても比較的復帰しやすいというお話を聞いて、決心しました。ところが、そんなに甘くはないですね(笑)。皮膚から内科の病気が見つかるということもありますし、皮膚だけに症状の出るがんもありますので、そのような症状を見落とさないためにも日々勉強の毎日です。
休日はどのようにリフレッシュされていますか?
休日には家族と遠出して、リフレッシュしています。最近では、富士山や奥多摩を訪れました。郊外に出て、自然とふれあうことが好きですね。この夏は昆虫に興味が芽生え、トンボを採取し始めました。トンボを捕まえる腕前はかなりのものだと思いますよ(笑)。
読者の方へメッセージをお願いします。
これは何なんだろう?という、どこの科に行けばいいかわからないものもあると思うんです。それが湿疹や赤味など皮膚に関係することであれば来ていただいて大丈夫ですし、美容なのか保険診療なのかわからないものでも気軽に見せていただければ判断をさせていただけます。「このくらいで皮膚科に行くなんて変だよね」というふうには考えず、気軽にいらしてください。スマートフォンのビデオチャット機能を使った遠隔診療も今後行う予定です。興味がある方はお気軽にお問合せください。