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中島 規幸 院長の独自取材記事

なかじまクリニック

(さいたま市緑区/浦和美園駅)

最終更新日:2021/10/12

中島規幸院長 なかじまクリニック main

浦和美園駅2番出口から徒歩2分の「なかじまクリニック」を訪ねた。新しく開発された地域で医療機関が少ない中、地域に貢献したいとの想いから、2014年に同院を開院した院長の中島規幸先生。「患者さんが医療機関に行く目的は2つあると思っています。1つは病気を治すため、もう1つは悩みをなくすため」と語り、症状だけでなく「悩み」を解決することが、患者の安心感につながる、と話してくれた。患者との対話を大切にしている様子が伺える。今回の取材では、診療内容をはじめ日々の診療で大切にしていることなどを聞いた。

(取材日2020年9月25日)

「悩み」を解決し、安心感を持ち帰ってほしい

開業の経緯や患者層など教えてください。

中島規幸院長 なかじまクリニック1

開業前は大学病院や総合病院に勤務していました。もともとこの地域に住んでいるのですが、新しく開発された地域ということもあり、医療機関が少なかったんですね。それなら自分が開業しようと思い、2014年4月に開院しました。患者さんは、子どもから高齢者まで年齢層は幅広いですが、新しく開発された街で地域の人口も増えており、開業当初から、比較的若いファミリー層が多く来院しています。患者数の半数以上を、小さいお子さんとそのご家族が占めています。赤ちゃんから園児、小学校低学年のお子さんが多いですね。待合室にはキッズスペースもあり、靴を脱いでキッズスペースでくつろぐのが子どもたちの間で定番になっています。

どのような症状の方が多いですか?

最近は、喉が痛い、耳が痛い、といった症状に対して「新型コロナウイルスに感染したのではないか?」と心配し、相談に来る方が増えています。検査をすることはできませんが、ご相談いただければ、新型コロナウイルスの可能性があれば、医師会を通して検査できる所へ紹介することは出来ます。他に相談の多い症状としては、めまいや喉の詰まり、耳鳴り、顔が痛い、首が痛い、といったことです。例えば、副鼻腔炎や三叉神経痛などでも顔が痛くなったりするんですよね。耳が痛いという時も、原因は耳にあるのではなく、鼻や顎、あるいは喉の炎症が原因ということもあります。当院では、一箇所だけを診るのではなく、耳・鼻・喉をはじめ全身の状態を踏まえた上で治療を進めていきます。

診療する上で重視していることは?

中島規幸院長 なかじまクリニック2

検査も大切ですが、患者さんがなぜ悩んでいるのかを解決することです。病気を治すことと、悩みを解決するというのは別のことなのです。例えば、口内炎を繰り返していると、「なぜ何度もできるのだろう?」という悩みが生まれます。頻繁にめまいが起こる人は、「どうして何回もめまいが起こるのだろう?」と心配になりますよね。症状が治っても、不安がある人は不安なままなのです。その不安を取り除くことが大切だと思っています。例えば突発性発疹の場合、「発熱の後は発疹が出るものだ」と知っていれば、いざ発疹が出ても慌てることはないと思います。風邪であれば、「熱が下がると咳が出て、さらに鼻水が出るだろう」とといった経過をとる可能性が高いことを予想しておけば、冷静に対処できますよね。当院では、症状に対する治療のほか、体調の面でどのような変化が起こるかをあらかじめお伝えし、患者さんに少しでも安心していただけたらと思っています。

CTによる検査や日帰り手術も可能

日帰り手術も行っていると聞きました。

中島規幸院長 なかじまクリニック3

副鼻腔炎や、粉瘤(皮膚の腫瘤)などの除去手術を日帰りで行っています。基本的に、当院でできることはすべてやろうと思っているんです。もちろん、症状が重い方や時間がある方は、大きな病院で手術をしてもらってもいいのですが、仕事が忙しかったり小さなお子さんがいたりして、日帰りでしか時間が取れない方もいらっしゃいます。そのようなニーズにお応えしたいので、当院では日帰り手術を行っています。

CTなど検査機器もそろっていますね。

CTは鼻や喉の内部を確認できるので、診断を確実に行うために導入しています。例えば、副鼻腔炎だと言われていた人が、CTで検査をしたら、実はそうではなかった、ということもあるんです。また、「自分は○○という病気なのではないか」と思い込んで不安になっている方がたまにいるのですが、CTで何もないことを見せてあげると納得しますし、余計な薬を飲まないようにもなります。ただし、当院では、検査も薬も本当に必要なものだけで良いと考えています。検査であれば、良性か悪性かを判断するためにしなければいけない検査です。熱が出たからとりあえず血液検査、ということはありません。希望があれば行いますが、検査しなくても明らかにわかる症状であれば、患者さんの時間的・経済的な負担を減らすためにも、診断のために必要な検査だけを行います。

最近ニーズのある治療について教えてください。

中島規幸院長 なかじまクリニック4

アレルギーの治療で舌下免疫療法を希望する方が多いですね。スギ花粉症とダニアレルギーの方に適した方法で、舌の下に錠剤を投与し、アレルギー反応を弱めていきます。人にもよりますが、3〜5年以上継続して行うことで、体質改善を図る治療法です。根治をめざせる場合もありますし、薬の量を減らすことや、アレルギー反応の低減につながります。また、地域で美容皮膚科のニーズがあり、しみやニキビについても、お母さん方を中心にご相談いただくことが増えています。

お子さんの治療も多そうですが、心がけていることはありますか?

初めての来院時は特に、怖がって泣き出してしまう子も多いですね。嫌がっている時は基本的に無理に処置はしません。ケガをした部分の出血を止めるなど、緊急で必要な処置と、話だけしておしまいにします。するとお子さんも「ここは怖いところではない」と認識してくれるようで、多くの場合次に来院した時はきちんと治療を受けられるようになっています。また、お母さんとお子さんで、一緒に診療を受ける方も多いですよ。お子さんを抱っこした状態で診療することも可能です。

家族のように患者を診る

診療の際に心がけていることを教えてください。

中島規幸院長 なかじまクリニック5

一番は、患者さんの気持ちになることです。同世代の患者さんであれば、きょうだいのような気持ちで、高齢の方であれば親を診るように、お子さんであれば自分の子どもを診るように、親身になって接するということですね。また、赤ちゃんの場合はおしゃべりができないので、全身がどんな状態なのか、ミルクは飲んでいるのか、機嫌は良いのか、保護者の方に伺いながら、変化を見逃さないように気をつけています。

休日の趣味はなんですか?

ゴルフです。日曜日は早朝5時半から打ちっぱなしの練習場に行きます。大学時代、ゴルフ部に入って以来、続けています。ゴルフを始めたのは、やったことがなかったから。子どもの頃はサッカーやテニス、高校では体育の授業で柔道やラグビーをするなど、いろいろなスポーツをやってきましたが、ゴルフは個人でも楽しめますし、うまくいかないから続けているんだと思います。簡単にできるものや、勝てるとわかっているゲームをしても楽しくないと感じるタイプなんです。わからないからこそ、楽しいですね。

医師をめざした理由を教えていただけますか?

中島規幸院長 なかじまクリニック6

4歳くらいの時におばあちゃんががんで亡くなって、「人って死んでしまうんだな」と思うと同時に、「将来は医師になって病気を治したい」と言っていたそうです。耳鼻咽喉科を選んだのは、もともと感覚器に興味があったから。視覚以外の感覚、どうやって音を聞くのか、どうやって匂いがわかるのか、知りたいと思っていました。聴覚、嗅覚、味覚と人間の感覚の多くを扱う領域ですし、内科的な要素と外科的要素の両方を使うところが面白いと思いました。知れば知るほど深みを増していくと感じています。

読者へのメッセージをお願いします。

当院では感染症対策として、診療の際にはフェイスシールドを着用するほか、オゾンを使用した空気清浄機を設置しています。安心して来ていただけたらと思います。診療に関しては、その場でできる限りの治療を行って通院回数を減らすなど、これからも患者さんの様々な負担にならない治療を行っていきます。また、患者さんの悩みや不安をなくすための説明を怠らず、安心して帰っていただけるような診療をしていきたい。このスタンスはずっと続けていきたいですね。

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