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内藤 和彦 院長の独自取材記事

ないとう腎・泌尿器科クリニック

(名古屋市天白区/植田駅)

最終更新日:2023/07/11

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック main

多くの店舗が軒を連ねる並木道沿いにある「ないとう腎・泌尿器科クリニック」。内藤和彦院長は、名古屋記念病院で泌尿器科部長を務め、多くの内視鏡手術や腹腔鏡手術を行ってきたベテランドクター。数多くの手術を担当し、多忙な日々を送っていた勤務医時代の経験から、もっと腰を据えて患者一人ひとりと向き合いたいと思い、2013年、開業に至った。病気の早期発見・早期治療が大切であるとの内藤院長の考えから、同院では検査機器が充実。日帰り検査や手術に対応し、近隣の病院との病診連携にも力を入れている。気さくな雰囲気が印象的な内藤院長。インタビューでは、自身の歩み、患者に対する想い、今後の目標などを穏やかな口調で語ってくれた。

(取材日2023年4月6日)

専門性を生かし、患者に寄り添った治療を追求

先生が医師をめざし、腎・泌尿器科を専門とされたのはなぜですか?

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック1

10歳年上の兄が、歯科医師をしているんです。兄が一生懸命働く姿を近くで見ていましたし、やりがいある仕事だと聞いていましたので、医療の道へ進みたいと思うようになりました。藤田医科大学のサッカー部に入部し、その先輩の多くが泌尿器科に入られたのを見て、魅力がある科なんだろうと思い、興味を抱いたのが泌尿器を専門とする最初のきっかけでした。腫瘍や感染症から腎移植まで幅広い治療に携わることができますし、検査から診断・治療に至るまで、トータルで患者さんを診ることができる科であることに魅力を感じました。超高齢社会である現代では、ニーズが増えていく分野だとも感じています。

勤務医時代、開業の経緯についても伺えますか。

複数の医療機関で勤務をしましたが、中でも10年間勤めた名古屋記念病院では、さまざまな泌尿器科疾患の治療にあたりました。手術に関しても、数多く経験しました。比較的、重症の患者さんを多く診ていましたので、手術が終わり、症状が落ち着いたら、他の医療機関へおつなぎするという流れでした。勤務医としての日々も充実していましたが、もっと長いスパンで患者さんと接したいと感じるようになり、開業を決意しました。

クリニックの特徴を教えてください。

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック2

泌尿器科は受診しづらいというお声をよく頂くので、受診へのハードルを少しでも低くしたいと思っていました。立地に関しては、車通りの多い、入りやすい場所を選びましたし、外観や内装についても、白を基調とした明るい雰囲気を心がけました。スタッフに関しては、看護師のうち半数が、名古屋記念病院の頃からの付き合いです。患者さんへの接し方も丁寧ですし、経験も豊富で頼もしく感じています。検査機器については、超音波、デジタルエックス線、心電図のほか、手術室には、内視鏡を備えており、総合病院に近い水準の機器をそろえました。また、手術室の横には、回復室がありますので、検査や手術の後、ゆっくりお過ごしいただけます。

過活動膀胱の手術・前立腺がんの検査に尽力

どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック3

幼児から90代の高齢者まで年齢層は幅広いですが、60代以上の方が割合としては多いです。泌尿器科と聞くと男性が受診するイメージを持たれるかと思いますが、当院では男女比は6対4で、女性の患者さんも多くいらっしゃっています。前立腺やおしっこに関する排尿障害や尿路の悪性腫瘍の治療がメインとなりますが、生活習慣病などの診療も行っています。女性の場合は、尿失禁や過活動膀胱のお悩みが多いですね。過活動膀胱については、高齢者だけではなく、中高生も通院されています。小児については、停留精巣、亀頭包皮炎やおねしょのご相談に応じています。おねしょ治療は6歳以上が対象で、投薬治療のほか、排尿日誌をつけてもらって意識づけを行ったり、おしっこが漏れるとアラームが鳴る機械を用いて治療を行います。

具体的にどのような症状の方が受診の対象になるのでしょうか。

例えば、尿が出にくい、トイレが近い、尿が漏れるなどの尿の出方に異常を感じる人、血尿、尿がにごるなど尿の色、性状の異常がある人、排尿時の痛み、違和感がある人、検査等で尿の異常を指摘された人などです。また、女性の尿漏れや臓器脱の相談、男性機能の相談、お子さんのおねしょや包茎などの相談も受けつけています。当院ではそれぞれの症状や患者さんの希望に合わせて、日帰り手術や日帰り検査などさまざまな選択肢をご案内できる体制が整っています。近隣の総合病院との密に連携もとっているので、安心して受診してください。最初の相談の入り口としてクリニックをご利用いただけるとうれしいです。

当院では日帰り手術に力を入れていると伺いました。

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック4

過活動膀胱の患者さんの中でも、投薬治療を続けても効果につながりにくい方や副作用などの理由で、投薬治療の継続が難しい方を対象にボツリヌス療法を行っています。ボツリヌス療法とは、膀胱の筋肉をゆるめるための薬を膀胱内に直接注射する治療法です。数ヵ月に一度の注射で治療を行います。突然起こる尿意が減ったり、尿漏れの回数が減ったりすることが期待できるため、患者さんのQOL向上へつながります。4~8ヵ月程度で、再度、治療が必要となります。月・火・水・金曜日に手術と検査を行っていますので、例えば金曜日に手術を受けて、週末ご自宅でゆっくりされて、翌週から仕事に復帰するといったスケジュールを組むことも可能です。

検査についても伺えますか?

前立腺がんの検査に力を入れています。自覚症状がある方、健康診断などで、PSA(前立腺特異抗原)の値が高い数値が出た方などを対象に、最終的な診断のために前立腺組織検査を行います。日帰りで前立腺生検を受けられるということは、現役世代にとっては、仕事への影響も最低限で済みますし、メリットが大きいでしょう。男性がかかるがんの中で、前立腺がんは数としては一番多いとされるのですが、早い段階で発見できれば、根治をめざすことも可能です。また、前立腺がんの治療は、進歩が著しい分野でもあります。そのため、早期に発見・診断を行い、治療に取りかかることが重要なのです。どの程度のスパンで検査を受けるかはPSA値や家族歴などによっても違いますが、50歳になったら、一度検査を受けることをお勧めします。

患者が前向きに治療に取り組めるような声かけを実践

泌尿器科はどのようなときに受診すれば良いのでしょうか。

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック5

おしっこに関するお悩みの場合、尿失禁があったり、睡眠に影響が出るようであれば、泌尿器科にかかることをお勧めします。ただトイレが近いという場合でも、過活動膀胱や膀胱炎など、その理由はさまざまですし、受診がきっかけで、がんや生活習慣病などの病気が見つかることもあります。また、慢性腎臓病では、自覚症状がないことも多いですので、血液検査や尿検査で、異常を指摘された方にも来ていただきたいですね。他には、腰痛の原因が、尿路結石であるケースもあるんですよ。このような気になる症状があればそれが病的なものなのか、そうでないのか、判断するためにも受診をお勧めします。

日々の診療で心がけていることはありますか。

まず1つ目に、わかりやすい説明を心がけています。ただ病名を伝えても、患者さんはピンと来ないと思うので、どんな病気で今後どんな症状が起こり得るかを絵や図を描いて具体的にお伝えしています。そして、お話しした内容を患者さんが理解しているのか、その都度確認することも大切にしています。2つ目には、検査の結果、がんが見つかった場合の伝え方にも気を配っています。自分の病気について、きちんと理解をして治療に取り組むことが大切ですので、基本的には、がんの告知はご本人にしています。しかし、がんを告知されるというのは、誰しもショックを受けることだと思います。その辺りを配慮し、前向きに治療に取り組んでいただけるように心がけています。ただし、高齢などの理由でがんについて伏せるようご家族が希望される場合には、ご本人にお伝えしないこともあります。

他にも診療で大切にされていることや、今後の目標などお聞かせいただけますか。

内藤和彦院長 ないとう腎・泌尿器科クリニック6

クリニックでの治療は、投薬治療が中心となりがちですが、それにはメリットとデメリットの両面がありますので、きちんと見極めるようにしています。手術が有用であるケースでは、手術をしたほうがその後の通院の頻度を減らすこともめざせますしね。今後の目標は、新しい機器を導入し、より精度の高い治療へとつなげていくことです。そして、ご高齢になり通院が困難となった患者さんのケアをもっと進めていくことも今後の課題だと感じています。

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