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松本 考司 院長の独自取材記事

まつもと耳鼻咽喉科

(芦屋市/甲南山手駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR神戸線・甲南山手駅より徒歩3分、山手幹線沿いのクリニックビル2階に「まつもと耳鼻咽喉科」はある。院長の松本考司先生は、ホームページにも使われている妻が描いたコアラのキャラクターそっくりな容姿から、「コアラ先生」の愛称で患者たちから親しまれてきた。専門に研究してきた嗅覚障害や味覚障害の治療に注力し、大学病院などで数多くの患者と向き合ってきた経験から、「患者主体の治療」を理念に掲げ、同院を盛り立てている。軽快な語り口調で、幅広い年齢層から親しまれている松本院長から、同院の特色や診療に対する取り組み、院内のこだわりなどについて話を聞いた。
(取材日2019年2月13日)

医師ではなく、患者が主役の医療をめざす

先生は患者さんの主体性を大切にしたいというお考えをお持ちだそうですね。

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医学生だった頃、母親に「自分が医師だからといって、俺が治してやる、という考えではなく、患者さんが“自分で治るように手伝うのが”あなたの仕事よ!」と言われたことがありました。実際に、大阪市立大学医学部附属病院で臨床医として、さらには大阪市立住吉市民病院、大阪歯科大学附属病院にて、長年多くの患者さんの診療にあたりましたが、その中で患者さん自身に“自分の健康は自分で守る!”という強い意識を持っていただくことの大切さ、重要性に気がついたのです。開業にこの場所を選んだのも、自宅から近いという条件に加えて、当院から見える山の雰囲気に魅力を感じたこと、そしてこのエリアにお住まいの方々ならこの僕の考えにも賛同してくださる方が多いのではないかと感じたからです。

診療で大切にされていることを教えてください。

患者さんに今の自分の状態を知ってもらい、理解していただいた上で積極的に治療に取り組んでいただけるように、カウンセリングには十分な時間をかけています。例えば、ドライマウスの場合、体が水不足だから口が乾いているわけですから、湿らせる必要があります。そのためには日常生活で水分をよく飲んだり、口をゆすいだり、うがいの回数を増やすなど、患者さん自身の努力も求められます。こちらからお出しする薬だけの力では、なかなか改善にはつながらないからです。やはり患者さん自身が、自分の体を守るんだ、健康に努めるんだ、という意識を持っていただかないと、僕1人が頑張っていても、どうにもならないんですよね。こういったことを僕は患者さんにしっかり説明したいので、1人にかける診療時間は長くなりがちです(笑)。

どのような患者さんが来院されますか?

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ご近所の方が多いですね。幅広い世代の方がいらっしゃいますが、どの世代の方にも、できるだけ負担の少ない治療を心がけています。特にお子さんは恐怖心が先に立ってしまう場合も多くありますので、まずは慣れてもらうことから始めます。続けて通ってもらうことが大事ですので、診療には細心の注意を払っています。また、当院では耳、鼻、喉の一般的な症状に対する診療に加えて、僕の専門でもある味、においがわからないと感じる味覚障害、嗅覚障害にお悩みの患者さんも多く来院されています。

希望の炎をともし、正しい道へ導く医師でありたい

味覚障害や嗅覚障害はどのようなタイミングで気づくのでしょうか。

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交通事故に遭った後や風邪をひいた後に、においや味がしなくなり、1週間たっても嗅覚や味覚が戻らないといった、ある日急にというケースもあれば、年齢的なものだと思ってすぐにはわからなかったけれどもある時ふとその症状に気づく、といったケースもあります。いずれも日常生活やデスクワークなどの仕事には支障が出るものではありませんが、味覚や嗅覚の障害のために、賞味期限の切れていた食品を誤って食べて体を壊してしまった、ガス漏れに気がつかなかった、といったことが引き金になって大病や事故などにつながることもありえます。ですから、「あれ、おかしいな」と思ったらすぐに受診していただきたいですね。

中でも高齢者には放置せずに積極的な受診を呼びかけていらっしゃるそうですね。

個人の程度もありますが、年齢とともに筋力などが徐々に落ち、活動の範囲が狭まってしまう方も少なくありません。では、活動が制限されるようになった時、最後まで残せる喜びは何かを考えたら、それは「おいしい」という感覚ではないかと僕は思うのです。例えば何かを食べた時、塩分は何割で、酸味が何割で、そこに肉のうま味が出ているからおいしい、というふうにはいちいち考えませんよね。好き、嫌いといった過去の自分の記憶のフィルターを通して、理屈なしで口に出るのが「おいしい」という言葉です。これは体が喜ぶ、魂や命が喜ぶという表現に近いと僕は思っていますし、高齢者の方ほど守っていただきたい感覚だからです。

印象に残っている患者さんのエピソードがあれば教えてください。

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味覚障害で悩む患者さんで、「この先おいしく食べられないのなら、死んだほうがマシだ」と悩んでいた方がいたんです。九州から通われていた方でしたが、初診で僕がお話を聞いた時に、「まだあきらめる段階にはないので、とにかくやってみましょう」と励ましながら治療を始めました。すると2週間後には、「なんだか治る気がしてきました」とご本人がおっしゃったんです。その患者さんから僕が学んだことは、絶望していたら治る病気も治らなくなるということ。絶望はストレスの極みのようなものであり、自分の一番大事な仕事というのは、希望の炎をともし続けながら、患者さんの道案内をすることだと改めて気づかされました。

院内の癒やしが自然治癒力を高める手助けになれば

先生は東洋医学にも造詣が深いそうですね。

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父が薬剤師で、小さい頃から漢方薬が身近な存在だったんです。僕は医師になるために必要な西洋医学を勉強するかたわら、東洋医学についても学んでいたのですが、恩師の薬理学の助教授の先生が、「まずは医師免許を取りなさい。そして医師になって何か行き詰まった時に『漢方薬』というツールもあると思い出しなさい。必要になった時に勉強すればきっと大きな武器になる」とおっしゃいました。僕は漢方薬の強さと怖さをよく知っている分、患者さんには慎重にお薬をお出しするようにしていますね。

温かみのある院内のインテリアですね。

母校は敷地が広く、緑がたくさんありました。精神科の病棟には小さなお庭があり、臨床実習中、朝はそこで日の光を浴びて、ラジオ体操をしました。他科の実習では日の光を浴びない生活をしていたので、そんな生活がすごく健全に思えました。そんな“癒やし”の中から、患者さんが自分の自然治癒力を発揮することができるのだと感じました。ですので当院では「治と癒」、つまり治療と癒やしの両立を考え、温かみのあるデザイン・色調で統一しています。といっても、これはほぼ妻の趣味です。僕はあまりセンスはないので……(笑)。

最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

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小さな鼻で息を吸うお子さんは、鼻が詰まると体にとても大きな負担がかかります。そのうち改善されるだろうと楽観視し、そのまま放置してしまうと、乳児は中耳炎になったり、扁桃腺が腫れてしまったり、アデノイドが大きく邪魔になったり、さらには鼻から耳への換気が悪くなり、鼓膜が震えにくく、聞こえが悪くなったりすることもあります。鼻のお掃除というのはとても大事だと思いますので、お気軽にお越しください。また各種検査設備などもしっかりそろえておりますし、補聴器のご相談も受けつけていますので、ぜひ頼りにしていただきたいですね。

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