松本 浩一郎 院長の独自取材記事
ふたば歯科クリニック
(川崎市川崎区/川崎駅)
最終更新日:2023/09/21

川崎駅東口の駅前通りに面した商業ビルの6階にある「ふたば歯科クリニック」。診療スペースは半個室で、十分なスペースを確保。年末年始やメンテナンス日を除いて休診日なし、昼休みを設けず朝10時から夜8時まで通しで診療を続け、「通いやすさ」にこだわった歯科医院だ。在籍する歯科医師は7人。義歯から審美歯科、インプラント治療までさまざまな専門性を持ち、それぞれの強みを生かした診療を提供する。個性豊かな歯科医師やスタッフを束ねるのは、昨年から院長を務める松本浩一郎先生。クラウンブリッジと呼ばれる補綴治療に精通し、患者の声に真摯に耳を傾ける姿勢が印象的な松本先生から、診療におけるモットーや歯科医師を選んだきっかけなど話を聞いた。
(取材日2021年8月12日)
「通いやすさ」にとことんこだわった診療体制
連日多くの患者さんを迎えていらっしゃるようですね。

そうですね、特に土日祝日は多くいらっしゃいます。駅から近いこともあり、近隣に限らず都内や横浜、湘南方面からの患者さんもいらっしゃいます。お子さまからご高齢の方まで幅広くお迎えしていますが、20~50代の働き盛りの世代が多いのも当院の特徴です。以前は18時過ぎに混み合う傾向がありましたが、最近はテレワークをされる方が増えたこともあり、日中にご来院される方も増えました。在籍している歯科医師は現在7人。15年以上のキャリアを持つ、経験豊富で意識の高いベテランがそろっています。診療は担当制で、基本は初診時に担当を決め、その勤務日や時間に合わせて予約を取っていただく形になります。
クリニックの特徴を教えていただけますか?
一番の特徴は「通いやすいこと」ですね。歯科医院は誰もが進んで行きたいとは思わない場所ですし、だからこそ行きやすい場所にしたいと考えています。例えば電話をしたら昼休みでつながらない、あるいは休診日で予約が取れないとなると、その分治療が先延ばしになってしまいます。そうしたことがないよう、当院では開業当初から土日祝日を含む週7日、10時から20時まで昼休みを設けずに診療しています。ほぼ年中無休で診療しておりますので、お忙しい方にも通いやすいと好評です。もちろん、休まず診療を続けることは容易ではありませんが、患者さんにとって少しでも通いやすい場所であるよう、また、痛みや不安を少しでも早く取り除きたいという想いで継続しています。また、常勤歯科医師の人数が多いので、初診時に歯科医師のご指名に対応しやすいのが当院の強みの一つですね。
感染症対策や、院内設備にもこだわっていらっしゃるとか?

安心して治療を受けていただくために、すべての診療ユニットに口腔外バキュームを設置しています。これは、治療時に出る削りかすや細菌などの物質が、肺など体内へ進入するのを防ぐためのものです。治療に使用する器具類もすべて超音波洗浄を行った後に高圧蒸気滅菌器で滅菌し、細菌やウイルスを残さないよう配慮しています。ウイルスなどの空気中の微細物質をきれいにするために、診療室には国立の大学病院でも導入されている天井埋め込み型のハイパワー空気清浄機を2台設置しており、更に診療室、待合室、医局に高性能な空気清浄機を増設し衛生的な環境作りに余念がありません。快適な治療環境をめざし、診療ルームにはプライバシーに配慮したパーティションを備え、患者さん同士がなるべくお顔を合わせることのないよう設計しています。インプラント治療や口腔外科手術については、専用の個室も設けていますよ。
患者の声に真摯に耳を傾け、人と人の関係を大切にする
クリニックで力を入れている診療と先生の専門分野を教えてください。

当院では幅広く専門性の高い診療をめざしており、複数の歯科医師が審美歯科や補綴治療などそれぞれの強みを持ち寄って総合的に診療をしています。私がこのクリニックに来たのは3年ほど前ですが、以前は補綴に力を入れているクリニックで多くの治療経験を重ねました。中でも、失った歯の両隣の歯を土台として人工歯を入れるブリッジを得意としています。また、クラウンブリッジを行うためには歯茎が良い状態であることが重要なことから、歯周病治療の研鑽を積むため、スウェーデンやイタリアなどで開催されていた勉強会にも参加したことがあります。その頃の経験は現在の診療姿勢にも生きており、糧の一つになっていると思います。
これまでのご経験から、歯の治療においてどんなことを心がけていますか?
口腔内全体の状態を把握して、歯の異常の根本原因がどこにあるのか、きちんと見極めることですね。かつて恩師から「引っ越しをしたら、隣2軒と向かいの3軒にはあいさつに行くもの。それは歯も同じです」とよく言われたものですが、治療する歯の両隣、そして向かい側の3本の状態をチェックし、異常の原因を探っていく姿勢が必要です。もちろん左右のバランスもありますので、口腔内全体をよく診断し、「木を見て森を見ず」とならないよう注意しています。ただ患者さんにとって、痛くない歯まで治療されることは不安につながりますよね。そうならないよう、事前に患者さんのご意向と歯科医師の見解をとことんすり合わせることが大事です。治療の予定でご来院くださった方で、治療内容にご納得いただけない場合は、じっくりとご説明した上で次回へ延期することもあります。
スタッフ全員で徹底していることを教えてください。

患者さんとの「心のふれあい」を大事にすることですね。お口の中をきちんと診ることはもちろんですが、皆さんが気持ち良く過ごせる接遇も重要です。雨の日にはタオルを差し出したり、診療室の入り口まで送り迎えをしたり……。「人と人」としての関係を尊重した心遣いの行き届いたクリニックでありたいと考えています。また、患者さんの中には歯科医院に対して恐怖心を抱いてらっしゃる方が多いのも実情です。例えば治療機器の音が苦手な方には、ご来院の際にイヤホンをお持ちいただき、スマートフォンなどで音楽を聞きながら治療を受けることをお勧めしています。患者さんがつらくならないためにどうすれば良いか、常に試行錯誤しています。
誰もが気軽に相談できる歯科クリニックをめざして
先生が歯科医師を選ばれた理由を教えていただけますか?

曽祖父から代々、歯科医師の家系でして、幼い頃から父の職場を見て育ってきたのが大きいですね。当時は図画工作やプラモデルを作るのが好きで、親の代に常駐していた歯科技工士さんと一緒に、ろう細工などを作って遊んでいたのを今も覚えています。思えば、クラウンブリッジに興味を持ったのはその影響かもしれません。私が歯科医師になってから、父によく言われたのは「自分の親を診るように治療しなさい」ということ。今もその言葉を胸に患者さんとの意思疎通を大切にしていますが、いつもうまく伝えられるとは限りません。日々、猛省と改善の連続です。でもだからこそ、治療を終え、満面の笑みを浮かべて帰られる患者さんを見るたび、この道を歩んできて良かったと感じるのです。
患者さん想いの先生ですね。日々お忙しいと思いますが、休日はどう過ごされていますか?
旅行やおいしいものを食べることが好きですね。新鮮な空気を吸ってその土地のおいしいものを食べると気分転換にもなりますし、自然の中にしばし身を置くと、心が洗われる思いがします。食は元気の源ですし、患者さんの中にも食べるのがお好きな方がいらっしゃいますので、いつまでもおいしく食べられるように可能な限り力になりたいですね。歯が健康なうちはあまり意識することはありませんが、歯が悪くなると「しっかり噛めるかな?」「食べられるかな?」という心配が先に立ってしまいます。また、ブリッジが不適切だと噛み合わせも悪くなり、繊維性のものなどは特に擦りつぶしにくくなってしまうものです。患者さんが末永く楽しく食事ができるよう一人ひとりに対してサポートしていきたいですね。
最後に、読者へ向けてメッセージをいただけますか?

いかに良い治療法でも、すべての患者さんにとってベストとは限りません。患部や周辺の状態はもちろん、治療期間やご予算なども考慮して、ご本人にとって最適な方法を選んでいただけるようご説明、ご提案を徹底しています。また、「時間がない」「通院が負担」とおっしゃる方のためにも「通いやすい」診療体制を整え継続し、歯の痛みや不安に悩む方、「自分の歯で噛みたい」と言われる方を支える存在でありたいですね。歯のことでお困りの方は、ぜひ一度ご相談いただけたらと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(1本)/44万円~、審美歯科(白いかぶせ物)/8万8000円~、磁性アタッチメント義歯/55万円~、金属床義歯/38万5000円~