頭痛や手足のしびれ、めまい
不安な症状があったら脳神経外科へ
吉野脳神経外科クリニック
(神戸市東灘区/甲南山手駅)
最終更新日:2025/02/18


日頃から頭痛に悩まされていたり、原因のわからないめまいや手足のしびれがあったりしないだろうか。「もしかすると脳に原因があるのでは?」と不安に思いながらも、大きな病院の脳神経外科を受診するのはハードルが高く、躊躇している人も多いだろう。「不安な症状があれば気軽にご相談してください」と話すのは、JR神戸線・甲南山手駅近くにある「吉野脳神経外科クリニック」の島田憲二院長。日本脳神経外科学会脳神経外科専門医として、精密な検査を行い、高度かつ適切な診断、治療を実施。脳疾患の再発抑制の生活習慣病管理、物忘れや認知症治療、一人ひとりの状態に合わせたリハビリテーションにも対応している。またハードルの低い脳神経外科クリニックをめざす島田院長に、脳神経外科診療について聞いた。
(取材日2024年12月12日)
目次
気になる症状があれば専門家に相談を。原因を探り適切な治療へとつなげる
- Q頭痛は脳神経外科で診てもらったほうがいいのでしょうか?
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A
▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる島田院長
実は脳は痛みを感じる臓器ではありません。おなかが痛い、手を切ったら痛い、骨折したら痛いというのは、痛みを感じているから痛いのであって、脳は痛みを感じるセンサーがないため、ダメージを受けても痛みは感じません。ですが、くも膜下出血によりくも膜という脳の表面の膜が刺激されたり、脳の中に細菌やウイルスが入り髄膜が刺激される髄膜炎を発症した時に痛みを感じます。また頭の中の圧力が上がる大きな脳腫瘍や脳出血、脳の周りの循環している水が目詰まりして水がたまる水頭症でも痛みを感じます。放置しておくと致命傷になる危険な頭痛とそうでない頭痛を鑑別するために、専門的な医療機関を受診することが大切です。
- Qめまいやふらつき、しびれも脳神経外科で診てもらえるのですか?
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A
▲不安な症状があれば早めに受診することが重要
めまい・ふらつきの原因で圧倒的に多いのは三半規管によるもの。しかし脳の領域でいうと、運動やバランスを調節している小脳が、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍により障害されるとめまい・ふらつきの症状が出ます。その場合は、加えて物をパッとスムーズにつかめないといった小脳性運動失調の症状も出てきます。しびれに関していうと、半身のしびれの場合は脳の病気を疑われます。脊髄とか末梢神経が原因によるものも多いですが、例外もあるので検査が必要です。他にも、物忘れや、歩きにくさ、喋りにくさは、認知症やパーキンソン病が疑われます。こういった気になる症状があれば、脳神経外科を受診したほうがいいでしょう。
- Q脳神経外科ではどのような検査を行いますか?
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A
▲早急に治療が必要な場合は他の医療機関と連携を図る
まずは問診で病気の出方を確認します。脳血管障害は突然で、脳腫瘍は徐々に進行するため、出方がまず一つの判断材料になります。そして発症の仕方、症状の程度、部位を確認します。そして検査では当院ではCTを行います。CTの利点は迅速に撮影ができ、数分で結果が出ること。また手足や目を動かす神経学的診察も行います。MRIによる検査が必要な場合は連携している病院を紹介します。脳動脈の血管の異常、小さな脳梗塞、脳の動脈が細くなっているか詰まっているか、動脈瘤があるかどうかというのもわかります。問診や検査結果から総合的に判断。外来治療できるか入院が必要かどうかを判断。即治療が必要な場合は他の医療機関と連携します。
- Q脳疾患を中心に、生活習慣病まで幅広く診ていらっしゃいますね。
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A
▲通院できない方のために訪問診療も実施している
はい。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中、認知症、パーキンソン病、頭痛など脳の関与が疑われる症状以外に、高血圧、脂質異常症、糖尿病をはじめとする生活習慣病の診療も行っています。生活習慣病は脳卒中、認知症などの原因になる動脈硬化を悪化させてしまいます。つまり生活習慣病の改善は、脳の疾患の予防・再発予防に大切なことなのです。そのため当院では、生活習慣病のリスクを検査で把握し、投薬治療とともに運動や食事のアドバイスも行いながら改善を図っています。また、診療は外来だけでなくオンラインでも行っており、症状の進行に合わせ、往診・訪問診療で患者さんを地域で長期的にフォローする体制も整えています。
- Q通所・訪問リハビリ、認知症デイケアを行っているそうですね。
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A
▲患者一人ひとりに合わせた治療やリハビリテーションを提供
私は脳外科の専門かつリハビリの専門家でもあることから、当院では同じ施設内でリハビリを提供することができます。通所リハでは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士ら専門スタッフが機能維持回復訓練や日常生活動作訓練を行います。脳卒中後の患者さんは、後遺症により装具が必要となることがありますが、当院では装具のフォローも行っています。また通院できない人にはご自宅を訪問し、一人ひとりに合わせたトレーニングや日常生活動作の訓練を行っています。一方認知症デイケアは認知症患者を対象に認知症症状の改善や進行予防を目的に行っています。その人の症状や状況に合わせたリハビリやケアを提供できるのが当院の強みです。