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島田 憲二 院長の独自取材記事

吉野脳神経外科クリニック

(神戸市東灘区/甲南山手駅)

最終更新日:2023/02/21

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック main

JR神戸線・甲南山手駅を出て徒歩3分にある「医療法人社団吉野医院 吉野脳神経外科クリニック」。「できたらいいな、を『できる!』に変える」をモットーとする同院では、主に脳卒中や脳梗塞など脳に関わる疾患やその後遺症を総合的に診療し、同じ法人グループとの連携によってさまざまなリハビリテーションを提供するほか、往診や認知症などの治療にも力を入れる。院長の島田憲二先生は、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医かつ日本リハビリテーション医学会認定リハビリテーション科専門医でもある脳神経・リハビリテーションのスペシャリスト。「住み慣れた地域でいつまでも明るく過ごせるように、絶え間ない医療を築いていきたい」と話す島田院長に、同院の診療や特徴、今後の展望など、たっぷり語ってもらった。

(取材日2022年10月13日)

脳疾患とリハビリテーションに特化したクリニック

医師になろうと思ったきっかけや、これまでのご経歴をお聞かせください。

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック1

学生の時に目の前で事故を見まして、何もできないでいた自分がふがいなく、それで医師をめざしたんです。たくさんの診療科がありますが、脳神経外科に進んだのも事故に遭った人たちの力になろうと思ったからです。京都府立医科大学を卒業後は、大学の関連病院をいくつか回って脳卒中や脳梗塞などの手術を中心に行ってきました。脳神経外科の医師として14年間勤めた後、患者さんの治療を最後まで行うことができる医師になりたいと、リハビリテーション科に移りました。実はリハビリテーション科の医師というのは数が少ないため、専門的に学べるところも少ないのですが、幸い兵庫医科大学に行くことができました。6年ほど関連病院で研鑽を積み、こちらのクリニックに来ました。

こちらのクリニックは2013年にオープンしたそうですね?

はい。そもそもこちらのクリニックは、北区鈴蘭台にある「吉野医院」の分院なんです。理事長の吉野英二先生がクリニック創設の際に大切にしたのは、脳に関する病気を診れるだけでなく、一緒にリハビリテーションまでセットになった治療ができることでした。そこで、分院を通院しやすい甲南山手に出すとなった時も、脳の病気と同時にリハビリテーションにも精通している人を探していて、私にお声がかかりました。吉野理事長とは、一緒に働いたことはなかったのですが、もともと京都府立医科大学内で知っていましたし、クリニックの方針が私のやりたかったことと似ていましたので、すぐに院長の任を引き受けました。

クリニックの特徴を教えてください。

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック2

ひと言でいうとリハビリテーションに特化していることです。特にできるだけ体を動かすことを大事にしています。私がやりたかったことも、まさにそれなんです。リハビリテーションには急性期、回復期、維持期(生活期)、終末期といくつか段階がありますが、当クリニックで行っているのは維持期です。その中でも種類がありますが、当院では同じビル内に同法人が行う通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションが備わっています。それらと連携することで要支援者にも要介護者にも幅広いサービスの中から、医師の管理・指導に基づいた理学療法士や作業療法士、言語聴覚士による専門的なリハビリテーションを提供できていることは大きな特徴だと思います。また、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の治療にも対応しています。生活習慣病は、動脈硬化を悪化させて脳卒中や認知症の原因になり得ますので、再発しないよう根本的原因の治療にも努めています。

認知症治療にも注力し、認知症デイケアも実施

認知症治療にも注力されているそうですね。

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック3

神戸大学から認知症を専門とする医師に、週に1回来てもらっています。脳神経外科と脳神経内科の分野は似ているようで違うので、専門とする先生が来てくださることは地域の方にとっても当院スタッフにとっても心強いですね。認知症以外にも、パーキンソン病や進行性核上性麻痺、多系統萎縮症といった神経変性疾患も診ていただいています。こういった疾患を診られる医師が少ないこともあって、遠方からも数多くの患者さんがお越しになっています。認知症患者さんを対象としたデイケアもあり、ご本人はもちろん、ご家族にとっても安心して預けることができる場所となっています。しかし、どんなに治療を頑張っても病気は進行していくものです。そういった場合にも、当院では患者さんやご家族をしっかりサポートできる体制として、往診や最後の看取りもしています。

治療法の方法も多彩に取り入れているそうですが、具体的に教えてください。

例えば、リハビリテーションでは、マシン以外に上からつり下げたロープを用いて適度な負荷をかけてトレーニングするという運動療法を行っています。運動が苦手な方も楽しくリズミカルに、ストレッチなどの運動ができます。また、痙縮が強い患者さんにボツリヌス療法も行っています。筋肉の緊張を和らげる目的で用いるのですが、一般的にはリハビリテーションと併せて治療することで、日常生活動作の改善が期待できるとされています。当院では、注射後そのまま上の階でリハビリテーションを受けることができるので、患者さんも通いやすいようです。

同じグループ内だからこその連携が生きていますね。ほかにも、連携されていることはありますか?

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック4

装具ですね。装具は医療品なので、点滴や薬と同じく医師による処方箋が必要なんです。維持期のリハビリテーションでは、入院中とは違って医師が診る機会が減ってしまうので、装具が合わなくなった、変形してしまっているといったトラブルをそのままにしてしまいがちなんです。ですが、当クリニックの訪問スタッフは気づいた時すぐに私に連絡をくれるので、在宅であってもこまやかな調整ができていると思いますね。また、リハビリテーションの患者さんにとって、運動負荷の調整は難しいものですが、万が一の時も常に医師がいるので安心して運動してもらえるといった点もメリットですね。

利用しやすいクリニックをめざし、地域に根差す

患者さんと接する時に気をつけていることはありますか?

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック5

言葉には気をつけています。私にはそのつもりはなくても、患者さんからしたら偉そうに言われたと感じることもあるかもしれません。そういったことがないように、忙しい時や疲れている時でも、言葉遣いが雑にならないように心がけています。また、患者さんが何をしてほしいか、何を診てほしいかということが素早く判断できることが大事ですから、しっかりと耳を傾けることにも気を配っています。そして、できるだけ丁寧にわかりやすい説明ができるように、絵や図を描いて説明したり、資料やリーフレットを示したりしながら話すことも多いですね。

ところで、休日はどのように過ごしていますか?

これといった趣味もないのですが、家にいることが多いので、そんな時は庭木の手入れをしています。レモンの木を植えているんですが、今は10個ほど実がついていて収穫を楽しみにしています。春や夏は、アゲハチョウの幼虫に葉っぱが食べられないかとヒヤヒヤしましたね。ほかにも、野菜を少し育てています。八百屋さんで買って食べるほうが安いしおいしいことはわかっているんですが、家庭菜園で作った野菜の新鮮さは代えがたいものがあって、続けてしまうんですよね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

島田憲二院長 吉野脳神経外科クリニック6

この度、ホームページを新しくしました。当クリニックの患者さんはご高齢の方が多いのでリニューアルは必要ないと思っていたのですが、リニューアルしてからホームページを見て来てくださった方が何人かおられて、デジタル化の重要性を改めて感じました。必要としている人のもとに、きちんと医療が届くことが何よりも大切だと思っています。今後は、AIやインターネットをさらに活用し、より利用しやすいクリニックをめざす予定です。また、よりたくさんの方に質の良い医療を届けていけるよう、人材教育にも力を入れていきたいと思っています。脳神経外科というとあまりなじみはないと思いますが、慢性的な頭痛など、脳に関わる病気かなと思ったら、いつでもご相談ください。

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